平等院 平等院の概要

平等院

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2024/01/23 18:34 UTC 版)

平等院
浄土式庭園鳳凰堂(南東からの全景)
所在地

京都府宇治市宇治蓮華116

位置 北緯34度53分21.45秒 東経135度48分27.69秒 / 北緯34.8892917度 東経135.8076917度 / 34.8892917; 135.8076917座標: 北緯34度53分21.45秒 東経135度48分27.69秒 / 北緯34.8892917度 東経135.8076917度 / 34.8892917; 135.8076917
山号 朝日山(※読みは未確認[* 1]
宗派 単立
本尊 阿弥陀如来坐像(国宝
創建年 永承7年(1052年
開山 明尊
開基 藤原頼通
札所等 神仏霊場巡拝の道第125番(京都第45番)
文化財 鳳凰堂、木造阿弥陀如来坐像、木造雲中供養菩薩像52躯ほか(国宝)
観音堂、木造十一面観音立像ほか(重要文化財
庭園(国の史跡名勝
ユネスコ世界遺産古都京都の文化財」構成物件
法人番号 1130005006854
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宗派は17世紀以来天台宗浄土宗を兼ね、現在は特定の宗派に属しておらず、塔頭である本山修験宗聖護院末寺の最勝院と浄土宗の浄土院が年交代制で共同管理している。

鳳凰堂国宝)で世界に広く知られている。平安時代後期にあたる11世紀以来保持されてきた数々の建造物を中心とする寺宝と文化財は、往時の思想・文化を今に伝える。平等院と周辺地域は琵琶湖国定公園指定区域の一つである「宇治川沿岸地区」の中核をなす。1994年平成6年)に登録されたユネスコ世界遺産古都京都の文化財」の構成物件の一つでもある。


注釈

  1. ^ a b 平等院の山号「朝日山」の読みを明示した公式あるいは研究者による資料は確認できていない。信仰対象の山の名は「朝日山(あさひやま)」であるが、山号になると「○○サン」「○○ザン」と読み換えることが多く(※本件の場合は湯桶読み)、場合によっては全て音読みに変わる(※本件で想定すれば『チョウジツサン』など)。平等院の山号は「あさひさん」と読むのではないかという常識的推定はできるが、確証は無い。
  2. ^ a b 木瓦葺(こがわらぶき、きがわらぶき)とは、 平瓦と丸瓦とを交互に組み合わせて並べる瓦葺(かわらぶき)の手法。また、それで造った屋根。
  3. ^ 残っている1560枚のうち向山瓦窯製は1273枚で、後は奈良で製造された瓦とされている。
  4. ^ 菩薩像は本尊の左右(南北)の壁に各26対ずつ懸けられており、北1号 - 北26号、南1号 - 南26号の整理番号が付けられている。南26号像は長らく「番外」とされ、国宝指定外であったが、2008年(平成20年)に国宝に追加指定された。
  5. ^ 北23号と南6号像は作風から鎌倉時代の補作とされている。出典は、特別展図録『国宝平等院展』、東京国立博物館ほか、2000年(平成12年)。
  6. ^ 鳳凰堂内にはレプリカ像も含め30数体が残っている。

