急性出血性結膜炎 急性出血性結膜炎の概要

急性出血性結膜炎

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/12 04:34 UTC 版)

ナビゲーションに移動 検索に移動
急性出血性結膜炎

症状

1969年夏の大流行時には、結膜が出血し、赤く腫れ上がり眼痛、頭痛発熱を発症した。また、小児マヒのように筋力低下を引き起こし、運動マヒによる後遺症が残される場合も報告された。その後、ウイルスの変異によって結膜下出血のような症状が出ることは稀となり、アデノウイルスによる流行性結膜炎同様の経過をたどり、1週間程度で治癒することが一般的となった[1]

病原体

病原体は、エンテロウイルス EV70 , コクサッキーウイルス CA24v。日本人研究者によって原因ウイルスとして EV70 が発見された[1]。非常に伝染力が強く、当時は特効薬、予防法が確立されていなかった。結膜炎の病気は数日で治る病気であり、日本のような生活環境が優れた場所では、大きな広がりは見せないとされていたが、一部の地域では集団感染が報告されている。

「アポロ病」

1969年夏の大流行時は、アメリカ人工衛星アポロ11号の着陸を終えて、地球への帰還で人々が熱狂・興奮していた時期であった。当時は月に固有の微生物やウイルス等が全く存在しないという確証がなかったため、帰還した飛行士たちは3週間のあいだ厳重な隔離下におかれ、検査と経過観察を受けたほどであった。そのことと同時期に大流行が起きたため、「アポロ11号が月から病原体を持ち込んだ」というデマが流れ、俗にアポロ病と呼ばれた。

参考文献

  • 中川尚、『エンテロウイルス結膜炎』 臨床眼科 Vol.57 (11), 2003/10/30, p.126-131, doi:10.11477/mf.1410101434
  • 青木功喜、北市伸義、大野重昭、『急性出血性結膜炎』 臨床眼科 Vo.64 (1), p.18-22, 2010/1/15, doi:10.11477/mf.1410103052

出典

脚注

[脚注の使い方]

外部リンク


  1. ^ a b c 高村悦子 (2003年1月1日). “ウイルス性結膜炎:7.急性出血性結膜炎”. 目についての健康情報. 日本眼科医会. 2010年9月20日閲覧。


「急性出血性結膜炎」の続きの解説一覧




急性出血性結膜炎と同じ種類の言葉


固有名詞の分類


英和和英テキスト翻訳>> Weblio翻訳
英語⇒日本語日本語⇒英語
  

辞書ショートカット

すべての辞書の索引

「急性出血性結膜炎」の関連用語

急性出血性結膜炎のお隣キーワード
検索ランキング

   

英語⇒日本語
日本語⇒英語
   



急性出血性結膜炎のページの著作権
Weblio 辞書 情報提供元は 参加元一覧 にて確認できます。

   
ウィキペディアウィキペディア
All text is available under the terms of the GNU Free Documentation License.
この記事は、ウィキペディアの急性出血性結膜炎 (改訂履歴)の記事を複製、再配布したものにあたり、GNU Free Documentation Licenseというライセンスの下で提供されています。 Weblio辞書に掲載されているウィキペディアの記事も、全てGNU Free Documentation Licenseの元に提供されております。

©2024 GRAS Group, Inc.RSS