原田泳幸 原田泳幸の概要

原田泳幸

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2015/02/27 03:07 UTC 版)

はらだ えいこう
原田 泳幸
生誕 1948年12月3日(66歳)
日本の旗 日本長崎県佐世保市
出身校 東海大学工学部通信工学科
ハーバード・ビジネス・スクール Advanced Management Program
職業 ベネッセホールディングス代表取締役会長兼社長
ベネッセコーポレーション代表取締役社長
日本マクドナルドホールディングス取締役会長
日本マクドナルド株式会社取締役会長
配偶者 谷村有美

来歴

長崎県佐世保市出身。元アップルコンピュータ株式会社代表取締役社長兼米国アップルコンピュータ社副社長[1]。妻はシンガーソングライター谷村有美2005年6月から「原田泳幸」を自称(それ以前は「原田永幸」。戸籍上の名前も永幸のまま)。 マクドナルドから社長として迎えるという打診があり、米マクドナルド本社からヘッドハンティングされた事で、Macintoshの略称・愛称「マック」から、「原田氏、マックからマックへ転身」等と報道された。

2009年GQ MEN OF THE YEAR 2009を受賞[2]

毎朝約10キロ走るなど、ランニングを趣味としている。東京マラソンに2011年から3回連続で参加し、ベストタイムは2012年の4時間2分。

2013年6月に、ソニーベネッセホールディングスの社外取締役に就任した。

2013年8月27日付けで日本マクドナルド(事業会社)の社長をサラ・カサノバに譲り、原田は持ち株会社である日本マクドナルドホールディングスの会長兼社長と事業会社の会長に留まった[3]。また、2014年3月25日にサラ・カサノバが日本マクドナルドホールディングスの社長に就任したため[4]、原田は両企業の代表権を持たない会長になった[5]

2014年6月21日、前年から社外取締役として在任しているベネッセホールディングスの代表取締役会長兼社長に就任した[6][7][8]

2014年6月下旬、ベネッセHD代表取締役会長兼社長として就任直後に、2000万件余の個人情報が漏えいしたベネッセ個人情報流出事件が発覚した[9]。流出を公表した7月9日の会見では、金銭的な謝罪を考えていないことを強調するとともに、流出情報を利用した他の通信教育会社の倫理を問う発言を繰り返したが[10]、同17日の会見では報道陣から「ベネッセは被害者か加害者か、どちらなのか」との辛辣な質問が飛び、「これだけ迷惑をおかけしたという意味では、加害者と思っている」と述べたほか[11]、一転して200億円の原資を用意して金銭補償する方針を表明するなど対応が揺れた[10]。また同年7月下旬には、古巣である日本マクドナルドのナゲットに使用されている、中国からの肉の中に賞味期限切れが使われていることも発覚した[12]

同年10月1日から、グループ全体の変革とベネッセコーポレーションの変革を一体的に進めるため、同社代表取締役社長も兼任した[13][14]。ベネッセコーポレーションでは肥大化した事業と整理し、リストラを大胆に行った。その手法より、かつてマクドナルドで結果的に批判を浴びることになった手法を再実施しようとしているのではないかと論評されたが、原田はこれを否定した。

2015年3月25日の定時株主総会後に、任期満了をもって日本マクドナルドホールディングス並びに日本マクドナルドの取締役会長を退任する旨を発表した[15]

マクドナルド経営

2004年より、日本マクドナルド株式会社CEOとなる。前任の創業者社長である藤田田が進めてきたバリュー戦略の見直しを次々に打ち出した。行き過ぎた安売りで失墜したマクドナルドのブランドイメージを短期間で建て直したとされた[16]。その経営手腕の評価から、2009年12月に「GQ Men of the Year 2009」の一人に選ばれ、2011年10月には日本経団連の関連組織である経済広報センターより「企業広報経営者賞」を受賞した。藤田時代は店舗の3割はFC店舗で、のれん分けのような形式で店長たちを独立させていたが、それらの店舗を原田は『経営改革の抵抗低力』として、2007年11月にサラダの賞味期限偽装が報道された際に、事件を逆手にとってそれらのFC店舗を一気に淘汰してしまった[17]。その一方で新規のFC店舗を急速に増やしてFC店舗の比率を7割に高め直営店を減らした[17]。店長の給与を下げたり直営店の売却益で、一時的に利益をあげた[17]

