大長編ドラえもん 短編との違い

大長編ドラえもん

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2024/04/04 02:54 UTC 版)

大長編ドラえもん』(だいちょうへんドラえもん)は、藤子・F・不二雄[注 1](藤本弘)による日本児童SF漫画ドラえもん』の長編作品。1979年昭和54年)から1997年平成9年)まで、1年を除き毎年1作が執筆された。藤本の手による作品は全17作。


注釈

  1. ^ a b 1987年までは藤子不二雄名義で発表(藤本単独作)。安孫子素雄とのコンビ活動をやめて独立後、藤子不二雄Ⓕ名義を経て藤子・F・不二雄名義に。
  2. ^ 1998年からの雑誌連載時と1999年4月発売の総集編での作画表記。同年8月発売のてんとう虫コミックスでの作画表記は「藤子・F・不二雄プロ」。
  3. ^ 1999年からの雑誌連載時と2000年4月発売の総集編での作画表記。同年8月発売のてんとう虫コミックスでの作画表記は「藤子・F・不二雄プロ」。実際のまんが執筆は前作に引き続き萩原伸一が中心となって担当している(『コロコロアニキ』2020夏号掲載のむぎわらしんたろう『ぼくと大長編ドラえもん』より)。
  4. ^ a b c 雑誌連載時の「まんが」表記。てんとう虫コミックスでの「まんが」表記は「岡田康則」のみ。
  5. ^ 藤子・Fの短編が用いられておらず、むぎわらが「原案・企画」を担当した作品でも「藤子・F・不二雄」が大きく「むぎわらしんたろう」が小さく記載されているため。
  6. ^ まんが用のシナリオが執筆されたわけではなく、映画(またはゲーム)の脚本担当者名等が記されているものと考えられる。#32のみ「脚本」表記。
  7. ^ 単行本の書名は『ドラえもん のび太の恐竜2006DS オリジナルコミック』。漫画140ページ+攻略情報50ページで構成。
  8. ^ 大長編第1作『のび太の恐竜』のカバーをやや変更した新装版も同時期に発売された。
  9. ^ 勤務当時に既に漫画家として使用していたペンネームを記載。萩原は1988年から1996年に「はぎわらしんいち」名義の漫画家としても活動していたが、ここでは漢字で記載。
  10. ^ このシリーズ区分は、2001年に発行された同シリーズ4作目となる『のび太と翼の勇者たち』の単行本で初めてつけられた。『のび太の南海大冒険』から『のび太の太陽王伝説』までの3巻には当初はこのシリーズ名表記はなく、『翼の勇者たち』発行以降の増版時に追加されている。
  11. ^ 2005年の声優交代以前、ドラえもん大山のぶ代が担当している時期のことを指す。
  12. ^ 2005年の声優交代以降、ドラえもん水田わさびが担当している時期のことを指す。
  13. ^ 『のび太の銀河超特急』において、スネ夫が「のび太…大長編になるとかっこいいことをいう』というメタ発言をしている。
  14. ^ ただし、『のび太の海底鬼岩城』ではその直前に説得を図っているものの、それに聞く耳を持たず世界中に鬼核弾(核ミサイル)を撃つと豪語する人工知能のポセイドンに対して「あんたを爆破してやる!」と怒りに任せた発言をしているシーンがある。
  15. ^ ただし、『のび太の宇宙小戦争』の映画版では、パピがのび太の両親と対面している場面はない。
  16. ^ 完全に忘れたわけではなく、のび助本人は「夢」だったと思っている。
  17. ^ 映画のエンディングでは提出後、先生に「たいへんよくできました」と評価された描写がある。つまり、ドラえもんの道具による異世界の観察というテーマを先生が認知し、受理したことになる。
  18. ^ ただし、映画版の『ドラえもん のび太の大魔境』(1982年版)と『ドラえもん のび太と竜の騎士』では、神成さんは登場せず、ドラえもんの道具は別の理由で破壊されている。『のび太の大魔境』のリメイク映画の『新・のび太の大魔境 〜ペコと5人の探検隊〜』(2014年)では、漫画の通り神成さんにより破壊された。
  19. ^ 主要メンバー5人も彼ら以外の地球人類を巻き込もうとする描写はほとんど見られないが、『のび太と鉄人兵団』では、ドラえもんとのび太が鉄人兵団襲来をママに相談して相手にされなかった後、警察自衛隊総理大臣国連事務総長こども電話相談室に通報を試みるも、誰も信じてくれなかったという描写がある。また『雲の王国』ではジャイアンとスネ夫が天上人の軟禁から脱走して地上の自衛隊や国連軍に連絡を取って地上人の危機を伝えようと目論むも、パルパルに見つかって阻止される描写がある。例外的に5人の冒険に関わることになった地球人類として、『のび太と雲の王国』のタガロと密猟者達、『のび太のねじ巻き都市冒険記』の前科百犯の熊虎鬼五郎などがいる。いずれもその大長編のみのゲストキャラである。
  20. ^ たとえば劇中で重要な機械が故障した場合にはタイムふろしきか復元光線を使えば簡単に直せるはずなのに、ドラえもんはこれらの道具を決して使わず、わざわざ自分の手で苦心して修理を試みている。原作者である藤子・Fの死後に製作された『のび太のワンニャン時空伝』では、『のび太の恐竜』の場合と同様にタイムマシンが故障してドラえもんが慌てていた時、タイムふろしきや復元光線を出さない理由として「あいにく手元にない」と弁明していた。『のび太の宇宙小戦争』では、スモールライトでドラえもん達が小さくなっている間に敵の手でスモールライトを奪われる展開があるが、この作品ではビッグライトの存在が完全に無視されており、ドラえもん達はスモールライトを取り戻さなければ元の大きさに戻れないと騒いでいた(この前年に製作された『のび太の魔界大冒険』ではビッグライトが使用されている)。この作品では、「スモールライトで小さくなった人間を元の大きさに戻すには、スモールライトから出る解除光線を当てる」「解除光線を当てなくても、時間が経つとスモールライトの効き目が切れて自然に元の大きさに戻る」という作品独自の新設定が付け加えられている。
  21. ^ ドラえもんの道具の中には、ついた嘘が全て本当になるソノウソホントや、地球はかいばくだん、一発で戦車を吹き飛ばすというジャンボガン、鉄筋のビルを一瞬で煙にするという熱線銃などの強力な道具が存在するにも関わらず、ドラえもんは劇中でこれらの道具を一度たりとも使ったことがない(これらの道具や兵器は、いずれも大長編シリーズが描かれる以前の短編「ソノウソホント」「ネズミとばくだん」で登場した)。
  22. ^ a b 当初は〈てんとう虫コミックス〉から発行されていたが、後にサブレーベルの〈てんとう虫コロコロコミック〉に移動。
  23. ^ ただし、『のび太の海底鬼岩城』においては、後述の中公コミックス刊行時に描き下ろされた。
  24. ^ 17巻まで。また8巻までは当初「藤子不二雄」名義で発行され、1988年の独立後の増版時に「藤子不二雄」名義に、1989年の増販時に「藤子・F・不二雄」名義に変更されている。
  25. ^ 18巻以降
  26. ^ ( ) 内はまんが版映画シリーズとしての巻数。
  27. ^ 当初、5巻までは藤子不二雄名義、6・7巻は藤子不二雄名義で発行。コンビ解消後の増版時に藤子・F・不二雄に変更されている。
  28. ^ ( ) 内はFFランドの通巻巻数。
  29. ^ ( ) 内は大全集の通巻巻数。

