日本年金機構 日本年金機構の概要

日本年金機構

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2014/12/13 15:52 UTC 版)

日本年金機構
Japan Pension Service Headquarters1.JPG
日本年金機構本部
正式名称 日本年金機構
英語名称 Japan Pension Service
組織形態 日本年金機構法に基づいて設置される特殊法人
本部所在地 日本の旗 日本
〒168-8505
東京都杉並区高井戸西三丁目5番24号
北緯35度41分20.2秒 東経139度36分53.1秒 / 北緯35.688944度 東経139.614750度 / 35.688944; 139.614750
予算 2,953億600万円(2014年度)[1]
資本金 1,031億1,200万円(2014年度)[1]
人数 正規職員・准職員数 15,424人
有期雇用契約職員数 10,454人
(2014年度末現在)[1]
理事長 水島藤一郎
活動内容 公的年金の運営業務
設立年月日 2010年1月1日
所管 厚生労働省
ウェブサイト http://www.nenkin.go.jp/
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概要

日本年金機構は、公的年金業務の適正な運営と国民の信頼の確保を図るため、社会保険庁を廃止し、公的年金業務の運営を担う組織として2010年(平成22年)1月1日に発足した(実際の業務開始は同年1月4日)特殊法人である。同機構は役員及び職員の身分は公務員としないが、役職員は刑法その他の罰則については、「みなし公務員」規定が適用される。また、役員には兼職禁止義務が役職員には秘密保持義務が課される。

同機構は、日本年金機構法(平成19年法律第109号)[2]の理念[3]に基づき、客目線の業務運営をするために、運営方針[4]及び人事方針[5]を次のように定めている。

  • 客の立場に立った親切・迅速・正確で効率的なサービスの提供。
  • 客の意見を業務に反映していくとともに、業務の成果などについて、わかりやすい情報公開の取組みを進める。
  • 1,000人規模の民間会社経験者を採用するとともに、能力・実績本位の新たな人事方針を確立し、組織風土を変える。
  • コンプライアンスの徹底、リスク管理の仕組みの構築など組織ガバナンスを確立する。

歴史

2004年(平成16年)4月1日に行われた第159回国会の衆議院本会議において、小泉純一郎内閣総理大臣は「社会保険庁と年金行政の信頼回復でございますが、年金制度を安定的に運営するためには、保険料の徴収や年金給付などの年金事業を担う社会保険庁に対する国民の信頼が不可欠であります。このため、社会保険庁は、多くの批判を反省し、効率化、合理化の観点から事業運営や組織のあり方に関して不断の見直しを行うとともに、年金受給者の需要に的確に対応できる体制を確保するなど、国民の信頼確保に全力を挙げるべきものと考えております」と答弁して初めて社会保険庁の組織のあり方を見直す意向を示した[6]。同年7月23日、村瀬清司を初の民間人出身の社会保険庁長官として登用し、社会保険庁の業務と組織の改革が進められた。

2006年(平成18年)1月25日第164回国会の参議院本会議で小泉内閣総理大臣は社会保険庁を2008年(平成20年)10月を目途に廃止し公的年金と政管健保の運営を分離の上、それぞれ新たな組織を設置する等の解体的出直しを行うことを表明した。同年3月10日、小泉内閣は同国会に社会保険庁の廃止などを定めた「ねんきん事業機構法案[7]」を提出したが、同法案は審議未了で廃案になった。なお、同法案においては「ねんきん事業機構」は厚生労働省の「特別の機関」(社会保険庁は厚生労働省の外局)とされ、職員の身分は国家公務員とされていた。

小泉内閣の後を引き継いだ安倍内閣も社会保険庁の解体的見直しを表明し、さらに年金事業を担当する組織を行政機関とせず職員も非公務員とすることを検討した。2007年(平成19年)1月26日に行われた第166回国会の衆議院本会議において、安倍晋三内閣総理大臣は「社会保険庁については、規律の回復と事業の効率化を図るため、非公務員型の新法人の設置など、廃止・解体六分割を断行します」と答弁した。同年3月13日には、内閣は同国会に社会保険庁の廃止と日本年金機構の設置などを定めた「日本年金機構法案」[8]を提出し、同法案は同年6月30日に成立し、同年7月6日に公布された。同法案においては、「日本年金機構」は役職員の身分を非公務員とする特殊法人とされた。

2009年8月の第45回衆議院議員総選挙により与党となった民主党は「日本年金機構に移行すると年金記録問題がうやむやになる可能性がある」、「天下り規制の対象から除外されることで天下り・渡りのやりたい放題となる」との主張から、公務員温存型の「歳入庁」の創設を含んだ社保庁存続をマニフェストに明記していた[9]。 しかし、厚生労働大臣となった長妻昭は、民間からの内定者がいる[10]ことや不動産契約なども進んでいることからこれを凍結すれば混乱が生じると判断し、日本年金機構を予定通り2010年1月1日に発足させ[11]、同日、社会保険庁は廃止された。




