東南アジア諸国連合
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2013/06/10 18:34 UTC 版)
主な活動
ASEANの主な活動は設立当初は外相会議であった。バンコク宣言では外相会議を毎年開催することを定めている(定期閣僚会議)。第1回の外相会議はASEANの設立を宣言したバンコクにおける会合である。設立当初の目的は経済・社会分野での地域協力で、最高決定機関は年次外相会議であった。
1972年、1973年から欧州共同体(現欧州連合)やオーストラリアとの域外対話を開始した。現在はこれに日本、ニュージーランド、カナダ、アメリカ合衆国、大韓民国、中華人民共和国、ロシア、インドを加えた10が域外対話国・機構と呼ばれる。年次外相会議の直後に招かれた拡大外相会議を開いている。
1975年以降は、外相会議とは別に、経済担当閣僚会議が年に1,2回開かれる。
1976年2月にバリ島でASEAN首脳が初めて一堂に会しASEAN協和宣言が発表され、政治協力がASEANの地域協力の正式な一分野になった。ASEANサミットとも称されるこの会合は、当初は不定期開催であり、1992年のシンガポールにおける会合の時点で未だ第4回目を数えるに止まった。だが、この第4回首脳会議において、3年毎の公式首脳会議とそれ以外の年の非公式首脳会議が開催されることが決定され(シンガポール宣言)、1995年以降毎年開催されている。更に、公式・非公式の区別は2002年に入って廃止されることになった。
1976年2月に開かれた初の首脳会議において東南アジア友好協力条約が締結された。この条約への加盟国は2008年7月で25か国に上り、ユーラシア全体に拡がっている。
2005年
2006年
2006年首脳会議の合い言葉は、「一つのビジョン、一つのアイデンティティー、一つの共同体」である。
- 5月9日
- 7月24日 - 28日
- マレーシアの首都クアラルンプールで、東南アジア諸国連合(ASEAN)は外相会議、拡大外相会議、ASEAN地域フォーラム (ARF) を開催した。
- 7月24日
- マレーシアのサイドハミド外相は、ASEAN常任委員会で、ASEAN憲章作成作業が順調に進んでいることを報告し、「ASEAN設立40周年を祝う2007年の首脳会議までに準備したい」と述べた。
- 8月24日
- マレーシアのクアラルンプールで、東南アジア諸国連合 (ASEAN) に日中韓三カ国とインド、オーストラリア、ニュージーランドを加えた16カ国による初の経済担当閣僚会議が開かれた。日本から参加16カ国による自由貿易協定 (FTA) 構想が提案され、大筋で合意が得られた。
2007年
- 1月11日
- フィリピン中部のセブで外相・経済相会議が開かれた。外相会議では
- 次いで13日に開催された首脳会談では
- 当初目的より5年前倒しし、2015年に「政治・安全保障」「社会・文化」での連携を深める、ASEAN安全保障共同体 (ASEAN Security Community: ASC)、ASEAN経済共同体 (ASEAN Economic Community: AEC)、ASEAN社会・文化共同体 (ASEAN Social and Cultural Community: ASCC) の3つからなるASEAN共同体の設立を目指す採択を一致した。
- ASEANの法的枠組みとして共同体の最高規範となるASEAN憲章制定の必要を謳った。ただし「内政不干渉」「政治問題に関する決議の多数決か全会一致か」については、ミャンマーの反発などで合意に至らず、見送られた。
- テロ容疑者の引渡し相互協力を定めた対テロ協力協定、移民労働者の権利保護に関する宣言を採択した。
- 11月21日
- 「憲章」を制定。発効には全加盟国で批准される事が条件となる。
2008年
- 2月18日
- マレーシアは、「ASEAN憲章」の批准書に署名。1月に批准したシンガポールに続いて2箇国目。
- 20日までに、ラオスからの批准手続き書の提出を受け付けた。15日、事務局に批准を伝えたブルネイを含め、憲章批准国は4箇国となった。
- 非公式外相会合をシンガポールで開き、北朝鮮に東南アジア友好協力条約 (TAC) への加盟を求める事で合意した。
- 3月6日
- ベトナムがASEAN憲章に批准し、批准国は5箇国となった。
- 11月14日
2009年
- 4月9日
