史記
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『史記』(しき)は、中国前漢の武帝の時代に司馬遷によって編纂された歴史書である。二十四史の一つで、正史の第一に数えられる。計52万6千5百字。著者自身が名付けた書名は『太史公書』(たいしこうしょ)であるが、後世に『史記』と呼ばれるようになるとこれが一般的な書名とされるようになった。
注釈
- ^ 「太史公自序」では、司馬氏はもともと周の史官であったとするが、実際には春秋時代以前の司馬氏の来歴については信頼できない。司馬遷の祖先のうち、最も早く史実である可能性が高いものは、紀元前4世紀末に少梁に居住した秦人であったという記録である(吉本1996、p.193)。
- ^ 現行の「孝武本紀」は司馬遷の手によるものではない。「太史公自序」によれば、司馬遷の手による「今上本紀」が存在していたことは分かるが、早くに亡佚している。現行の本紀は前漢の褚少孫が補作したものとも言われるが、内容が「封禅書」の大部分をそのまま採録したものであり、褚少孫の補作ですらないとする見解(清の銭大昕)もある。
- ^ 増田欣『『太平記』の比較文学的研究』p112-p125(角川書店、1976年)の算出方法による。また、『太平記』章段の事書は西源院本に基づく。なお、例えば楚漢の興亡が『平家物語』・『平治物語』・『源平盛衰記』で紹介されているように、種々の軍記物語が『史記』にみえる説話を用いている。しかし、『史記』のテキストとの比較により、これらの軍記物語と『史記』との直接的関連を否定するのが通説的見解のようである。増田・前掲書p207以降。『平家物語』につき、山下宏明ら編・軍記文学研究叢書5『平家物語の生成』p129(汲古書院、1997年)。
- ^ 川瀬一馬『足利學校の研究』p32(講談社、1974年)。もっとも、『史記』は足利学校で教材とされる唯一の史書であり続けた訳ではなく、享保13年(1728年)の蔵書目録には『両漢書』・『通鑑』などがみえる。同書p167・p253。なお、「三注」とは『古注蒙求』・『千字文注』・『胡曾詩註』をいう
出典
- ^ 川勝 1973, pp. 7–10.
- ^ 川勝 1973, pp. 31–33.
- ^ 川勝 1973, pp. 34–38.
- ^ 川勝 1973, p. 39.
- ^ 川勝 1973, pp. 39–41.
- ^ a b 青木 1984, p. 176.
- ^ 川勝 1973, p. 65.
- ^ 増井 1987, p. 9.
- ^ 川勝 1973, p. 41.
- ^ a b c 吉本 1996, p. 125.
- ^ 川勝 1973, pp. 46–47.
- ^ 吉本 1996, p. 140.
- ^ 吉本 1996, pp. 220–221.
- ^ 吉本 1996, pp. 159–160.
- ^ 吉本 1996, pp. 73–79.
- ^ 吉本 1996, pp. 184–185.
- ^ a b c d e 米田 & 永田 1983, p. 118.
- ^ 吉本 1996, pp. 186–187.
- ^ 吉本 1996, p. 187.
- ^ 増井 1987, pp. 19–10.
- ^ 内山 2003, pp. 17–18.
- ^ 青木 1984, pp. 176–177.
- ^ a b c d 宮崎 1979, pp. 18–19.
- ^ 水澤 1984, pp. 163–164.
- ^ 吉川 2010, pp. 15–16.
- ^ a b c 吉本 1996, p. 216.
- ^ a b 川勝 1973, pp. 28–29.
- ^ 吉本 1996, p. 220.
- ^ 川勝 1973, pp. 56.
- ^ 川勝 1973, pp. 58–59.
- ^ 宮崎 1979, p. 150.
- ^ a b 宮崎 1979, pp. 20–22.
- ^ a b 吉本 1996, p. 211.
- ^ a b c d 吉本 1996, p. 213.
- ^ 吉川 2010, pp. 10–11.
- ^ 吉川 2010, pp. 8–9.
- ^ 宮崎 1979, p. 191.
- ^ 史記列伝・解説
- ^ 岡田正之『近江奈良朝の漢文學』p26・p62(養徳社、1946年)。
- ^ 指定文化財|国宝|史記孝文本紀第十(宮城県)
- ^ 『日本国見在書目録』の撰述時期は、未確定だが、本項では大庭脩『古代中世における日中関係史の研究』p299(同朋舎出版、1996年)を参照。
- ^ 中西進・厳紹璗編『日中文化交流史叢書 第6巻・文学』p207(大修館書店、1995年)の算出方法による。
- ^ 福井保『紅葉山文庫』p39(郷学舎、1980年)。
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