洞窟潜水 国際的な違い

洞窟潜水

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2017/01/05 09:25 UTC 版)

国際的な違い

日本の洞窟潜水事情

日本では古くから洞窟信仰があり、主立った洞窟には神社が併設しており御神体として崇められている。洞窟に入るには、神主、所有者、管理企業、自治体、所轄官庁など多くの関係団体に許可を取る必要がある。一般のケイブダイバーが潜水可能なのは海中鍾乳洞のみになり、その中でも一部の海中鍾乳洞では自治体の管理の元でしか潜水出来ない。

特殊器材

ケイブ用バックマウント

テクニカルダイビングにおいて、装備する器材はトラブル時の置き換えや堅牢さなどの安全性とともに効率性が考慮される。

  • マニフォルド・ダブルタンクやサイドマウントなど二系統の呼吸源
  • バックプレート、ハーネスとブラダによる浮力調整装置(BC)
  • キャニスタライトを用いた長時間照明器具、および非常時のバックアップ照明
  • リール、スプール、ラインアロー、クッキー
  • 幅が広く短いフィン(スクーバプロジェットフィンなど)

これらの器材に、環境や目的に合わせて器材コンフィギュレーションを変更して使用する。

トレーニング

カバーン・ダイバー(Cavern Diver)

光の届く範囲で、ラインの伝い方や器材慣れなど基本的なスキルを身に付ける。

ガス管理
洞窟の水深により必要なガス量の計算や1/3ルールの基本概念を学ぶ。
ガイドラインの使用
パーマネントラインの読み方や使用方法を学ぶ。
陸上のトレーニング
ライン、リール、スプール、ラインアロー、クッキー、洗濯バサミの意味と取り扱い方を学ぶ。
コミュニケーション
洞窟独自のハンドシグナルやライトサインを学ぶ。
視界不良のシミュレーション
視界不良の際の対処方法を学ぶ。
フロッグキック
洞窟潜水の基本的なフロッグキックを学ぶ。
カバーンダイバー前提条件
  • A. ダイバー認定
  • B. 16歳以上
カバーンインストラクター前提条件
  • A. フルケイブダイバー
  • B. オープンウォーターインストラクター以上
  • C. 125本以上のフルケイブダイビング、15本以上のファンフルケイブダイビング
  • D. 2人以上のフルケイブインストラクターによるカバーンコースのアシスタント3回以上
  • E. 2人以上のフルケイブインストラクターによる推薦
  • F. 18歳以上

イントロケーブ・ダイバー(Intro Cave Diver)

イントロケーブ・ダイバーは、単調で幅の広い簡単なケイブ範囲で、リールや基礎スキルの復習をする。 侵入範囲は、タンク1本で1/3、もしくはタンク2本で1/6を最大とし、本洞のみを潜り支洞や側洞への移動は行えない。

  • 視界不良時のガイドライン使用
  • ガイドラインとリールの接続
  • ロストダイバーの手順
  • ガスシェアリング
  • バルブのシャットダウン
  • シャッフルキックなど
イントロケイブダイバー前提条件
  • A. カバーンダイバー以上(カバーンSPダイバー不可)
  • B. 25本以上のファンダイブ
  • C. 16歳以上
イントロケイブインストラクター前提条件
  • A. フルケイブダイバー
  • B. カバーンインストラクター
  • C. オープンウォーターインストラクター以上
  • D. 200本以上のフルケイブダイビング、100本以上のファンフルケイブダイビング
  • E. 4回以上のカバーンコース開催
  • F. 2人以上のフルケイブインストラクターによるイントロケイブコースのアシスタント3回以上
  • G. 2人以上のフルケイブインストラクターによる推薦
  • H. 21歳以上

アプレンティス・ケイブダイバー(Apprentice Cave Diver)

フルケイブダイバーを習った者で、日数の関係で途中まで習った見習いケイブダイバーの事である。

アプレンティス・ケイブダイバー前提条件
  • A. イントロケイブダイバー
  • B. 18歳以上

フルケーブ・ダイバー(Full Cave Diver)

