武器
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2024/03/28 05:07 UTC 版)
架空の武器
武器は神話や英雄譚に欠かせない道具として物語に色を添える存在である。また実際の武器が誤解や歴史的偶然によって伝説を生む場合がある。現在も戦闘を主軸とする漫画や小説に欠かせないアイテムとして様々な武器が生み出されている。
- 超自然的な武器
- 神話や民間伝承に登場し神や英雄によって使用される武器のほとんどは超自然的な能力を秘めている。「必ず命中する」、「投げつけても戻ってくる」といった武器そのものの性質を強化する武器や、「持ち主は傷つかない」、「持っていれば必ず戦争に勝つ」のような事象そのものを操る力を備えることが散見される。特に自然神がもつ武器はその神性を現したものが多く、特殊な金属や自然の力そのものを鍛えた武器すらある。海の神ポセイドンの三つ又の槍(トライデント)、雷神トールのミョルニルなどが有名である。また杖としてアスクレピオスの杖などと、ある特定の象徴として用いられることがある。
- 現代に創作される作品にも超自然的な武器は登場して重要な役割を果たしている。ストームブリンガーが登場するエターナル・チャンピオンシリーズなどが有名である。魔法だけにとどまらず科学を組み合わせ、魔力を発射する銃が登場する作品も存在する。
- 誇張された武器
- 日本刀やダマスカス刀の切れ味は「鉄を容易に断つ」と誇張された伝説を生んでいる。日本では村正が妖刀として知られ、幕末期に倒幕派の志士が好んで求めた。これらは実際の武器が伝説化した例である。実際には切れ味が劣化しやすく、長持ちしないというのが実情である(固い物と打ち合えば刃こぼれは確実で、最悪の場合は刀身が折れてしまう)。
- 三国志で関羽が使用する青龍偃月刀(大刀の一種)や張飛が使用する蛇矛は、三国志の時代にはまだ存在していない後世の武器であり、架空の武器の一種とも言える。伝説というほどではないが、フィクションにおける武器の描写は実際よりも誇張が行われることが多く、例えば時代劇の殺陣で軽々とふりまわされる日本刀や、西部劇で被弾により人間が吹き飛ぶ様などは、演出として実際とはかけ離れた描写をされている。
- 道具の能力を誇張し武器として扱うケースもある。インディ・ジョーンズ シリーズでの活躍で知られる鞭はその代表格と言える。ロールプレイングゲームでも鞭が武器として登場する作品があるが、実際の紐状の鞭は本格的な戦闘に耐えられるような代物ではない。その他では、ヨーヨー、カード、ワイヤ、独楽などがそのイメージから武器として使用される。
- SF作品の武器
- SFにおいては化学エネルギーを用いたものが多い。実際に理論自体は確立している武器もあり、それらは技術的な新発見があればすぐにも実用化される可能性がある。熱線を放射するヒートガンやブラスター、レーザー銃、熱に加え、物理的なエネルギーを発射するプラズマ砲。それとは逆の冷凍銃、電磁誘導を利用したレールガンやコイルガン、荷電粒子を射出する荷電粒子砲。超小型の針をばらまく短針銃など。他に重力、音波、磁力、核、空気など様々である。エネルギー刃をつくりだすライトセーバーなどもある。
- ^ 『本朝軍器考』 - コトバンク
- ^ 『鎌田魚妙』 - コトバンク
- ^ “日本は小型武器上位輸出国 世界の総取引額は6年で倍”. 47NEWS. (2012年8月28日) 2014年5月25日閲覧。[リンク切れ]
- ^ 今野忍 (2014年4月4日). “武器の「国産重視」転換へ 防衛省、国際共同開発を推進”. 朝日新聞 2014年4月7日閲覧。
- ^ “防衛装備移転三原則について”. 防衛省 (2014年4月1日). 2014年5月25日閲覧。[リンク切れ]
- ^ “日本船に小銃警備員 海賊対策措置法が成立”. 日本経済新聞. (2013年11月13日) 2014年5月25日閲覧。
- ^ “日本船にも武装警備員OK 海賊対策で特措法成立、民間人武装を初規定”. 産経新聞. (2013年11月13日) 2014年5月25日閲覧。[リンク切れ]
- ^ 春日芳晃 (2014年5月10日). “武器貿易条約を批准 日本は32カ国目”. 朝日新聞 2014年5月25日閲覧。
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