合言葉 備考

合言葉

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2023/07/13 06:06 UTC 版)

備考

  • 合言葉を多様・複雑化する工夫としては、地方でしか通じないキャッチフレーズ(ローカルTV局のCMや店の名文句)や方言・訛りといった、その出身でないと発音できない言葉を組み込むことが挙げられる(「シボレス」も参照)。
  • 漢字の場合、問答の文字自体を組み合わせることで一つの意味を生み出すことも可能で、例として、「日」と「月」で「明」などがあげられる。
  • 狂言の演目「痩松」に、山賊の合言葉として、仕合わせ=奪った物が多い時は「肥松(こえまつ)」、不仕合わせの時を「痩松」という説明があり、演目名に合言葉がかかわる。
  • 電信を用いた暗号として知られているものとしては、日本軍が真珠湾を攻撃した際の「トラトラトラ」が知られているが(映画にもなっている)、これは信号であって、言葉ではない。同様にドアをノックする際の回数や叩く時の間隔も、あらかじめ決めた音を用いているが、信号であって、言葉ではない。
  • 上泉信綱伝の『訓閲集』船戦の項では、水軍も合言葉を使用したと記されるが、10世紀中頃成立の『土佐日記』「和泉の灘」の項では、海賊は夜中に活動しないという話が記されており、少なくともこの時期に合言葉の使用は確認できない。

参考文献

  • 『世界大百科事典 1 ア-アン』平凡社、 初版1972年 - 主に夜戦で用いられたと記述がある。
  • 亀井輝一郎 「近江遷都と壬申の乱」『日本書紀研究』第22冊、1999年。

関連項目


注釈

  1. ^ 立ちすぐり・居すぐりの記述は、後世の『北条五代記』にも記述され、松明をともし、約束の声を出し、諸人同時に立座して敵を探ったと記される。
  2. ^ 浄瑠璃・歌舞伎演劇の『仮名手本忠臣蔵』十段目では、合言葉を「天」に「川」と設定している。
  3. ^ 映画『ターミネーター2』にも同様の手段(ペットの名)で電話先の相手をうかがう演出が見られる。
  4. ^ 「山」「川」はその例であり、国民的番組となった『8時だョ!全員集合』では、その常識を逆に利用したボケ、「山」「山」と問答する事で大衆の笑いを誘った(常識となっていなければできない笑いである)。
  5. ^ 映画『ゴジラ対メカゴジラ』において、敵であるブラックホール第三惑星人が主人公達に銃をつきつけられ、「アルファ」「ケンタウロス」の合言葉を吐く演出がみられる。『ゴジラ大辞典』笠倉出版社、2004年 「あ行」を参考。

出典

  1. ^ 『広辞苑 第五版』岩波書店
  2. ^ 『世界大百科事典 1 ア-アン』平凡社、 初版1972年(73年版) p.8.
  3. ^ 亀井輝一郎『近江遷都と壬申の乱』11頁。
  4. ^ 歴史読本編集部 編『戦国最強の水軍 村上一族のすべて』新人物文庫、2014年 ISBN 978-4-04-600264-8 p.104.なお当合戦は、「海の関ヶ原」とも称される(当著より)。
  5. ^ 山田雄司 忍者の歴史』角川選書、 2016年 ISBN 978-4-04-703580-5 pp.176 - 177.
  6. ^ 朝日新聞 2012年11月5日(月曜)付 埼玉版の記事を一部参考。
  7. ^ 『国際スパイゾルゲ真実』 角川書店、1992年、第2章。
  8. ^ J.E Kaufmann, H.W Kaufmann "G.I. Joe in France: From Normandy to Berchtesgaden" ABC-CLIO(2008年)p.157
  9. ^ 「Forbes JAPAN」 2021年11月2日火曜付け、記事・牧野愛博。


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