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砂の女

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2024/01/17 09:53 UTC 版)

砂の女』(すなのおんな)は、安部公房の書き下ろし長編小説。安部の代表的作品で、現代日本文学を代表する傑作の一つと見なされているだけでなく、海外でも評価が高い作品である[1][2]。海辺の砂丘昆虫採集にやって来た男が、女が一人住む穴の家に閉じ込められ、様々な手段で脱出を試みる物語。不思議な状況設定を写実的に表現しながら、砂の世界からの逃亡と失敗を繰り返していた男がやがて砂の生活に順応し、脱出の機会が訪れても逃げない姿に、市民社会の日常性や、そこに存在する人間の生命力の本質と真相が象徴的に描き出されている[2]


注釈

  1. ^ a b c d 「作品ノート16」(『安部公房全集 16 1962.04-1962.11』)(新潮社、1998年)
  2. ^ a b c ドナルド・キーン「解説」(文庫版『砂の女』)(新潮社、1981年。2001年、2003年改版)
  3. ^ 安部公房「『砂の女』の舞台」(朝日新聞 1968年6月26日号に掲載)
  4. ^ 谷田昌平「『砂の女』と安部公房氏」(東京新聞 1986年6月11日号に掲載)
  5. ^ a b c 安部公房「砂のなかの現実」(映画「砂の女」パンフレット 1964年2月15日)
  6. ^ 安部公房「著者の言葉――『砂の女』」(『砂の女』函表文)(新潮社、1962年)
  7. ^ 『新潮日本文学アルバム51 安部公房』(新潮社、1994年)
  8. ^ a b 大佛次郎「選評(第14回・1962年度読売文学賞)」(読売新聞夕刊 1963年1月28日号に掲載)
  9. ^ a b 三島由紀夫「推薦文」(『砂の女』函裏文)(新潮社、1962年)
  10. ^ 紀伊國屋演劇賞の団体賞に劇団俳優座、個人賞にひびのこづえ・松尾貴史ら5名”. ステージナタリー. ナターシャ (2021年12月17日). 2021年12月18日閲覧。
  11. ^ “第29回読売演劇大賞、大賞・最優秀作品賞はNODA・MAP「フェイクスピア」”. ステージナタリー (ナターシャ). (2022年2月6日). https://natalie.mu/stage/news/464644 2022年2月6日閲覧。 
  12. ^ 国立国会図書館オンライン | National Diet Library Online”. ndlonline.ndl.go.jp. 2022年10月10日閲覧。

出典

  1. ^ 緒川の他にひびのこづえ松尾貴史吉田羊・上村聡史の計5名との同率受賞。


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