浄化槽
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2013/04/07 00:03 UTC 版)
人槽
処理能力の単位で、何人用のものかを示す。最小のものは「5人槽」(浄化槽、みなし浄化槽とも同じ)であり
- 浄化槽:1.0 m³/日(一人当たり一日水量0.2m³、流入BOD濃度200mg/L)
- みなし浄化槽:0.25m³/日(一人当たり一日水量0.05m³、流入BOD濃度260mg/L)
を標準としている(括弧内の数値は標準的な設計をする時に用いる数値)。
設置する浄化槽の人槽を決定する方法として、JIS規格(JIS A3302-2000「建築物の用途別による屎尿浄化槽の処理対象人員算定基準」)により建築物の用途や床面積毎の人槽の算出方法や、用途毎の床面積あたりの水量や流入BOD濃度が定められている。 但し、必ずしもJISの算定方法と実態の流入状況が一致するものではなく、使用実態として一人あたりの使用水量が設計より多い場合や、設置人槽より使用人員が多い場合や少ない場合および高濃度汚水が流入する場合など、水質の維持が困難な事例が見受けられる(多い場合の事例として、モレラ岐阜参照)。このためJISでは例外事項を設け、類似施設および実際の使用状況を考慮した設計ができることとなっている。
なお、規模の大・中・小として、
- 小規模:5~50人槽
- 中規模:51~200人槽
- 大規模:201人槽以上
と一般的には分類している。
設置基数
全国での設置基数は、794万基余りと公表されている(平成22年度末環境省公表資料より)。設置基数のうち、38%が合併浄化槽である(約305万基)。 都道府県別の設置数として最大の設置数は千葉県が約62万基であり、最小は鳥取県の2.5万基余りである。
設置人槽別としては20人槽以下のもの(主に住宅用として用いられている)が90%を占める。また構造別としては旧構造基準のものが約134万基を占め、近年に急速に普及していることが伺える状況である。
但し設置基数については、設置の状況が明確ではなく(下水道へ接続後の廃止届が提出されていないもの、未届けで設置されているもの、設置届けが重複し提出されているもの等がある。)、設置数の信憑性については不明である。
なお、設置数は近年減少傾向にある。ピーク時の設置基数は890万基である。(平成13年末環境省公表資料より)
施工方法
標準的な施工方法として、埋設設置で行われている。 家庭用の場合、乗用車一台程度の面積を要するため、近年の施工場所は家庭の表側(庭、駐車場など)に施工される例が多い。家庭より排出する汚水を全て処理するために管路が長くなるので埋設位置が深くなり放流先が槽より高くなる傾向にあるため、放流ポンプを設置し放流する事例が多くなっている。
また、埋め立て地・岩盤・湧水発生地等の埋設が不可能な場所の場合、および仮設の場合埋設が困難であることと、工期の短縮のため、半地下設置および地上設置が行われる。この場合、自然勾配での流入が不可能なため、配管経路中及び槽直前に「中継ポンプ槽」や「原水ポンプ槽」を設置、槽へ汚水を流入させる。但し、設置状況により高所作業(マンホール位置が地面よりの高さが2mを超える)となる場合の足場・柵などの高所作業対策、および低温対策(駆体が寒気にさらされる事による機能低下)が必要となる。
なお、施工については専門の知識を持った者(浄化槽設備士)が施工することが定められているが法的罰則はなく努力目標である。
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