徳島県 生活・交通

徳島県

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2024/04/11 13:45 UTC 版)

生活・交通

警察

徳島県の交通事故死者数は、2018年で人口10万人当たり4.17人で全国34位、2019年で人口10万人当たり5.57人で全国ワースト1位となったが、2020年は全国25位となった。しかし、全国平均は超えている。徳島県では交通マナーの悪さが社会問題になっており、警察は街中での呼びかけだけでなく、学校や職場での啓発活動が行われている。

交通

航空

鉄道

最大の駅徳島駅の1日の乗降者数平均は2019年で16258人であり、四国では高松駅に次いで2位である。県内の路線はすべて赤字である。利用者の大半は徳島市中心部への通勤・通学であるため、徳島市から離れている県南や県西では、人口の少ないこともあり利用者はかなり少ない。平均通過人員で計算すると、徳島線では、徳島駅から18.9㎞の地点にある途中主要駅鴨島駅までの利用者数が全体の63%、牟岐線では、徳島駅から24.5㎞の地点にある途中主要駅阿南駅までの利用者数が83.4%を占めている[要出典]徳島駅を発着する特急列車は、高徳線徳島駅高松駅(1日に数本岡山駅と直通)を結ぶうずしお徳島線徳島駅阿波池田駅を結ぶ剣山牟岐線徳島駅牟岐駅を結ぶむろとがある。徳島県とつながりの深い京阪神に鉄道で行くためには、高松駅岡山駅を経由する必要がある。

ホームが面する線路の数が最も多いのは、県庁所在地の徳島駅(3面4線)ではなく、県西の阿波池田駅(3面5線)である。高架駅舎は、佐古駅海部駅宍喰駅の3駅が存在する。橋上駅舎は、阿南駅のみである。全国47都道府県で唯一、電化区間が全く存在せず、歴史的にも存在したことがない[注釈 11][注釈 12]。そのため徳島県には「電車」が一切走っていない。また、複線区間も存在しない[注釈 13]。なお、2018年夏以降は、47都道府県で唯一自動改札機設置駅が存在せず、歴史上存在したこともない都道府県であり、それに伴い2020年7月現在、日本で唯一鉄道施設内において交通系ICカード全国相互利用サービスが一切使えない(簡易チャージ機も存在しない)県である[注釈 14]。日中の普通列車の本数は徳島市近郊区間[注釈 15] で毎時2本程度、それ以遠では毎時1本足らずとなっている。また、県内における営業列車の運用は臨時列車を除きすべて当日中に終了する(=日付越えの運用は行われていない)。

新幹線構想

現在、徳島県には新幹線は通っていない。ただ、四国新幹線四国横断新幹線が構想として存在する。香川県岡山県の間に架かっている瀬戸大橋は、既に新幹線規格で建設され、また鉄道が通っているため、これを利用し岡山駅 - 宇多津駅 - 高知駅を結ぶ四国横断新幹線は、費用面からも現実的な路線として構想されている。これを基軸とする場合、徳島県には岡山駅高知駅の間を結ぶ途中駅として阿波池田駅宇多津駅から高松方面に伸びた路線を延長して徳島市内に駅がそれぞれ設けられる構想となっている[要出典]

しかし、徳島県にとっては、岡山駅経由で本州に出ることよりも、大鳴門橋淡路島を経由して本州に直接出ることの方が重要である。そのため、徳島県としては、新大阪駅から淡路島を通り、徳島県、香川県、愛媛県、最終的には豊予海峡を通って大分県に通じる四国新幹線の建設に前向きである。この四国新幹線は、四国の人口密集地域を通るため、収益がある程度は見込まれているが、明石海峡大橋が建設された際に鉄道構想を放棄したため(大鳴門橋は新幹線規格で建設)、紀淡海峡または明石海峡に海底トンネルを建設する必要がある。

