仏像 荘厳具

仏像

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2016/05/29 09:23 UTC 版)

荘厳具

素材と技法

金銅仏

  • 金銅仏
    • 蝋型
    • 土型
    • 木型

石造

塑造

  • 塑造 - 粘土を盛り上げて造形する技法。
    • 塼仏 - 粘土で造形したレリーフを焼成したもの。

乾漆造

  • 脱活乾漆造 - 粘土製の原型の上に麻布を漆で貼り重ねて造形し、後に内部の粘土を取り出す技法。
    興福寺八部衆像
  • 木心乾漆造

木造

  • 木彫
    木を素材として多用するのは、日本の仏像の特徴である。樹種別にみると、飛鳥時代にはもっぱらクスノキが用いられた。例外としてはアカマツ材を用いた京都・広隆寺の弥勒菩薩半跏像があるが、この像の制作地については日本・朝鮮半島の両説がある。奈良時代は、銅造、乾漆造、塑造の仏像が数多く制作され、乾漆を併用しない純粋の木彫像はむしろ少数である。奈良・唐招提寺講堂に安置されていた木彫仏像群はカヤ材が用いられ、鑑真周辺の工人の参加が想定されている。平安時代にはヒノキをはじめ、カツラケヤキなど、多様な素材が用いられた。用いられる木材は、御神木などの神聖な木が使われることもあり、古代からのアニミズムの影響が考えられる。
  • 一木造
    1つの木材から仏像の頭体の主要部を彫り出す技法。手先、足先、天衣の遊離部などを矧ぎ足す場合も、頭体の主要部分が一材から彫出されている場合は一木造という。一木造の仏像は飛鳥時代から存在するが、平安時代初期には等身大以上の仏像を一木から彫出する例が多く(神護寺薬師如来立像など)、この時代に特徴的な技法といえる。こうした木彫製作方法は世界各国で見られ、エジプトの木彫神像やヨーロッパ中世の教会におけるキリスト像や聖人像なども、同じように一材から像の主要部を彫出している。
    法隆寺の九面観音像は唐からの招来像で、細かい装身具や天衣の遊離部を含む、像の全体を白檀の一材から彫出し、像表面には彩色や金箔を施さず木肌の美しさと香りを生かしている。このような様式・技法の像を「檀像」と称する。日本では希少な白檀の代わりにカヤ材を用いた代用檀像が制作された。一木造は塑造乾漆造と違い、一度削ってしまったら修正は不可能であり、細部の破綻が全体に及ぶ可能性がある。こうした制作者と用材の緊張関係が、仏像に深い精神性と優れた造形力をもたらしている。 
  • 内刳り(背刳り)
    木材の乾燥・収縮によるひび割れ(「干割れ」と呼ばれる)を防ぐために、内部を刳り木心を取り除き、材が乾燥したとき収縮し易くする技法。一木造では多くの場合、後頭部や背面から剥ぐので背刳りという。坐像の場合は、像底の平らな面からも刳りを入れる。干割れを防ぐだけでなく、像の重量を軽くし、製作中に用材の乾燥を早めるのにも役立つ。
  • 割矧造(わりはぎづくり)
    一木から彫刻する像を、工程途中で頭体部を木材の縦目に沿って左右または前後に一旦割り離し、この割れ面をそれぞれ丸木舟を刳るように十分内刳りした後、再び元の割れ目で矧ぎ合わせる技法。一木造と寄木造の中間的な技法と言える。9世紀後半の造像と考えられる、[福島県]勝常寺の薬師如来像が古い作例である。割矧ぎ法として、像の内刳りをした後、頸周りに縦に内刳りに向けてノミを入れ、頭部と体部を一旦割り離し、細部の仕上げが済んでから再び矧ぎ合わせる「割首」と呼ばれる技法もある。 
  • 寄木造
    頭体の主要部を二つ以上の材から組み立てる技法。一木造は内刳りを施してもやはり干割れが起こしやすく、像の主要部を一材から木取りするのにどうしても巨木が必要になるが、一つの像を幾つかのブロックに分け、その一つ一つを別材から木取りし、積み木を並べるように組むことで、特に太く大きい木材を使わなくても巨像を造り易くなる。また、干割れの原因となる木心部を取り除いて木取りするのも簡単であり、更に内刳りも各材の広い矧ぎ面から十分に刳ることができ、分業が容易、など長所が多い。寄木造は10世紀後半頃から始まったと見られ、六波羅蜜寺の薬師如来坐像が今知られる最初の例である。11世紀に入るとより合理化・洗練され、特に定朝以降、丈六仏のような巨像の制作に盛んに用いられた[13]。代表的な物に東大寺南大門金剛力士像などがある。

装飾技法

体勢による種類

仏像はその体勢によって、立像、座像、倚像、半跏像、涅槃像などの種類に分けられる。




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  1. ^ a b c d #高崎/木村(1995: p38)
  2. ^ a b c d #高崎/木村(1995: p39)
  3. ^ #岩崎 (2001: 23-26)。
  4. ^ #岩崎 (2001: 133)。
  5. ^ #岩崎 (2001: 75-95)。
  6. ^ 外部リンクの「明王」解説
  7. ^ #岩崎 (2001: 146-154)。
  8. ^ #岩崎 (2001: 166-173)。
  9. ^ #岩崎 (2001: 175-182)。
  10. ^ #岩崎 (2001: 182-186)。
  11. ^ #岩崎 (2001: 190-193)。
  12. ^ #岩崎 (2001: 196-201)。
  13. ^ 「一木造」から「寄木造」の項目は、西川杏太郎 『日本の美術202 一木造と寄木造』 至文堂、1983年を主に参照した。


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