出典

  1. ^ 小埜雅章「仏とともに観想する景色 平等院阿弥陀堂池庭」『別冊太陽 平等院 王朝の美 国宝鳳凰堂の仏後壁』、p.90
  2. ^ a b c 杉本 (2000) p.198
  3. ^ 冨島 (2010) pp.178-179
  4. ^ 冨島 義幸”. 京都大学 教育研究活動データベース(公式ウェブサイト). 京都大学 (2019年6月17日更新). 2019年6月19日閲覧。
  5. ^ 冨島 (2010) pp.123-130, 179
  6. ^ 上島享「中世庄園制の形成過程-〈立庄〉再考」『日本中世社会の形成と王権』名古屋大学出版会、2010年(平成22年) ISBN 978-4-8158-0635-4 所収
  7. ^ 藤本孝一「平等院領」『平安時代史事典』角川書店、1994年(平成6年) ISBN 978-4-04-031700-7
  8. ^ 尻池由佳「儀式構成と準備運営からみた〈宇治入り〉」初出:『古代文化』63-3、2011年/所収:倉本一宏 編『王朝時代の実像1 王朝再読』臨川書店
  9. ^ 『別冊太陽 平等院 王朝の美 国宝鳳凰堂の仏後壁』、127頁の年表
  10. ^ 宇治市平成10年12月定例会-12月15-05号-P.245「市長(久保田勇君)」(日本語)
  11. ^ “平等院鳳凰堂、本尊の魂移す 大規模修理に備え 京都”. 朝日新聞デジタル (朝日新聞社). (2012年9月3日). オリジナルの2012年9月4日時点におけるアーカイブ。. https://web.archive.org/web/20120904003738/http://www.asahi.com/culture/update/0903/OSK201209030030.html 2021年8月24日閲覧。 
  12. ^ “平等院鳳凰堂:平安の色 平成の大修理終了後のCG画像公開”. 毎日jp (毎日新聞社). (2013年7月10日). オリジナルの2013年11月1日時点におけるアーカイブ。. https://web.archive.org/web/20131101092648/http://mainichi.jp/feature/news/20130710ddn001040006000c.html 2021年8月24日閲覧。 
  13. ^ “2年の修理終え落成式 京都・宇治の平等院鳳凰堂”. 産経フォト (産経新聞社). (2014年10月1日). オリジナルの2014年10月17日時点におけるアーカイブ。. https://web.archive.org/web/20141017182711/http://www.sankei.com/photo/movie/news/141001/mov1410010003-n1.html 2021年8月24日閲覧。 
  14. ^ a b 『2019年環境報告書』”. スタンレー電気. 2020年12月20日閲覧。
  15. ^ 伊藤 (1992) pp.89-90, 128-130
  16. ^ 『国宝 平等院展』、p.45
  17. ^ 『週刊朝日百科 日本の国宝74』、pp.8-106, 8-111
  18. ^ a b 伊藤 (1992) p.130
  19. ^ 冨島 (2010) pp.24, 30
  20. ^ 冨島 (2010) pp.24-25
  21. ^ 冨島 (2010) p.35
  22. ^ 冨島 (2010) pp.30-31
  23. ^ a b c 冨島 (2010) p.31
  24. ^ 伊藤 (1992) pp.96-105
  25. ^ 『別冊太陽 平等院 王朝の美 国宝鳳凰堂の仏後壁』、p.123
  26. ^ 伊藤 (1992) pp.104-106
  27. ^ 『別冊太陽 平等院 王朝の美 国宝鳳凰堂の仏後壁』、pp.28 - 34
  28. ^ 『国宝 平等院展』、p.215
  29. ^ 伊藤 (1992) pp.107-108
  30. ^ 百橋明穂「鳳凰堂彩色復元」『国宝 平等院展』、pp.158-160
  31. ^ 伊藤 (1992) pp.108, 113-114
  32. ^ 冨島 (2010) pp.38-39
  33. ^ 冨島 (2010) p.25
  34. ^ 伊藤 (1992) pp.115-117
  35. ^ 『週刊朝日百科 日本の国宝74』、pp.8-103
  36. ^ 伊藤 (1992) pp.117-118
  37. ^ 吹田直子「平等院庭園発掘調査の記録」『国宝 平等院展』、pp.162-164
  38. ^ 小埜雅章「仏とともに観想する景色 平等院阿弥陀堂池庭」『別冊太陽 平等院 王朝の美 国宝鳳凰堂の仏後壁』、pp.90-95
  39. ^ 冨島 (2010) pp.28, 100
  40. ^ a b c 鳳凰堂、平安期の瓦1500枚 創建50年後 屋根ふく? 『京都新聞』 2月14日(木)22時49分配信
  41. ^ a b c d e 国宝・平等院鳳凰堂で大量の平安期の瓦 修理で確認 『産経新聞』 2月14日(木)23時40分配信
  42. ^ 伊藤 (1992) pp.90-91
  43. ^ 杉本宏「12世紀中頃の宇治と平等院の復元想像図」『国宝 平等院展』、pp.166-167
  44. ^ 杉本 (2000) p.200
  45. ^ 冨島 (2010) pp.18-19
  46. ^ 冨島 (2010) pp.95, 110
  47. ^ 『別冊太陽 平等院 王朝の美 国宝鳳凰堂の仏後壁』、p.64(執筆は有賀祥隆)
  48. ^ 渡邉 (2009) pp.40-41
  49. ^ 冨島 (2010) pp.70-73
  50. ^ 平等院鳳凰堂を無断撮影してジグソーパズルに 在庫廃棄などで平等院と玩具会社和解 京都地裁”. 京都新聞. 京都新聞社 (2020年10月12日). 2022年10月17日閲覧。






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