また、大量のリストラを行ったことでも知られる。リストラは幹部だけでなく、現場の社員も対象となり、4段階評価の上から2番目という平均的な評価を得ている社員の中でダーゲットを決めて、一気に評価を一番下にして、自主退社を促していたとされる[18]

その一方で、藤田時代の役員を総解任させ[17]、原田氏が就任中だけで役員が3回転交代して就任時に外部からスカウトしてきたメンバーも全員退任してしまうなど[17]、独裁的な経営手法による人材流失も指摘された[16]。また、行きすぎたFC化が弊害も生み[19]訴訟に発展した他、2013年11月第3四半期累計(1 - 9月)の連結経常利益は前年同期比39.1%減の108億円に落ち込み、通期計画の195億円に対する進捗率は55.6%にとどまり、5年平均の75.8%も下回った[20]。このような状況から同社が強みとしていた現場力も低下し、12年12月期以降の業績続落の原因となったとも指摘された[21]。CEOを辞した直後の2014年にマクドナルドは初の170億円、11年ぶりの赤字決算となった[22]

2012年10月1日から「待ち時間の短縮のため」として実施したレジカウンターにおけるメニュー表の撤廃について、「利用者のことを考えておらず、不便になっただけである」という意見があったが[23]、価格はわかっている人の意見として問題はないという意見もあった[24]。また、2013年1月4日から60秒で商品を提供できなかったら無料券を渡すというキャンペーンを実施し、「店員が時間制限に焦り、バーガーの形が崩れている」という報告もネット上にあったが[25]、「面白い試み」という意見もあったが[26]、現場が混乱するような施策が多かった。

原田氏が日本マクドナルドHDで行った構造改革に対しては、「彼は破壊屋であって再生屋ではない。一時的に利益をもたらしたが、現場は荒廃した。見せかけの利益を出すために、メニューだけでなく店舗が劣化してしまった」との批判も多い[17]