- 財務相会合は、域内のインフラ整備のための「ASEANインフラ基金」創設について確認した。緊急時に外貨を融通し合う「チェンマイ・イニシアティブ」の多国間基金へのASEAN各国の拠出額で合意。インドネシア、マレーシア、シンガポール、タイが47億6000万ドル、フィリピンが36億8000万ドルを負担し、ベトナム、ラオスなど後発5カ国は外貨準備の5%を拠出。基金は2月に1200億ドル(約12兆円)への拡大が決まっており、うち80%は日本、中国、韓国が負担する。
- 4月10日
- タイ中部のパタヤで一連の首脳会議が開かれた。フン・セン・カンボジア首相とアピシット・タイ首相はプレアビビア周辺の国境地域で繰り返し起きている両国軍同士の衝突について会談し、再発防止に努力することで一致した。
- 外相会議で「政治・安全保障共同体」を協議、東南アジア友好協力条約 (TAC) への加入のガイドラインを作成することを確認した。紛争解決メカニズム、域内の人権促進を図るための人権機構について意見交換。「非核地帯委員会」の進展などについて協議。首脳会議で採択される声明を承認した。
- 10日正午頃、タイのアシビット首相の退陣を求めるタクシン元首相派の市民グループ1000人以上が会場のホテル前に集合し、5時間以上にわたるデモを行った。その後、ASEAN首脳宛の要求書を渡し、撤退した。
- ASEAN10カ国、日本、中国、韓国の首脳会議
- 4月11日
- タクシン元首相の反政府デモ隊が会場となるホテルに乱入した。これにより、ASEAN議長国タイのアシピット首相は、首脳会議の中止を決定し、バタヤ一帯に非常事態宣言を一時発令した。
- 日中、日韓、日中韓首脳会議は、会場が別のホテルであったため、予定通り行われた。日中会談では、北朝鮮のロケット発射問題で麻生首相は「国際社会が結束して強いメッセージを送る必要」を強調するのに対して、温首相は「北東アジアの平和と安定に目を向け六カ国協議と朝鮮半島の非核化過程を推進すべきと指摘した。」また、今月末の麻生首相の訪中を歓迎した。
- 各国首脳は11日午後帰国した。
- 東アジア会議(ASEAN+3、オーストラリア、ニュージーランド、インドの16か国)は、第2回20か国・地域首脳会合(G20金融サミット)での合意を踏まえ、世界不況・金融危機対策などについて協議する予定であったが中止となった。
- 4月12日
- 5月3日
- ASEAN+3財務相会合が、インドネシアのバリ島で開かれた。「チェンマイ・イニシアティブ」拡大に伴う資金総額1200億(約12兆円)のうち日本と中国が同額の384億ドル、韓国が192億ドルを拠出することで合意した。また、域内経済監視機構「サーベイランス・ユニット」の早期設立、「アジア債券市場育成イニシアチブ (ABMI)」の重要性の確認、新型インフルエンザの拡大が与える影響を見守ることで一致した。
- 7月19日
2010年
- 1月14日
- ベトナム中部のダナンで非公式外相会議、政治・安全保障共同体会議など一連の閣僚級会議を開き、2015年の共同体構想に向けた域内の「連結」や機構整備のためのルールを承認した[13]。
- 7月19日
2011年
- 11月15日[14]
- 外相会議を開催。
- 11月17日~19日 [15][16][17]。
- 第19回東南アジア諸国連合関連首脳会議が、インドネシア・バリ島のヌサドゥアで開かれた。
- 11月17日、ASEAN首脳会議では「グローバル共同体の中のASEAN共同体」をテーマに、2022年の共通外交政策づくりに向けた基礎固めを目指す「バリ宣言」を採択する予定。2014年のミャンマーの議長国承認の件はこの会議で決定される。
- 11月18日、議長声明が発表された。ミャンマーを2014年のASEAN議長国として、原則的に承認した。インドネシアのマルティ外相は「後戻りのない」民主化を各国首脳が求めたと記者会見で述べた。このほか声明は南シナ海問題についてASEANと中国が法的拘束力のある「行動指針」の締結の必要性を再度強調している。また、「ASEAN海洋フォーラム」の拡大会合の開催に関心を示した。首脳会議は「バリ宣言」に署名した。
- 11月18日・19日の両日にASEAN+3(日中韓)が開かれる。
- 11月19日、米国とロシアがはじめて参加する18か国第6回東アジア首脳会議 (EAS) は、政治、安保分野の協力に重点を置いた「互恵関連規則原則の宣言」を採択する。南シナ海紛争が焦点に1つになる見通しである
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- ^ Calculated using UNDP data from member states.