索道

バス

道路

航路

医療・福祉

災害拠点病院
保育所

教育

大学

国立

  • 徳島大学
    • 常三島キャンパス(理工・総合科学・生物資源産業)
    • 蔵本キャンパス(医・歯・薬)
四国で唯一歯学部薬学部をもつ国公立大学であり、全国的に見ても大学病院医学部、薬学部、歯学部が同じキャンパス内にある国公立大学はあまり多くはない。2021年時点で、医学部医学科の二次試験の学力試験は数学と英語の2科目、薬学部は数学と化学2科目など、科目数が少ないことが特徴である。

私立

通信制大学

私立

短期大学

私立

高等専門学校

国立

私立

専修学校

特別支援学校

高等学校

出典:徳島県教育委員会(2021年9月時点)
徳島県の公立高校普通科では、学区制度が設けられている。学区外受験は定員が別枠で少数である。
第1学区…県南(阿南市小松島市海部郡那賀郡名東郡勝浦郡
第2学区…県北(鳴門市吉野川市阿波市美馬市三好市板野郡名西郡美馬郡三好郡
第3学区…徳島市
しかしこのうち、板野郡藍住北島松茂の3町と、神山町佐那河内村は域内に公立高校がないため(神山町には徳島県立城西高等学校神山分校があるが、分校なので)、特例措置を設けている。それは、それぞれの町村は徳島市と学区は異なるが、第3学区内の受験生として受験が可能というものである。これは、徳島市内の城東高校徳島北高校などの進学校への地理的近さと人気の高さが影響したものである。徳島市内の高校では、人口が増加している(していた)板野郡3町出身の生徒がかなりの割合を占めている。しかし、同じく徳島市内への進学希望者が多く、徳島市に近い鳴門市石井町などから見直しを求める声が2017年ごろから出ていた。
徳島県の高校受験は、事前に定員調整が行われる。基礎学力テストを3回行い、それの点数で出願先を決定するのだが、各中の教師が話し合いを行い、出願先の調整を行う。そのため、夏や秋に5倍を超えるような学校であっても、出願時点では1.0~1.1倍に落ち着く。これは、徳島県に私立高校が少ないことによる措置である。私立高校のうち全日制は徳島文理高校生光学園香蘭高等学校の3つである。
2021年度から、城東高校が全県一区(学区廃止)とし、城ノ内中等教育校が中高一貫教育移行に伴い高校での募集を停止するなど改革が始まっている。

中学校

小学校

幼稚園

その他教育機関

農業大学校

マスメディア

新聞

地方紙
全国紙

タウン情報誌

徳島県内の放送局

テレビ草創期から、徳島県のテレビ放送は長年にわたってNHKと四国放送の2局3波である。デジタルテレビ・県域FM局・四国放送ラジオのFM補完放送のメイン中継局はいずれも眉山に置かれている。四国放送は通常時終夜放送を実施している。

  • テレビ局
    • アナログテレビ放送 2011年7月24日運用終了。眉山から送信されていた。
    • デジタルテレビ放送 眉山から送信
  • AMラジオ局
    • NHK徳島放送局(第一・徳島945kHz、池田1161kHz(県南部でこの周波数は田辺中継局を受信する場合あり)、牟岐1584kHz(県西部でこの周波数は観音寺中継局を受信する場合あり)、山城1503kHz、※NHK徳島放送局は第二が存在しない(池田局 (1359 kHz) はNHK松山放送局の中継局)ため、大阪局 (828 kHz)や高知局 (1152 kHz)などを受信する。
    • 四国放送(JRNNRN系列)(1269 kHz、93.0 MHz)
  • FMラジオ局
    • エフエム徳島JFN系列)(徳島80.7 MHz、池田82.3 MHz、日和佐77.7 MHz、阿南78.4 MHz)
    • NHK徳島放送局(徳島83.4 MHz、池田85.0 MHz、日和佐85.7 MHz、阿南81.3 MHz、阿波勝浦・美馬85.6 MHz、阿波84.4 MHz、神山84.9 MHz、上勝82.4 MHz、一宇82.5 MHz、一宇剪宇83.9 MHz、鷲敷82.0 MHz、東祖谷山84.3 MHz、宍喰89.9 MHz)
    • エフエムびざんコミュニティFM)(徳島79.1 MHz)

