宇津井健 宇津井健の概要

宇津井健

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2014/08/19 06:00 UTC 版)

うつい けん
宇津井 健
宇津井 健
『松川事件』(1961)での宇津井(中央) 左は宇野重吉
本名 同じ
生年月日 1931年10月24日
没年月日 2014年3月14日(満82歳没)
出生地 日本の旗 東京府東京市深川区
死没地 日本の旗 愛知県名古屋市
国籍 日本の旗 日本
民族 日本人
身長 173cm
血液型 A型
職業 俳優
ジャンル 映画テレビドラマ演劇
活動期間 1952年 - 2014年
配偶者 一般人との結婚を二度
家族 長男
主な作品
映画
スーパージャイアンツシリーズ』
人間の壁
松川事件
新幹線大爆破
沈まぬ太陽
テレビドラマ
ザ・ガードマン
赤いシリーズ
いのち
さすらい刑事旅情編
信長 KING OF ZIPANGU
渡る世間は鬼ばかり

俳優座を経て、新東宝に入社。若手映画スターの一人として活躍。新東宝倒産後は大映に移籍、大映倒産後はフリーとなる。大映在籍時からテレビドラマにも進出し、以来60年近く第一線で活躍した。代表作は『スーパージャイアンツ』シリーズ、『ザ・ガードマン』、『新幹線大爆破』、『赤いシリーズ』、『さすらい刑事旅情編』、『信長 KING OF ZIPANGU』、『渡る世間は鬼ばかり』など。

特技は乗馬ナイフ製作。最終所属はサムデイ

来歴・人物

千葉県立千葉高等学校卒業、早稲田大学第一文学部演劇専修中退。勝新太郎とは幼馴染であった。大学時代は馬術部に所属。在学中の1952年俳優座養成所に第4期生として入団。同期には佐藤慶佐藤允仲代達矢中谷一郎らがいる。この間に1953年映画思春の泉』で初主演をした。配役理由は「裸馬を乗りこなす」ことが条件だったため、適任者がなかなか見つからず、宇津井に白羽の矢がたった[1][2]。仲代、佐藤慶、中谷からは「ほんとにもう……。健ちゃん、馬に乗れて良かったね」と羨ましがられた[1]

1954年新東宝に入社し、若手スターとして活躍、『鋼鉄の巨人(スーパージャイアンツ)シリーズ』では主演を務めた。新東宝が倒産した1961年には大映に移り、映画では脇に回ることが多くなる。

1960年代半ばから1980年代前半まで大映テレビドラマの大黒柱として活躍。1965年に開始された主演作の『ザ・ガードマン』は30%を超える高視聴率をマークし、1971年まで約7年に亘って放映された長寿番組となる。その後も『シークレット部隊』『燃える兄弟』と金曜9時枠で主役を演じた。

山口百恵と共演した人気番組「赤い」シリーズでは、“山口百恵の父親役”として百恵と共に一世を風靡した。また、「赤い」シリーズの前作となるTBS系ドラマ『顔で笑って』では、主題歌「パパは恋人」を山口百恵とデュエットしている[3]

1988年10月から1995年3月まで7シリーズにわたって放送された『さすらい刑事旅情編』(テレビ朝日)などにも出演した。ドラマの中で、子供思いの父親または祖父役を演じることも多かった。温厚で気が優しいが根は熱血、といった役柄が多く、似たキャラクターを演じ続けるタイプであり、悪役を演じることは滅多になかった。

2005年6月23日の『とんねるずのみなさんのおかげでした』に息子の宇津井隆(うつい・りゅう、現・フジテレビ事業局長)が出演している。2005年の自身の誕生日に、重病を患うもクリスチャンになり気丈に振舞っていた妻の姿に心を打たれクリスチャンになった[4]

2006年4月6日から放送開始した『渡る世間は鬼ばかり』の第8シリーズで藤岡琢也に代わり岡倉大吉を演じる。連続ドラマで主役を演じるのは1995年3月の『さすらい刑事旅情編』の放送終了後11年ぶりであった。

自宅にはトレーニングルームがあり、テレビ通販で購入したマシンが沢山置かれている。小柳ゆきのCDをかけて体を鍛えることが毎日の日課だった。ただ有酸素運動は嫌いだという[5]。また、ドラマの収録時の合間には持参した鉄アレイで体を鍛えていた。座右の銘は「才能の器は小さい、努力の器は大きい」。

2014年3月14日、愛知県名古屋市の病院にて慢性呼吸不全により死去[6]。82歳没。2013年ころから肺気腫を患い、知人の医師が勤務する名古屋市の病院に通院していたが、死去の1週間程前から容態が急変、11日には緊急入院し処置を受けていた[7]

2006年4月に最初の妻を亡くした。その後、一般女性と内縁関係を築くようになり、宇津井の死去当日にその女性と再婚していた。その女性が宇津井の告別式で喪主を務めた[8]

