河下水希 河下水希の概要

河下水希

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2014/11/01 02:47 UTC 版)

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河下 水希
生誕 1971年8月30日(43歳)[1]
日本の旗 日本静岡県
国籍 日本の旗 日本
職業 漫画家
イラストレーター
活動期間 1992年 -
ジャンル ラブコメ
恋愛漫画
ボーイズラブ
代表作 りりむキッス
いちご100%
初恋限定。
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来歴

学生時代より少女漫画家に憧れ、漫画家・イラストレーターの道を志すが、短大生時代に一度作品を投稿したのみで、そのまま一般企業に就職。その後、再び投稿を繰り返す日々を送る[2]

1992年、『JUNE』内コーナー「竹宮惠子のお絵描き教室」へ作品を投稿した事をきっかけに『小説JUNE』No.58(1992年12月号)の表紙イラストの執筆より「桃栗みかん」のペンネームでイラストレーターとして活動を始める。ほぼ時を同じくして集英社「スーパーファンタジー文庫」の編集者より声がかかり、以降、現在にまで至る集英社との長い付き合いが始まる[2]。イラストレーターとしては主に『小説JUNE』『JUNE』(マガジン・マガジン刊)などの雑誌や集英社角川書店から発行されたライトノベルで表紙、挿絵を手掛ける。

1993年に友人の星崎龍が主宰する同人誌サークルから、星崎と共同で漫画を発表(同人活動は1997年まで続く)。1994年秋、『オフィスユー』(集英社)で『高校男子-BOYS-』(原作:花衣沙久羅)の連載を開始し漫画家として本格的にプロデビューを果たす。1997年に『空の成分』を発表。以降の作品は基本的に原作から全て手掛けるようになる。この頃まではJUNE系作家(現在で言うボーイズラブ作家)の1人としての側面が強い。

1998年からは、『ぶ〜け』(集英社)やその増刊誌『ぶ〜け‎デラックス』にて『あかねちゃんOVER DRIVE』『かえで台風』などの少女漫画を発表。雑誌に合わせて低年齢層向けにコメディ色の強い作風に一新するが、女性キャラのお色気シーンの多さなど、現在に通じる少年誌向けの作風ものぞかせている。またこの頃と前後して同人活動、イラストレーターとしての活動は少なくなり1999年から2007年までは商業誌での漫画作品、及びその関連作品の執筆に専念していく。

2000年春からは『週刊少年ジャンプ』(集英社)に活動の場を移すと同時にペンネームを河下 水希に改め、『りりむキッス』を発表(同年秋、連載作品化)。これは元々河下自身の志望によるものではなく、当時、WJに在籍歴のある担当編集者から促された『ぶ~け』への復帰を前提としていた移籍であり、同誌が休刊となった事により、そのまま後述の様にWJでの活動の継続となった事が明らかにされている[2]

2001年に読切「夏色グラフィティ」を発表した後、2002年より連載を開始した『いちご100%』は、2005年までの約3年半という週刊少年誌のラブコメ作品としては稀に見る長期連載を誇る出世作となった。他、2005年末に読切「氷姫奇譚」を発表。

2006年、フルカラー8ページ仕様の読切「彼女と夏と僕」「秋色妄想日和」を発表。1年の充電期間の後、2007年10月から2008年5月まで『初恋限定。』を連載。

2008年6月に『週刊ヤングジャンプ』(集英社)のグラビア企画「制コレ」のムック写真集「制コレISM GP」コラボレーション企画に参加し、1Pコミックを執筆。また『ジャンプスクエア』(集英社)8月号にて読切「曾根崎心中!」を発表。12月には「私立エルニーニョ学園伝説 立志篇」(著:SOW)でイラストを担当。この年は他にも『ヘタッピマンガ研究所R』にて取材協力するなど、改名以来ほとんど自身のオリジナル漫画に専念していた状況から変化の年となった。

2009年には再び『週刊少年ジャンプ』に戻り、32号より『あねどきっ』を2010年7号まで連載。2010年36・37号の綴じ込み付録に、今号現在『週刊少年ジャンプ』に連載されている作品のヒロインを網羅した「WJヒロイン百花繚乱ポスター」を描いた。

2010年から2012年まで、『ジャンプSQ.19』にて『Ⓖえでぃしょん』を連載。

作風・人物など

作風全般

現在は、『週刊少年ジャンプ』を始めとした、集英社ジャンプブランドの雑誌を舞台に活躍する少年誌ラブコメ作家である。

特徴としては少年漫画向けのお色気シーンを前面に押し出したコメディテイストと少女漫画の流れを汲む心理描写・演出を併用し、男女両方からの目線を考慮している作風である。尤も、河下自身は「キャラクターの内面を描くとどうしても暗くなる」ものらしく、シリアスな展開よりも明るい展開が好みであり、「『感動した』と言われるより(瞬間的に悦に入るという意味で)『面白かった』と言われる方がいい」と語っている[3]。特にこれらを活かして描かれる女性キャラクターは根強い人気を集める。

