灰クロム柘榴石 灰クロム柘榴石の概要

灰クロム柘榴石

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/11/22 15:41 UTC 版)

灰クロム柘榴石
灰クロム柘榴石 (Saranowskiy Mine, Ural)
分類 ケイ酸塩鉱物(ネソケイ酸塩)
化学式 Ca3Cr2(SiO4)3
結晶系 等軸晶系
へき開 なし
モース硬度 6.5〜7.5
光沢 ガラス光沢
緑色
条痕 白色
比重 3.42〜3.79
プロジェクト:鉱物Portal:地球科学
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名称はロシア学者政治家セルゲイ・ウヴァーロフ (Sergey Uvarov) に由来する。

産出地

スペインロシアウラル山脈カナダケベック州フィンランドノルウェー、および南アフリカなど各地でクロム鉱床中に産出する。

日本では北海道日高町あるいは愛媛県四国中央市土居町産のクロム鉄鉱に伴って産出する。

クロム鉱床中に主に産出し、クロム鉄鉱に伴われることが多い[2]

性質・特徴

純粋なものは濃緑色であるが、普通は灰礬柘榴石および灰鉄柘榴石成分を固溶体として含み、特に緑色であっても灰礬柘榴石成分の方が多いものが一般的である。

屈折率は1.865程度であるが、密度と共に固溶する灰礬柘榴石成分などの比率により変動する。カルシウムイオンイオン半径がやや大きいため、苦礬柘榴石鉄礬柘榴石とは固溶体をつくりにくい[3]

多くはクロム鉄鉱の表面に皮膜状の細かい結晶として産出するが、一般の柘榴石と同様に肉眼サイズの菱形十二面体、稀に偏菱二十四面体の自形結晶をつくるものもある。ただし、大きい結晶は黒味を帯びて見える。

熱力学的には常圧下では不安定であり高圧下で安定となるため人工合成は困難を伴い、2万気圧、900 が合成の最適条件とされる[4]

用途・加工法


  1. ^ 文部省編 『学術用語集 地学編』日本学術振興会、1984年。ISBN 4-8181-8401-2 
  2. ^ 堀秀道 『楽しい鉱物図鑑』草思社、1992年。ISBN 4-7942-0483-3 
  3. ^ 木下亀城、小川留太郎 『標準原色図鑑全集 第6巻 岩石鉱物』保育社、1967年。ISBN 4-586-32006-0 
  4. ^ 吉木文平 『鉱物工学』技報堂、1959年。全国書誌番号:59001511 


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