強熱減量 強熱減量の概要

強熱減量

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2010/01/21 11:30 UTC 版)

マッフル炉

概要

強熱減量は、乾燥試料を高温で加熱し、加熱前後の質量比を算出することで求められる。たとえば土壌中の炭酸カルシウムは、高温で加熱することにより二酸化炭素として揮発するため、強熱減量から炭酸カルシウム含有量を測定することができる[1]

強熱減量を測定する目的は試料によって異なり、たとえば土壌中の有機物量の測定や、セメントの不純物混入量の推定、フライアッシュの不燃性汚染物質の混入量測定などがあげられる。またセメントなど、JIS規格によって強熱減量の上限が定められているものもある[2]

また、水質の指標となる浮遊物質量のうち、プランクトンなどの有機物を含む揮発性浮遊物質(Volatile suspended solids、VSS)の含有率も、強熱減量として算出することができる。

測定法

強熱減量試験は、電気マッフル炉などによって試料を加熱することで行うが、加熱温度や加熱時間、酸素量によって強熱減量が変動することが知られている[3]

地盤工学会は土の強熱減量試験について基準を設けており、乾燥させた試料を700-800℃で1時間加熱した値を、強熱減量とするとしている[4]。セメントの場合は、900-1000℃程度で加熱する。

脚注


  1. ^ 新城俊也、他(2003)「強熱減量試験による石灰質土の炭酸カルシウム含有量の測定」土と基礎 51(4), pp.32-34
  2. ^ セメントJIS改正のお知らせ 項目 改正内容 対象規格
  3. ^ 斎藤二郎他(1980)「有機質土の強熱減量法による測定結果について」土質工学会論文報告集 20(1) pp.7
  4. ^ 土の強熱減量試験方法


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