甘茶
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2024/04/18 14:13 UTC 版)
甘茶(あまちゃ)とは、アジサイ科の落葉低木のアジサイ(学名:Hydrangea macrophylla)の変種の若葉を、8月下旬に採取し、日干しして乾燥させた物に、水を噴霧し樽などに詰めて24時間発酵させたものを蒸して揉捻し、再度乾燥させたもの。また、それを煎じて作った飲料である。発酵前の葉は甘くなく苦い。黒くウーロン茶葉のような外観である。甘味はズルチン類似の物質で糖類ではないため糖尿病に用いられる。カフェイン、タンニンは含んでいない[要出典]。なお、植物名として書く場合は、学術的には日本、韓国南部原産の「アマチャ」(学名:Hydrangea macrophylla var. thunbergii)と片仮名表記をする。中国の甜茶とは別種である。これ以降、飲料を指す場合は「甘茶」と漢字で表記し、植物を指す場合は「アマチャ」と片仮名で表記する。
注釈
- ^ かみさけ虫(神下げ虫、紙下げ虫等)とは害虫・とくに蛆虫のことである。
- ^ フィロズルチンとイソフィロズルチンには「ズルチン」と付くものの、人工甘味料として知られるズルチンとは全く異なる化合物である。
- ^ なお、植物中に含まれている配糖体のままでは、甘味は感じられない。
- ^ 具体的には、フィロズルチン-8-O-β-グルコシドなどが含有されている。
出典
- ^ a b 本山 荻舟『飲食事典』平凡社、1958年、13頁。
- ^ “除けの歌”. goo国語辞書,デジタル大辞泉,小学館. 2023年2月22日閲覧。
- ^ 瀬口 正晴、多田 洋、小関 佐貴代、衣笠 治子、道家 晶子、八田 一 著、瀬口 正晴、八田 一(編) 編『食品学各論』化学同人、176頁。ISBN 978-4-7598-0473-7。
- ^ Kinghorn, A. Douglas; Compadre, Cesar, M. (2011). “Less Common High-Potency Sweeteners”. In O'Brien-Nabors, Lyn. Alternative Sweeteners (4th ed.). Boca Raton: CRC Press. p. 228. ISBN 978-1-4398-4614-8
- ^ “アマチャ” (html). 東邦大学 薬用植物園. 2012年5月27日閲覧。
- ^ 自然毒のリスクプロファイル:高等植物:アマチャ 厚生労働省
- ^ 山田 陽城・花輪 壽彦・金 成俊(編集), ed (2007年4月20日). 薬学生のための漢方医薬学. 南江堂. p. 331. ISBN 978-4-524-40214-4
- ^ 谷村 顕雄 (1992年4月16日). 食品添加物の実際知識 (第4版 ed.). 東洋経済新報社. pp. 229、231. ISBN 4-492-08349-9
- ^ 谷村 顕雄 (1992年4月16日). 食品添加物の実際知識 (第4版 ed.). 東洋経済新報社. pp. 222、231. ISBN 4-492-08349-9
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