出典

  1. ^ 『20周年だよ! ドラえもん ザ・ムービー』キネマ旬報社、1999年、60頁。 
  2. ^ 『Neo Utopia』第19号30頁(1994年)
  3. ^ 『Neo Utopia』第19号34頁(1994年)
  4. ^ 小学館刊「てれびくん 映画ドラえもん 超全集」p.142より。
  5. ^ 『Neo Utopia』vol.36 39頁 福富博監督インタビュー「映画の黒い服の男とかはプロレスが好きなので、その衣装を参考に私が描いたんです」
  6. ^ 『Neo Utopia』vol.56、64頁
  7. ^ むぎわらしんたろう『ドラえもん物語 ~藤子・F・不二雄先生の背中~』、2017年、小学館
  8. ^ 藤子・F・不二雄大全集『大長編ドラえもん』第6巻、585頁、むぎわらしんたろうの解説
  9. ^ Neo Utopia』vol.56、62頁、アシスタント在籍年表
  10. ^ Neo Utopia』vol.59、115頁
  11. ^ 藤子・F・不二雄大全集『大長編ドラえもん』第6巻、430頁、たかや健二の解説
  12. ^ 藤子・F・不二雄大全集『大長編ドラえもん』第6巻、586頁、むぎわらしんたろうの解説
  13. ^ Neo Utopia』vol.60、119頁
  14. ^ 単行本では扉を除いた本編の36頁まで(「鼻でスパゲッティ食べる機械を出してくれえ!」とのび太がドラえもんに訴えながら喧嘩をするコマまで)のうち、1975年に描かれた短編で執筆されていたコマ。
  15. ^ 『のび太と鉄人兵団』、『のび太とアニマル惑星』など
  16. ^ 『のび太の海底鬼岩城』、『のび太と竜の騎士』、『のび太の日本誕生』、『のび太と雲の王国』、『のび太とロボット王国』など。
  17. ^ 『のび太の大魔境』、『のび太のドラビアンナイト』、『のび太と雲の王国』、『のび太とブリキの迷宮』、『のび太と夢幻三剣士』、『のび太の南海大冒険』、『のび太とふしぎ風使い』など
  18. ^ 『のび太の宇宙開拓史』『のび太の創世日記』など
  19. ^ 『のび太の恐竜』、『のび太の大魔境』、『のび太の宇宙小戦争』、『のび太の南海大冒険』など
  20. ^ 『のび太と竜の騎士』、『のび太とふしぎ風使い』など
  21. ^ 『のび太の宇宙小戦争』『のび太とブリキの迷宮』など
  22. ^ 『のび太と竜の騎士』『のび太と雲の王国』など
  23. ^ 『のび太と鉄人兵団』『のび太とロボット王国』など
  24. ^ 『のび太の海底鬼岩城』『のび太とアニマル惑星』『のび太の宇宙漂流記』など
  25. ^ 「「大長編ドラえもん」連載史」『月報』14-1(大全集『大長編ドラえもん』1巻付録)、2010年9月、2頁
  1. ^ 『大長編ドラえもん 1 のび太の恐竜』” (n.d.). 2009年10月25日閲覧。
  2. ^ 『大長編ドラえもん 2のび太の宇宙開拓史』” (n.d.). 2009年10月25日閲覧。
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  6. ^ 『大長編ドラえもん 6のび太の宇宙小戦争』” (n.d.). 2009年10月25日閲覧。
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  10. ^ 『大長編ドラえもん 10のび太とアニマル惑星』” (n.d.). 2009年10月25日閲覧。
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  48. ^ 『藤子・F・不二雄大全集 大長編ドラえもん5』” (n.d.). 2012年3月23日閲覧。
  49. ^ 『藤子・F・不二雄大全集 大長編ドラえもん6』” (n.d.). 2012年3月23日閲覧。
  50. ^ 『藤子・F・不二雄大全集 別巻 Fの森の歩き方』” (n.d.). 2010年11月13日閲覧。






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