テレビ放送の歴史

テレビ黎明期の1959年にNHK徳島放送局四国放送がテレビ放送を開始して以降、県内の放送局は開局していない。その為、電波の海上伝搬を利用して近畿広域圏のテレビ局の視聴者が県内に多数存在する。しかしアナログ放送からデジタル放送への移行にあたって、近畿圏の局が視聴不能となる地域が続出する事が判明。その為、県は国の援助を得て県内のケーブルテレビ局加入促進策を打ち出した[20]

ケーブルテレビ

ケーブルテレビの世帯普及率は2020年3月末時点で90.5%に達しており、全都道府県で1位である[21]。四国放送が加盟する日本テレビ系列以外の局の関西圏などからの受信に用いられている。

アマチュア無線FM中継局(レピータ)設置場所・周波数

  • JR5WE(徳島市川内町小松西)439.52 MHz
  • JR5WF(板野郡藍住町)439.88 MHz
  • JR5WG(徳島市一番町)439.84 MHz
  • JR5WH(三好市池田町馬場)439.54 MHz
  • JR5WI(小松島市中田町東山)439.96 MHz
  • JR5WQ(吉野川市山川町木綿麻山)439.46 MHz、1291.46 MHz
  • JR5WT(徳島市福島)1292.10 MHz
  • JR5WU(吉野川市山川町木綿麻山)1292.48 MHz、2425.66 MHz
  • JR5VE(阿波市秋月乾)1292.34 MHz
  • JR5VI(阿波市江ノ島)439.94 MHz
  • JP5VK(板野郡板野町)1292.02 MHz
  • JP5VO(美馬市脇町西大谷)1292.12 MHz、2425.50 MHz
  • JR5VR(那賀郡 那賀町)439.62 MHz
  • JR5VT(阿南市日開野町宮原)439.70 MHz、2425.58 MHz
  • JP5YCC(名西郡石井町)2425.42 MHz

日本アマチュア無線連盟 (JARL) を免許人とするアマチュア無線用中継局が県内各所に設置されている。徳島県のレピータは南部の JR5VR を除き、都市・集落が多くある吉野川周辺設置されている特徴がある[22]


注釈

  1. ^ 鳴門市が兵庫県南あわじ市と海上を隔てて隣接
  2. ^ 徳島市と小松島市が和歌山県和歌山市と海上を隔てて隣接
  3. ^ 徳島県の想定した「とくしま人口ビジョン(2020年策定版)」によると、徳島県の人口は2025年に70万を下回ると想定されていた。
  4. ^ 統計期間:2001年 - 2010年
  5. ^ 2001年観測停止。統計期間:1981年 - 2000年
  6. ^ 2009年観測停止。統計期間:1981年 - 2000年
  7. ^ 2009年観測開始。
  8. ^ サヌカイトで作られたナイフ形石器
  9. ^ 高野は、任期途中の2023年6月に辞職。同年10月に参議院議員補欠選挙が行われ、無所属の広田一が当選。
  10. ^ 2023年徳島県知事選挙に出馬するため、三木は2023年1月に辞職。北海道出身の田中昌史繰り上げ当選
  11. ^ 沖縄県には普通鉄道の電化区間はないが、戦前には路面電車沖縄電気が存在した。また現存する沖縄都市モノレール線(ゆいレール)は電気運転である。
  12. ^ 1916年に開業した阿波電気軌道(現在の高徳線・鳴門線、および廃止された鍛冶屋原線)は電化を企図していたが、資金不足により実現しなかった。
  13. ^ 佐古-徳島間は一見複線に見えるが、実際は高徳線と徳島線の単線並列区間である。全区間単線宮崎県のみ。
  14. ^ 福井県では2018年9月8日より福井駅および敦賀駅で運用が開始、同15日に新疋田駅から牛ノ谷駅までの間の残りの駅でチャージ機含め稼働開始となった。愛媛県では伊予鉄道松山市駅に2014年まで存在していた。
  15. ^ 徳島駅から池谷・阿波川島・阿南の各駅間

