紙の寸法
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2023/09/26 15:59 UTC 版)
その他のデファクトスタンダード
数多くのデファクトスタンダードがあるが、プリンターやDTPが多く対応しているものを挙げる。
北アメリカ
短辺×長辺 | 比 | ANSI | 近似のISO | |||
---|---|---|---|---|---|---|
mm | in | |||||
タブロイド レジャー |
Tabloid Ledger(LDR) |
279×432 432×279 |
11×17 17×11 |
1.546 | B | A3 |
リーガル | Legal(LGL) | 216×356 | 81/2×14 | 1.647 | ||
フォリオ | Folio | 210×330 | 8.27×13 | 1.625 | ||
クォート | Quarto | 229×279 | 9×11 | 1.222 | ||
レター | Letter(LTR) | 216×279 | 81/2×11 | 1.294 | A | A4 |
エグゼクティヴ | Executive(EXEC) | 184×267 | 71/4×101/2 | 1.448 | ||
ステイトメント ハーフレター |
Statement(STMT) Half Letter |
140×216 | 51/2×81/2 | 1.545 | A5 |
なお、フォリオやエグゼクティヴには複数のサイズがあり、また他の国(チリ、フィリピン、メキシコなど)には別寸法のリーガルもある。このため購入などでサイズを指定する時には、名称でなくインチ数で表した方が無難である(レター・・・81/2×11 Eight and a Half by Elevenなど)。
日本
本の判型などに使われる。このほかにも多くのデファクト・スタンダードがある。
菊判・四六判は正確な寸法が定まっておらず、ここに記したのは一例である。AB判はA4の短辺とB5(JIS)の長辺を持つ。B40判・三五判はB5・A5(32取)の80%の幅である。
短辺×長辺(mm) | 比 | 全紙取り | |
---|---|---|---|
AB判 | 210×257 | 1.225 | AB判16取 |
菊判 | 152×218 | 1.434 | 菊判16取 |
四六判 | 127×188 | 1.480 | 四六判32取 |
B40判 | 103×182 | 1.768 | B判40取 |
三五判 | 84×148 | 1.768 | A判40取 |
写真
写真の焼付け用紙は、508mm×610mm(20in×24in)の原紙から切り出す場合が多い。したがって四つ切、六つ切など分割数を名称に冠する。英語ではインチ数で表記する。美術におけるカンバスサイズとは異なっている。
近年はフォトプリンターの普及でこれをもとにしたサイズの写真用プリンター用紙がつくられているが、ビジネス用途との互換性からA・B判が用いられることも多い。またA・B判の出力幅を活かしたままで伝統的なカメラ(35mmフィルム・デジタル一眼レフ)の2:3の寸法比率をなるべくトリミング(切り取り)せず出力できるよう、この分野特有のノビ判サイズの用紙も使用されている。
A3ノビは写真プリンター特有の紙型である。デジタルカメラやスマートフォンの普及と共に、最近家電量販店での印画紙はほぼ日本的なL版および2L版(および国際的なKG版が少々)になってきている[2]。
短辺×長辺 | 比 | ||
---|---|---|---|
mm | in | ||
大全紙 | 508×610 | 20×24 | 6:5(1.200) |
全紙 | 457×560 | 18×22 | 11:9(1.222) |
A3ノビ | 329×483 | 13×19 | 19:13(1.462) |
半切 | 356×432 | 14×17 | 17:14(1.214) |
大四つ切 | 279×355 | 11×14 | 14:11(1.272) |
四つ切 | 254×305 | 10×12 | 6:5(1.200) |
六つ切ワイド | 203×305 | 8×12 | 3:2(1.500) |
六つ切 | 203×254 | 8×10 | 5:4(1.250) |
2L | 127×178 | 5×7 | 7:5(1.400) |
ハガキ(KG) | 102×152 | 4×6 | 3:2(1.500) |
L(サービスサイズ) | 89×127 | 31/2×5 | 10:7(1.429) |
DSC | 89×119 | 31/2×4.69 | 4:3(1.333) |
新聞
- 国際的な判型 - おおむねの規格寸法。地域や新聞社によって違いがある。世界的には紙面小型化と発行コストの削減を目的に、従来より安価な幅が狭いロール紙で印刷できるように紙面レイアウトを再設計する「ウェブカットダウン」(Web cut down)と呼ばれる取り組みが進んでおり、ブロードシート判でも左右寸法がタブロイド判並みに狭い新聞もある。
判型 | 短辺×長辺 | |
---|---|---|
mm | in | |
ブロードシート判(Broadsheet) | 375×600 | |
ノルディッシュ判(Nordisch) | 400×570 | |
レニッシュ判(Rheinisch) | 350×510 | |
350×520 | ||
360×530 | ||
スイス判(NZZ判、Schweizer Format) | 320×475 | |
ベルリナー判(Berliner) | 315×470 | 123/8×181/2 |
タブロイド・エクストラ(Tabloid Extra) | 305×455 | 12×18 |
ハーフ・ブロードシート判(Half Broadsheet) | 300×375 | 12×143/4 |
ハーフ・レニッシュ判(Half Rheinisch) | 255〜265×365〜370 | 10〜101/2×141/2 |
260×325 | 101/4×123/4 | |
ハーフ・スイス判(Half Schweizer Format) | 240×330 | 91/2×13 |
ハーフ・ベルリナー判(Half Berliner) | 230〜240×310〜320 | 9〜91/4×121/4〜121/2 |
タブロイド判(Tabloid) | 285×400 | 111/4×153/4 |
235×315 | 91/4×121/2 |
- 日本ローカルの判型
- ブランケット判 - 406mm×545mm
- 日本の主要な新聞社が採用している。
- タブロイド判 - 273mm×406mm
- ブランケット判の半分の大きさで、国際的なタブロイド判のサイズとはやや異なる。夕刊フジ・日刊ゲンダイ・フジサンケイ ビジネスアイなどのほか、自治体の広報紙、新聞形式のフリーペーパー・機関紙、新聞の折り込み広告などで、広く採用されている。
その他の規格
- バイブルサイズ(聖書サイズ) - 95mm×170mm
- 元になったのはFilofax社がシステム手帳に用に販売している「Personal」と「Slimline」であるが、こちらは33/4in×63/4in(95mm×171mm)であり、日本国内で流通するサイズより僅かに長辺(縦)が長くなっているが、1mm差なのでバインダーは共通である。またB6に比べ短辺(横)が短くなっているが、B6の判形が収まるバインダーも多い。
- 携帯用聖書に広く使われるサイズに近いため、山根一眞がシステム手帳の解説本で「バイブルサイズ」と表現したことから日本国内ではこう呼ばれる。
- ^ a b “本のサイズ(判型)と本の種類”. 株式会社第一印刷. 2020年12月20日閲覧。
- ^ L判(読み)えるはん、えるばん(コトバンク)
- 1 紙の寸法とは
- 2 紙の寸法の概要
- 3 国際的な紙の寸法の規格
- 4 各国における独自の紙の寸法の規格
- 5 その他のデファクトスタンダード
- 6 脚注
固有名詞の分類
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