フルケーブ・ダイバーは、複雑なケイブに潜る基本スキルを身に付ける。

  • グランドドリル
  • ラインとラインアローの使用
  • 暗闇でのトレーニング
  • ロストダイバー手順
  • ロストライン手順
  • ギャップライン手順
  • 様々な推進方法
フルケイブダイバー前提条件
  • A. アプレンティスケイブダイバー
  • B. 18歳以上
ケイブインストラクター前提条件
  • A. フルケイブダイバー
  • B. イントロケイブインストラクター
  • C. オープンウォーターインストラクター以上
  • D. 250本以上のフルケイブダイビング、150本以上のファンフルケイブダイビング
  • E. 4回以上のイントロケイブダイバーコース開催
  • F. 2人以上のフルケイブインストラクターによるフルケイブダイバーコースのアシスタント3回以上
  • G. 2人以上のフルケイブインストラクターによる推薦
  • H. 21歳以上

アドバンス・ケイブダイバー(Advanced Cave Diver)

混合ガス(Mixes Gas Cave Diver)

減圧用タンクを使用するケイブダイバー

各洞窟の水深に適したナイトロックスやトライミックスを使用しての潜水。また純酸素などによる減圧潜水。 洞窟内では自然光が届かなく、水温も一定、強制的な水深移動などの為、水深の感覚がつかみ辛く、ナイトロックスなどの酸素暴露限界水深やトライミックスの最小深度限界水深を誤る危険性が高い。 よって混合ガスのトレーニングと別に、混合ガスケイブダイバーの認定講習を設ける団体もある。

アドバンスドケイブインストラクター前提条件
  • A. フルケイブインストラクター
  • B. オープンウォーターインストラクター以上
  • C. 300本以上のフルケイブダイビング
  • D. 8回以上のケイブダイバーコース開催
  • E. 15本以上の各スペシャリティケイブダイビング
  • F. 21歳以上

測量ケイブダイバー(Survey Cave Diver)

洞窟の測量をするダイバー

ケイブダイビングにおける特殊な水中測量を目的とした技術と知識を身に付けたケイブダイバー。

測量用装備
  • コンパス
  • スレート(水中ノート)
  • 巻き尺(リールなど)
  • 水中カメラ
  • ターゲットライト(レーザー発光灯など)
  • 電波測量器
  • 測図作成ソフト
測量ケイブダイバー前提条件
  • A. フルケイブダイバー
  • B. 25本以上のファンフルケイブダイビング

リブリーザーケイブダイバー(Rebreather Cave Diver)

CCRリブリーザ装備のケイブダイバー

洞窟潜水に適合した様々なリブリーザを使用して行う洞窟潜水。 一般的にSCRの方が安全とされているが、CCRを使用するケイブダイバーも多い。 またリブリーザは、予備の空気源との考え方もある。

リブリーザーケイブダイバー前提条件
  • A. フルケイブダイバー
  • B. 25本以上のファンフルケイブダイビング

水中スクーター・ケイブダイバー(Diver Propulsion Vehicle Cave Diver)

水中スクーター

洞内における水中スクーターの特殊な知識と技術を身に付ける。

水中スクーターを使用する利点は、浸入距離の延長や運動量の軽減などが上げられる。

水中スクーターを複数使用した洞窟潜水をアドバンスド・水中スクーターと称するケイブダイバーもいる。

水中スクーター・ケイブダイバー前提条件
  • A. フルケイブダイバー
  • B. 50本以上のファンフルケイブダイビング

ステージ・ケイブダイバー(Stage Cave Diving)

ステージボトルを装備するケイブダイバー

より深く長い洞窟潜水を目的として、3本以上のタンクを使用したステージボトル潜水。また少量のダブルタンクのみでは一般的なガス量に満たない為に、ステージボトルを装備するケイブダイバーもいる。

通常の使用順序は、

  1. 行きは、ステージボトルで2/3まで行き、ステージボトルを外して置き去り、更にダブルタンクを使い奥へ進む。
  2. 帰りは、ダブルタンクが2/3になり引き返し、置き去ったステージボトルを回収して洞口に向かう。
  3. ステージボトルを増やした場合は、前記要領で順にステージボトルを置き去り、帰りにステージボトルを順に回収していく。

ステージボトルの脱着をする理由は、なるべく抵抗を減らすのと運動範囲を増やす目的がある。

減圧用タンク(デコボトル)を装備したケイブダイビングは、ステージボトル・ケイブダイビングとは呼ばない。 あくまでも洞窟の浸入距離を延ばす目的に使用されるサイドマウント装備されたタンクをステージボトルと呼ぶ。

