改造車 違法改造車

改造車

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2015/02/26 17:54 UTC 版)

違法改造車

違法改造車または不正改造車とは、改造車のうち道路交通法の規定や道路運送車両法の保安基準に適合しない改造を施している場合や、自動車検査証の内容と異なる状態(乗車定員が2名であるにもかかわらず5名分の座席が装着されているなど)にある自動車やバイクのことを指す。当然ながら違法改造を施した状態で公道を走行すると、警察に検挙される。

このような車両はそのままの状態では、ほとんど車検に通らないため、車検の時期になると違法改造をしている個所を改善して車検を通した後、再び元の違法改造の状態に戻すといった手を使っているため、ある意味不正に車検を通過しているといえる。また、道路運送車両法第99条の2(不正改造等の禁止)により、保安基準に適合しない改造そのものが犯罪(道路運送車両法違反(不正改造))であると見なされており、保安基準に不適合となるような違法な改造を施した業者が警察に摘発、逮捕された事例もある[5]

違法改造車が警察に検挙されると、違法改造改善のための整備命令が発令され、車両に「不正改造車」と書かれたステッカー(整備命令標章)が貼り付けられる。この命令を受けた車両の所有者は、15日以内に当該車両について違法改造個所を改善したうえで管轄の運輸支局に持ち込み、改善確認の検査を受けなければならず、15日を経過しても検査を受けなかったり改善確認がされない状態でステッカーを剥がしたりするとナンバープレートや車検証が没収され、最大6か月間、当該車両の使用停止が命令される。整備命令に従わない場合は50万円以下の罰金が科せられ、使用停止になっても当該車両を使用した場合、6か月以下の懲役または30万円以下の罰金の刑に処せられる[6]。これに関連して、この違法改造の改善検査終了後に元の違法改造状態に戻すという行為を行っていた整備業者が逮捕および強制捜査を受けた事例がある[7]

違法改造の例

  • マフラーからの音量が規制値をオーバーしている状態(製造年などにより規制値は異なる)。
  • 排気ガス基準をクリアできない(触媒を通過させずに、排気ガスをそのまま大気開放している場合など。当然触媒ストレートは違法)
  • 最低地上高(地面と車体底部までの間隙)が9cm以上確保できていない状態の、限度を超えたローダウンなど(各車両のホイールベーストレッドによって必要とされる最低地上高は変動する)。
  • 歩行者を傷つけてしまうような恐れのある外装部品を装着している(カナードや大型のウイングなど)。
  • タイヤがフェンダーからはみ出ている。
  • クラクションの音量が基準の115dBを超える音量を発するもの、音色が変わるもの(ミュージックホーン)、エコー付き(スイッチを押した後も音の余韻が残る物)を装着している。
  • フロント、運転席、助手席のガラスにスモークフィルムを貼り付け、透過率70%を確保できない状態にする[8]
  • フロントガラスなどに装飾板を張り付け、視界不良の状態にする[9]
  • テールランプをクリアテール化(透明なレンズを装着)したにも関わらず、赤以外の発光の電球であったり、赤色の反射板を取り付けしない(ウインカーの場合も発光色が橙色以外は違法)。
  • 方向指示器(ウインカー)以外の点滅球を外装に取り付けたり、保安基準以外の色の電球を使用。
  • 社外シートやロールバーなど装着した場合に、乗員保護対策ができていない。
  • 自動車登録番号標(ナンバープレート)を瞬時に視認できないよう改造を加える(斜めに折り曲げ後方から視認されにくくする、蝶番などで取り付け時の角度を水平~垂直に変更できるようにする、表面にアクリル製などの板を取り付けるなど)。
  • 車検証に記載された数値より大きい排気量のエンジンに換装(2.0リッター車に3.0リッターのエンジンを載せるなど)しているにもかかわらず、構造等変更検査を受けずに走行させる(自動車税脱税になる)。

より詳しくは、近隣の運輸支局などに問い合わせをされたい。




[ヘルプ]
  1. ^ いすゞ・エルガノンステップtype-A(KL-LV280系)、日産ディーゼル・UAノンステップGタイプ(KC-UA460系・KL-UA452系)など。
  2. ^ 日産ディーゼル・UAノンステップのうちGタイプは車体架装メーカーの西日本車体工業が独自に製造した車両だが、後に日産ディーゼルから正式に発売されている。いすゞ・エルガtype-Aは当初からいすゞ自動車から正式発売されている。
  3. ^ 重要保安部品を交換せずに記載事項のみの場合は構造変更ではなく記載事項変更で済む。
  4. ^ 自動車検査・登録ガイド 構造等変更検査 - 国土交通省
  5. ^ 2003年12月19日 パワーアップは違法改造 石川県警がチューニング・ショップ摘発 - Response.
    2005年03月14日 車の窓に違法フィルム張る、業者ら2人初の逮捕 - 読売新聞
  6. ^ 不正改造の罰則等 - 国土交通省
  7. ^ 2003年7月1日 その場しのぎで不正改造整備……大阪府警が業者に初の強制捜査 - Response.
  8. ^ これらのガラスには実質的にフィルムを貼り付けることが不能。当然フルスモークは違法。
  9. ^ トラック視界妨げる装飾板黙認、運送会社を捜索 読売新聞 2013年1月23日
  10. ^ 改造車の場合は、どのように見積りすればいいですか?” (日本語). チューリッヒ保険. 2012年5月31日閲覧。
  11. ^ 改造されたお車について” (日本語). ソニー損保. 2012年5月31日閲覧。
  12. ^ わらしべ プリメーラ改 - オーテックバージョンの任意保険(2013年5月15日時点のアーカイブ


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