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  1. ^ a b c 平成25事業年度 事業報告書 (PDF)
  2. ^ 日本年金機構法 (PDF)
  3. ^ 理念 (PDF)
  4. ^ 運営方針 (PDF)
  5. ^ 人事方針 (PDF)
  6. ^ 第159回国会衆議院本会議・第19号・平成16年4月1日、衆議院。
  7. ^ ねんきん事業機構法案、衆議院。
  8. ^ 日本年金機構法案、衆議院。
  9. ^ 日本年金機構の設立危機を伝える読売新聞(平成21年9月13日付)の記事。
  10. ^ a b 日本年金機構の正規職員内定通知。
  11. ^ 日本年金機構の発足声明。
  12. ^ 日本年金機構について(第1回社会保障審議会日本年金機構評価部会資料) (PDF)
  13. ^ 機構幹部一覧(部長以上) (PDF)
  14. ^ 日本年金機構の副理事長となるべき者及び理事となるべき者の指名について (PDF)
  15. ^ 例:事務センターの年金給付グループ ⇒ 年金給付第1グループ、年金給付第2グループ
  16. ^ 日本年金機構中期目標 (PDF)
  17. ^ 日本年金機構中期計画 (PDF)
  18. ^ 日本年金機構評価部会について (PDF)
  19. ^ 運営評議会
  20. ^ 日本年金機構職員給与規程 (PDF)
  21. ^ 日本年金機構職員賞与規程 (PDF)
  22. ^ 有期雇用職員の募集について (PDF)
  23. ^ 日本年金機構設立委員会委員名簿 (PDF)
  24. ^ 日本年金機構設立委員会規則 (PDF)
  25. ^ 日本年金機構の職員(正規職員及び地域限定期限付職員(仮称))の労働条件 (PDF)
  26. ^ 日本年金機構の職員の採用の基準 (PDF)
  27. ^ 日本年金機構の職員の募集について (PDF)
  28. ^ 職員採用審査会委員について (PDF)
  29. ^ 森永卓郎 (2007年7月2日). “社会保険庁ではリストラできるのに…”. 日経BP. 2011年1月1日閲覧。
  30. ^ 日本年金機構の当面の業務運営に関する基本計画 (PDF)
  31. ^ 社会保険庁職員からの日本年金機構職員採用に係る審査結果の概要 (PDF)
  32. ^ 参考資料(日本年金機構の職員採用と分限免職との関係) (PDF)
  33. ^ 社保庁職員の雇用確保と年金記録問題に関して舛添厚労大臣に要請2009年4月27日自治労
  34. ^ 社会保険庁の廃止に伴う職員の移行等の状況について (PDF)
  35. ^ 社保庁長官退職 厚労相「懲戒処分歴、例外認められぬ」 朝日新聞 2010年1月5日
  36. ^ 日本年金機構の職員募集の求人票。
  37. ^ 日本年金機構の職員採用内定承諾書。
  38. ^ 日本年金機構の職員内定者へのお知らせ(表面)
  39. ^ 日本年金機構の職員内定者へのお知らせ(裏面)
  40. ^ 日本年金機構の非常勤職員の勤務条件(表面)。
  41. ^ 日本年金機構の非常勤職員の勤務条件(裏面)。
  42. ^ 日本年金機構の非常勤職員への勤務希望調書。
  43. ^ 社会保険庁の幹部として短期間在籍する厚生労働本省採用のキャリア職員、本庁採用のいわゆるノンキャリア職員、かつて地方事務官として都道府県単位で採用された職員が一体性を欠いたまま存在するという構造は、組織を分断させ、組織ガバナンスの欠如の原因とも指摘された。
  44. ^ 年金10億円支払う気なかった?日本年金機構の仰天業務実態 MSN産経ニュース 2013年4月20日
  45. ^ “年金機構職員と社保庁OB逮捕 入札情報漏えい容疑”. 共同. (2010年10月15日). http://www.47news.jp/CN/201010/CN2010101401000894.html 
  46. ^ a b 渡辺内閣府特命担当大臣記者会見要旨 平成19年6月15日”. 内閣府 (2007年6月15日). 2011年1月1日閲覧。
  47. ^ 日本年金機構 監視の目が届くのか 東京新聞 2007年6月30日
  48. ^ 役人が「日本年金機構」に抵抗しなかったワケ”. 民主党. 2011年1月1日閲覧。


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