無限
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2023/09/24 21:59 UTC 版)
無限大記号の由来
「ウロボロスが由来となっている。」や、「ジョン・ウォリスが無限大の記号として採用したのが最初である[1]。」などの説が存在するが、「ローマ数字のↀ(CIƆ)が変化したものである。」という説が有力とされている。
超限数
ドイツの数学者ゲオルク・カントールは、無限には異なる種類があることを見出し、これを超限数と名付けた。現代数学では濃度の概念で捉えられる。
超限数は (アレフ)の記号を用いて表記され、最も濃度が小さいものは (アレフ・ヌル、またはアレフ・ゼロ)で表される。 の次に大きい濃度を持つ集合の濃度は で表され、以後同様に 等が定義される。一方、濃度 を持つ集合の冪集合の濃度は で表されるが、この濃度が常に より真に大きくなることがカントールにより証明されている。
自然数全体の集合 N の濃度は である。整数全体の集合 Z や有理数全体の集合 Q の濃度も であり、この無限を可算無限と呼ぶ。 の濃度を持つ集合としては実数全体の集合 R がある。
カントールは、 より濃度が大きく より濃度が小さい無限は存在しない、つまり、 が成り立つという仮説(連続体仮説)を立てたが、これを証明することはできなかった。連続体仮説は、現在では通常の数学の体系からは「証明も反証もできない」ことが証明されている。
デデキント無限
ある集合が自身と対等な(すなわち同じ濃度を持つ)真部分集合が存在するとき、その集合はデデキント無限であるという。デデキント無限でない集合はデデキント有限であるという。デデキント無限集合は常に無限集合であるが、その逆を証明するには弱い形の選択公理が必要である。無限集合が、デデキント無限集合であるということと、可算無限部分集合を持つことは同値である。
- ^ YEO・エイドリアン 『πとeの話 数の不思議』 p.63、青土社、2008年
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