前項の様に、デビュー当初はボーイズラブ作家であり、作風の大きな転換点は、「今(※2011年3月現在)みたいな漫画」[2]と語る少女漫画誌『ぶ~け』への移籍であったとうかがえる。ただし、自身は元々少女漫画家の志望であり、男の子を描ける様になったのは「ずっと後」との事である。『ぶ~け』時代は担当編集に恵まれた事もあって好きに描いていたらしく、現在にも共通するというその作風は河下にとって自然体に近い様であるが、『ぶ~け』においても『ジャンプ』においても「浮いている」と自己分析している[2]

作画

繊細なタッチの作画が特徴的。座椅子体育座り、もしくは椅子に座ってスケッチブックをひざに乗せ、その上に原稿を置いて描くという一風変わった姿勢で作画を行う。本人曰くこれが描きやすいとの事[4]。また、村田雄介の見解によると速筆家として同業者の間でも有名らしい[5]。「筆圧が弱いから、ささっと描けてしまうのかも」と語っている。下書きからペン入れ、カラー原稿までも椅子の上で行ってしまうため、手近なところに可動式のワゴンを配置し、道具の殆どを置いている[2]

女性キャラのお色気シーンを描く際にはグラビアアイドルの写真集[3]フィギュア[6]などを参考にする事がある。

週刊少年ジャンプ連載時は「胸の露出は50%まで」との決まりごとが一応あったといい[2]、『ジャンプスクエア』にて読切作品『曾根崎心中!』では少年誌では初めて女性キャラの乳首を描いた[7]

趣味

デビュー当時からしばしばテレビゲームが趣味と公言するほどの大のゲーム好き[1]。 長電話[8]やカラオケがストレス解消手段。『いちご100%』連載前期は原稿があがるとアシスタントを引き連れてカラオケボックスに繰り出していたと言う[2]

以前は、毎年2月は実妹の誕生日の為にチョコレートケーキを焼いたり[9]、アシスタント募集時の触れ込みに手作りの料理を振舞う事もある旨を入れていた事などから料理も趣味である。カキ焼肉エビフライ卵黄が好物で、納豆チーズが大の苦手。

少女時代は『エースをねらえ!』『ときめきトゥナイト』『風と木の詩』等の少女漫画、『きまぐれオレンジ☆ロード』『ウイングマン』『聖闘士星矢』等の少年誌を読んでいたと語っている[1][2][10]。近年は、影響を受けやすい性格であるため似たような作風のものは避け、自身では描けないような正反対の作品を選んで読んでいるらしく、ちばあきおの『キャプテン』・『プレイボール』、福本伸行の『賭博黙示録カイジ』を愛読しているという[2]


注釈

  1. ^ 制コレメンバー原作による1Pコミックを漫画家が執筆するコラボレーション企画に参加したもの。3コマ漫画があるが殆どイラストの寄稿に近いので便宜上こちらに含める。
  2. ^ 自身原作のノベライズを除けば『アル-ナグクルーンの刻印』以来約10年ぶり、河下水希名義としては初となる小説挿絵。
  3. ^ 『週刊少年ジャンプ』2001年20号にてアシスタントの彼女の作品を手伝っているとの水希の巻末コメントあり。

出典

  1. ^ a b c d e f g 「ペーパートーク」、『小説JUNE』No.66(1994年6月号)、マガジン・マガジン1994年
  2. ^ a b c d e f g h i j 「ジャンプSQ」2011年4月号「マンガ家直撃インタビュー!第25回河下水希先生のモノガタリ」より。
  3. ^ a b 「河下水希のインタビュー」、『ジャンプスクエア』2009年8月号、集英社2009年4月
  4. ^ 『いちご100%』第1巻p.174『作者近況』
  5. ^ 『週刊少年ジャンプ』'08年44号-村田雄介著『ヘタッピマンガ研究所R』Step6
  6. ^ 週刊少年ジャンプ2008年48号-村田雄介著『ヘタッピマンガ研究所R』Step7
  7. ^ 桃栗みかん名義を含めると1997年に既に描いている。「空の成分」-p.60参考
  8. ^ 『ぶ~けデラックス '98AUTUMN増刊号』作者コメント
  9. ^ 『ぶ~けデラックス '98EARLY SPRING増刊号』作者コメント
  10. ^ 『ジャンプクロニクル』 集英社2003年ISBN 978-4-08-905562-5
  11. ^ 星野桂著D.Gray-man公式ファンブック「灰色ノ聖櫃 -グレイアーク-」p.196-座談会で「河下水希先生のところへアシスタントに入ったとき」という記述あり。
  12. ^ a b c 「いちご100%」第2巻p.188-189『いちご四コマ漫画劇場』
  13. ^ 倉薗紀彦先生より一言(配信第4回分)”. 2009年7月25日閲覧。
  14. ^ 倉薗紀彦. “アシスタント歴”. 2013年4月5日閲覧。
  15. ^ 河下水希先生の元で一緒にアシスタントしていた仲間が週刊少年…”. 2013年4月5日閲覧。
  16. ^ 久世蘭さんが作画担当している、『天審~WORLD WAR…”. 2013年4月5日閲覧。
  17. ^ アシ遍歴ツイートまとめ”. 2014年10月3日閲覧。


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