- ^ a b NHK時論公論「安倍政権 アジア外交の課題~東南アジアへの視点」
- ^ 大使館メルマガ「東南アジア諸国連合(ASEAN)日本政府代表部の開設について」
- ^ その例としては、2010年4月に行われたASEAN首脳会議の際の議長声明でミャンマー軍事政権による「民主化案」履行を尊重してアウンサンスーチーの総選挙参加を事実上追認した事(出典:共同通信2010年4月9日付記事「スー・チーさん排除追認 声明にミャンマー批判なし ASEAN首脳会議閉幕」[1]、続く10月の首脳会談での議長声明(案)でミャンマー総選挙について「自由、公正、自由参加での実施を強調」という抽象的な表現に留まった事などがあげられる(出典:共同通信2010年10月16日付記事「ミャンマー民主化加速を ASEAN議長声明案」[2]。
- ^ a b 太平洋島嶼フォーラムの対ASEAN外交―フォーラムによるASEAN認識の意味−
- ^ 東ティモールは1975年からインドネシアの一部として統治され、1999年の住民投票による独立決定直後には独立反対派の民兵がインドネシア国軍に支援されて大規模な破壊活動を行った(東ティモール紛争)。
- ^ 2009年のIMFデータによると、1人当たりのGDPではシンガポールが5万1142米ドル(以下同)、東ティモールは2364ドルで、20倍以上の差がある。なお、現在のASEAN加盟国での最高はシンガポール、最低はミャンマーの1159ドルで、東ティモールが加盟するとラオス・カンボジア・ベトナムなどと共に2000ドル台の低位グループとなる[要出典]
- ^ “ASEAN入りの資格に自信=東ティモール外相インタビュー”. 時事通信. (2010年7月25日) 2010年7月27日閲覧。
- ^ ラモス=ホルタは共同通信との会見の中で、インドネシアが議長国である2011年中の加盟決定には象徴的な意味があり、インドネシア政府も協力的と述べている。“ASEAN加盟、来年中に 東ティモール大統領会見”. 共同通信. (2010年12月1日) 2010年12月9日閲覧。
- ^ 東ティモール、ASEAN加盟を正式申請 読売新聞 2011年3月4日
東ティモール、ASEAN加盟を正式申請 日本経済新聞 2011年3月4日 - ^ 『朝日新聞』2009年5月5日、東京版朝刊、4頁
- ^ 朝日新聞、2009年7月19日、東京版朝刊、4面。
- ^ 米ロと年内に首脳会議 ASEAN非公式外相会議閉幕
- ^ 南シナ問題「国際法が規範」と宣言 東アジアサミット 朝日新聞 2011年11月14日
- ^ 中国、広域自由貿易圏に異議唱えず ASEAN側と議論 朝日新聞 2011年11月18日
- ^ 南シナ海問題、米中が強く牽制 首脳会談を急きょ設定 朝日新聞 2011年11月19日
- ^ 南シナ問題「国際法が規範」と宣言 東アジアサミット 朝日新聞 2011年11月20日
- ^ これは中国が改革開放へまだ進んでいなかった1970年代に顕著だった。
- ^ ASEAN発足前の1950年代から、第二次世界大戦の戦時賠償交渉などを機に日本からの援助の働きかけがあり、東南アジア諸国にもスカルノなどの知日派指導者が多くいた。
- ^ 外務省「安倍総理大臣の東南アジア訪問」
- ^ フィリピンは1898年の米西戦争でアメリカ領になるまではスペインが支配した。
- ^ 東ティモールではポルトガルによる植民地統治が放棄され、独立が宣言された直後にインドネシア軍が占領した。
- ^ ベトナム政府によるアメリカとの国交樹立交渉はASEAN加盟交渉と並行して進められ、1995年7月の加盟に続いて8月にアメリカとの国交が成立した。以後、両国は急速に接近した。
- ^ ただし、軍事政権による人権侵害や民主化運動の弾圧が続くミャンマーに対しては、アメリカは国交を結ばず、経済制裁を科している。
- ^ マレーシアから分離したシンガポールは中国系が人口の過半数を占める唯一のASEAN加盟国で、これによりインドネシアのスハルト政権による軍事侵攻の脅威を自認していたため、自らも中国系であるリー・クワンユー(李光耀)首相指導下の人民行動党(PPP)政権は自らの中国的な色彩を徹底して払拭し、中国との外交関係も長年結ばなかった。
- ^ インドネシアはスハルト政権が成立した1967年に中国と断交していた。
- ^ 総輸出入額は1991年の79億ドルから2001年には5倍以上の416億ドルへ拡大した。チャイナネット2009年4月10日付「対話15周年、大いに前進する中国・ASEANの経済貿易関係」
- ^ チャイナネット2009年4月10日付「中国-ASEAN自由貿易区について」
- ^ コトバンク内 片山裕(神戸大学教授)「メコン川流域開発」 [3]、原典は朝日新聞社『知恵蔵2011』。
固有名詞の分類
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