宇津井の死去を受けて、主演ドラマ『ザ・ガードマン』の企業モデルとなったセコムがオフィシャルツイッターにて追悼コメントを発表し[9]、長年の親友だった仲代達矢が「私1人が取り残された」と故人を偲んだ[10]

2014年4月20日にテレビ朝日で放送された『相棒 -劇場版II- 警視庁占拠! 特命係の一番長い夜』において、エンディング場面で追悼のテロップが流された。5月1日、ホテルオークラ東京でお別れの会が開かれ、水谷豊三浦友和ら1000人が出席した。

乗馬

早稲田大学に入学直後、新宿で颯爽と馬に乗る同大学の馬術部員に惹かれ、馬術部に入部[1]。以来、乗馬歴は60年に及び、乗馬技術のみならず馬の習性・乗馬用具にも造詣が深く、日本の俳優の中でも、屈指の馬術の達人の一人として挙げられている[1]。上述の通り、乗馬のおかげで初主演を早々に得るなど、「役者としての幸運なスタートが切れたのも、ひとえに乗馬のおかげ」と語っている[1]。映画・テレビドラマで乗馬のシーンでは愛馬を持ち込み撮影に臨むほどで、『武田信玄 (NHK大河ドラマ)』の第四回川中島の戦いでは、愛馬を駆っているシーンを観ることができる。

自身の愛馬はアメリカ合衆国アラビアから輸入したものを自ら調教し、暇さえあれば愛馬を預けてある山梨県の牧場に通っていた[1]。70歳の時に妻が病気になったため、愛馬を手放し、一旦乗馬を止めたが、2011年11月22日に放送されたドキュメンタリー番組『旅のチカラ 「宇津井健80歳 馬上人生を過ぐ」』(NHKBSプレミアム)では10年ぶりに乗馬をした。かつて輸入したかったが、いろいろな障害で愛馬にできずに断念した、念願のアンダルシア馬で、1泊2日の乗馬旅をしている[1]。馬肉も食し「お皿の上に乗っかっている物を可哀想がっても仕方ない。おいしく頂く事が供養だ」と語っていた。




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  1. ^ a b c d e f g 旅のチカラ「宇津井健80歳 馬上人生を過ぐ」(NHKBSプレミアム)、2011年11月22日。
  2. ^ NHKネットクラブ / 番組表ウォッチ! / 旅のチカラ「宇津井健80歳 馬上人生を過ぐ」”. 日本放送協会. 2014年3月15日時点のオリジナルよりアーカイブ。2014年3月15日閲覧。
  3. ^ この曲は山口百恵の3枚目のシングル「禁じられた遊び」のB面に収録され、山口のアルバム『青い果実/禁じられた遊び』で歌声を聴くことができる。
  4. ^ 「いきいき」2007年6月号より。
  5. ^ 笑っていいとも!』出演時にコメント
  6. ^ “宇津井健さん死去“赤いシリーズ”などで活躍”. デイリースポーツ. (2014年3月14日). オリジナル2014年3月14日時点によるアーカイブ。. https://web.archive.org/web/20140314141546/http://daily.co.jp/newsflash/gossip/2014/03/14/0006779530.shtml 2014年3月15日閲覧。 
  7. ^ “宇津井健さん急死、3日前に緊急入院…昨年放送「渡鬼」が遺作に”. サンケイスポーツ. (2014年3月15日). オリジナル2014年3月15日時点によるアーカイブ。. https://web.archive.org/web/20140315014118/http://www.sanspo.com/geino/news/20140315/oth14031504240000-n1.html 2014年3月15日閲覧。 
  8. ^ 女性セブン 故宇津井健さん 亡くなった当日に内縁の妻と入籍していた(2014年4月3日号)2014年3月19日閲覧。
  9. ^ 【訃報】 セコムオフィシャルツイッター 2014年3月14日
  10. ^ “仲代達矢 同級生・宇津井さんの訃報に悲痛「私1人が取り残された」”. Sponichi Annex. (2014年3月14日). オリジナル2014年3月15日時点によるアーカイブ。. https://web.archive.org/web/20140315014545/http://www.sponichi.co.jp/entertainment/news/2014/03/14/kiji/K20140314007776160.html 2014年3月15日閲覧。 
  11. ^ a b c d e f 日刊スポーツ 2006年9月3日(28面)『日曜日のヒーロー532・宇津井健』より。
  12. ^ a b 2003年6月3日 東京新聞夕刊・7面『旅立ちの詩(92)』より。
  13. ^ 倉石功さん 17 結婚 〜宇津井さんの世話で 優しく穏やかで感謝〜”. 週刊長野アーカイブ (2011年2月16日). 2013年6月15日時点のオリジナルよりアーカイブ。2014年3月15日閲覧。
  14. ^ 『相棒 -劇場版II- 警視庁占拠! 特命係の一番長い夜』劇場パンフレット「AIBOU」の「宇津井健インタビュー」より。
  15. ^ 竹内義和 は『大映テレビの研究』でご都合主義の演出と宇津井の大げさな演技を「ウツイズム」と名づけた。


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