出典

  1. ^ [1]
  2. ^ 徳島県の推計人口 戦後初の70万人割れ|NHK 徳島のニュース”. NHK (2023年4月28日). 2023年9月21日閲覧。
  3. ^ 三越徳島、13日正式オープン そごう撤退のビル核テナント:朝日新聞デジタル”. 朝日新聞デジタル (2022年4月5日). 2023年1月14日閲覧。
  4. ^ 成紀, 秋吉 (2020年1月4日). “徳島県が日本初の「百貨店ゼロ県」に 行き場失う上顧客”. WWDJAPAN. 2023年1月14日閲覧。
  5. ^ 高知県海洋局HPより
  6. ^ 中核市とは何ですか。徳島市
  7. ^ a b 市町村民経済計算推計結果 | 徳島県
  8. ^ “受難”再び…地図から消された「あの2県」”. 読売新聞 (2018年8月22日). 2018年8月25日閲覧。
  9. ^ 歴代徳島県知事列伝 : 自徳島藩知事蜂須賀茂韶至公選第九代知事武市恭信福田憲熈 原田印刷出版, 2007.8
  10. ^ 「吉野川の改修工事ようやく完工式」『大阪毎日新聞』1926年5月7日四国版(大正ニュース事典編纂委員会 『大正ニュース事典第7巻 大正14年-大正15年』本編p.513 毎日コミュニケーションズ刊 1994年)
  11. ^ 徳島新聞 週刊阿波っ子タイムズ 第155号 2016年12月18日 5面 親子の時間 きょうは何の日?
  12. ^ 「風速実に六十五メートル、室戸で観測」『大阪毎日新聞』1934年9月26日(『昭和ニュース事典編纂委員会 昭和ニュース事典第4巻 昭和8年-昭和9年』本編p.235 毎日コミュニケーションズ刊 1994年)
  13. ^ 徳島新聞 週刊阿波っ子タイムズ 第161号 2017年1月29日 5面 親子の時間 きょうは何の日?
  14. ^ 徳島新聞 週刊阿波っ子タイムズ 第89号 2015年9月13日 5面 親子の時間 きょうは何の日?
  15. ^ 徳島新聞 週刊阿波っ子タイムズ 第88号 2015年9月6日 5面 親子の時間 きょうは何の日?
  16. ^ 徳島新聞 週刊阿波っ子タイムズ 第160号 2017年1月22日 5面 親子の時間 きょうは何の日?
  17. ^ 徳島新聞 週刊阿波っ子タイムズ 第159号 2017年1月15日 9面 親子の時間 きょうは何の日?
  18. ^ 徳島県の推計人口、70万人割れ ほぼ1世紀ぶり”. 日本経済新聞 (2023年4月28日). 2023年11月28日閲覧。
  19. ^ 社長の「輩出率」 徳島県が6年連続トップ 沖縄県の企業は社長の9割が“地元出身””. 東京商工リサーチ (2023年10月20日). 2023年10月31日閲覧。
  20. ^ 徳島県における区域外(県外)波受信対策について 総務省ホームページ 2015年2月12日閲覧。 (PDF)
  21. ^ ケーブルテレビの普及状況 四国総合通信局
  22. ^ モービルハム 1986年1月号 電波実験社
  23. ^ 徳島県の交流自治体
  24. ^ 独ニーダー州交流10周年 県訪問団23日出発”. 徳島新聞 (2017年4月17日). 2018年5月5日閲覧。






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