ステージボトル・ダイバー前提条件
  • A. フルケイブダイバー
  • B. 50本以上のファンフルケイブダイビング

サイドマウント・ケイブダイバー(Sidemount Cave Diving)

サイドマウント・ケイブダイバー

狭洞や空洞を通過した後のサンプを潜る目的に作られたタンクを両脇に装備サイドマウントで潜る装備方法、知識と技術を身に付ける。 狭洞においては、水中でタンクを脱着して通り抜ける。
サイドマウント装備は、通常販売するBCを改造することにより作成する。もしくは、ウエイトベルトを縫い合わせBCと独立させたタンク専用のジャケットを作る場合もある。

ガス・マネージメントは、サイドマウント独自の方法で行う。 基本的なガス・マネージメントとして、

  1. 開始圧の高いタンクを左側に、開始圧の低いタンクを右側に装備する。
  2. 最初に左側タンクの2/3(左右タンクの合計の2/3)使用する。
  3. 右側タンクにスイッチして2/3(左右タンクの合計の2/3)で引き返す。
  4. 右側タンク1/3(左右タンクの合計の1/3)で左側タンクにスイッチ。
  5. 左側タンク使用中にエキジットする。

トラブル時は左側タンクを吸い終わり、右側タンクにスイッチする。

※スイッチとは、レギュレータ交換の事で、外したレギュレータは所定の位置に装着する。
サイドマウント・ケイブダイバー前提条件
  • A. フルケイブダイバー
  • B. 50本以上のファンフルケイブダイビング

歴史

  • 1946年 - CDG設立
  • 1950年代 - 洞窟探検家やトレジャーハンターによる潜水
  • 1960年代 - レクリェーショナル団体創立ラッシュ
    • 1968年 - NACD設立
  • 1970年代 - ケイブダイビング団体創立ラッシュ
    • 1972年 - CDAA設立。NSSの洞窟潜水部門NSS-CDS新設。NAUIのTec部門新設
  • 1980年代 - 混合ガス潜水の技術がレジャーに進出。ケイブダイバーによりレジャー向けの混合ガス潜水確立。
    • 1985年 - IAND(現IANTD)設立
    • 1987年 - PSA設立
  • 1990年代 - テクニカルダイビング団体の設立ラッシュ
    • 1991年 - ANDI設立
    • 1993年 - 雑誌でケイブなどに混合ガス潜水を導入した分野をテクニカルダイビングとして紹介される。
    • 1994年 - TDI設立
    • 1996年 - DiveRite-Japan設立
    • 1997年 - TDI、IANTD、ANDIの各日本支部設立
    • 1998年 - GUE設立
  • 2000年以降
    • 2004年 - Halcyon-Japan設立



「洞窟潜水」の続きの解説一覧





固有名詞の分類


英和和英テキスト翻訳>> Weblio翻訳
英語⇒日本語日本語⇒英語
  

辞書ショートカット

カテゴリ一覧

全て

ビジネス

業界用語

コンピュータ

電車

自動車・バイク

工学

建築・不動産

学問

文化

生活

ヘルスケア

趣味

スポーツ

生物

食品

人名

方言

辞書・百科事典

すべての辞書の索引

「洞窟潜水」の関連用語

洞窟潜水のお隣キーワード

   

英語⇒日本語
日本語⇒英語
   
検索ランキング

画像から探す

docomo PRO series T-01A

SM610

セスジミノウミウシ

地方自治法施行60周年記念 島根県分 1,000円銀貨幣

ライ角度

十和田八幡平国立公園

有珠山

3/4カップタイプ





洞窟潜水のページの著作権
Weblio 辞書情報提供元は参加元一覧にて確認できます。

  
ウィキペディアウィキペディア
All text is available under the terms of the GNU Free Documentation License.
この記事は、ウィキペディアの洞窟潜水 (改訂履歴)の記事を複製、再配布したものにあたり、GNU Free Documentation Licenseというライセンスの下で提供されています。 Weblio辞書に掲載されているウィキペディアの記事も、全てGNU Free Documentation Licenseの元に提供されております。

©2017 Weblio RSS