  1. ^ a b c d e f g h i j アップルコンピュータ、志賀社長退陣。後継は原田米本社副社長”. PC Watch (1997年4月11日). 2012年8月28日閲覧。
  2. ^ 過去のMen of the Year受賞者たち【国内編】”. GQ JAPAN. 2014年11月21日閲覧。
  3. ^ “日本マクドナルド、事業会社社長にサラ・カサノバ氏”. J-CASTニュース. (2013年8月27日). http://www.j-cast.com/2013/08/27182281.html 2014年3月27日閲覧。 
  4. ^ “社長兼CEOにカサノバ氏 日本マクドナルドHD”. 共同通信. (2014年2月19日). http://www.47news.jp/CN/201402/CN2014021901001587.html 2014年3月27日閲覧。 
  5. ^ “マクドナルド、原田氏が持ち株会社社長兼CEO退任”. 日本経済新聞. (2014年2月19日). http://www.nikkei.com/article/DGXNASFL190JS_Z10C14A2000000/?dg=1 2014年3月27日閲覧。 
  6. ^ 代表取締役社長の異動に関するお知らせ (PDF)”. 株式会社ベネッセホールディングス (2014年3月27日). 2014年3月27日閲覧。
  7. ^ “ベネッセHD、会長兼社長にマクドナルドの原田氏 正式に発表”. 日本経済新聞. (2014年3月27日). http://www.nikkei.com/article/DGXNASDZ270G2_X20C14A3TJ1000/ 2014年3月27日閲覧。 
  8. ^ “ベネッセ会長兼社長に原田氏 マクドナルドの会長”. 共同通信. (2014年3月27日). http://www.47news.jp/CN/201403/CN2014032701000910.html 2014年3月27日閲覧。 
  9. ^ ベネッセ情報流出 派遣社員は業務装い大胆犯行、顧客情報2000万件”. 産経デジタル (2014年7月16日). 2014年7月16日閲覧。
  10. ^ a b 経済記者の裏耳早耳 影を潜める“原田マジック”ベネッセが迎え入れた救世主、らしからぬ迷走ぶり”. msn産経ニュース (2014年7月26日). 2014年8月1日閲覧。
  11. ^ ベネッセ、情報流出事故でぶれた対応と、遠のく経営再建 “原田マジック”再来なるか”. ビジネスジャーナル (2014年7月23日). 2014年8月1日閲覧。
  12. ^ “中国製ナゲット販売中止 マック・ファミマ1万店余”. 共同通信. (2014年7月22日). http://www.47news.jp/CN/201407/CN2014072201001797.html 2014年8月1日閲覧。 
  13. ^ 株式会社ベネッセコーポレーション代表取締役の異動に関するお知らせ (PDF)”. 株式会社ベネッセホールディングス (2014年9月19日). 2014年10月16日閲覧。
  14. ^ “原田泳幸氏が中核会社社長兼任 情報流出事件でベネッセ”. 共同通信. (2014年9月19日). http://www.47news.jp/CN/201409/CN2014091901001241.html 2014年10月16日閲覧。 
  15. ^ “日本マクドナルド、原田氏が会長退任へ”. ITmedia ニュース. (2015年2月20日). http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20150220-00000078-zdn_n-sci 2015年2月20日閲覧。 
  16. ^ a b 週刊東洋経済 (2014年4月12日). “次はベネッセで全権、原田流経営の光と影「99パーセントのエネルギーはベネッセに費やす」”. 東洋経済オンライン. http://toyokeizai.net/articles/-/35088 2014年6月24日閲覧。 
  17. ^ a b c d e f マックでは怪文書、ベネッセでは再就職斡旋パンフ…原田氏の破壊的切り捨て経営  ビジネスジャーナル 編集部 2015年1月25日 6時0分報道 2015年1月26日閲覧
  18. ^ 松浦大 (2014年11月1日). “マクドナルド、労使でかみ合わない言い分”. 東洋経済オンライン: p. 2. http://toyokeizai.net/articles/-/51974 2014年11月1日閲覧。 
  19. ^ フライデー (2014年1月13日). “賢者の知恵 「大幅減益」(客足↓売り上げ↓)マクドナルドの何がイマイチなのか”. 現代ビジネス. http://gendai.ismedia.jp/articles/-/38033 2014年6月24日閲覧。 
  20. ^ 平成25年12月期第3四半期連結決算状況(日本マクドナルドホールディングス)
  21. ^ “マック、V字回復と業績不振の10年、原田マジックの功罪 過度の改革で「現場力」低下”. ビジネスジャーナル. (2014年5月17日). http://biz-journal.jp/2014/05/post_4879.html 2014年6月24日閲覧。 
  22. ^ <マクドナルド>170億円赤字見通し…社長重く受け止める
  23. ^ “マックのメニュー表廃止がネットで物議 お年寄りが困る、不便になるなど不満が次々”. j-cast. http://www.j-cast.com/2012/10/02148658.html?p=all 2012年10月2日閲覧。 
  24. ^ マクドナルド、カウンターのメニューが消えた理由 狙いは顧客満足向上、広がる戸惑いの声”. 日経電子版 (2012年11月3日). 2013年10月2日閲覧。
  25. ^ “消費者はマックに飽きた? 日経に日本マクドナルド社長の苦しい反論”. ビジネスジャーナル. http://news.livedoor.com/article/detail/7547213/ 2013年3月29日閲覧。 
  26. ^ マックの「60秒」販促-客呼ぶ仕掛け、うまみ色々(マーケティング八塩圭子ゼミ)『日経MJ』(2013年1月18日)


「原田泳幸」の続きの解説一覧





固有名詞の分類


英和和英テキスト翻訳>> Weblio翻訳
英語⇒日本語日本語⇒英語
  

原田泳幸に関連した本

原田泳幸に関係した商品

辞書ショートカット

カテゴリ一覧

全て

ビジネス

業界用語

コンピュータ

電車

自動車・バイク

工学

建築・不動産

学問

文化

生活

ヘルスケア

趣味

スポーツ

生物

食品

人名

方言

辞書・百科事典

すべての辞書の索引

「原田泳幸」の関連用語

原田泳幸のお隣キーワード

   

英語⇒日本語
日本語⇒英語
   
検索ランキング

画像から探す

Navix Azalea

コクマルガラス

卯建の町の水琴窟

万内川六号堰堤

方面、方向及び距離

立波透図鐔

169系

河浦崎津天主堂と海





原田泳幸のページの著作権
Weblio 辞書情報提供元は参加元一覧にて確認できます。

  
ウィキペディアウィキペディア
All text is available under the terms of the GNU Free Documentation License.
この記事は、ウィキペディアの原田泳幸 (改訂履歴)の記事を複製、再配布したものにあたり、GNU Free Documentation Licenseというライセンスの下で提供されています。 Weblio辞書に掲載されているウィキペディアの記事も、全てGNU Free Documentation Licenseの元に提供されております。

©2015 Weblio RSS