人造人間17号 ドラゴンボールGT

人造人間17号

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2024/03/18 13:48 UTC 版)

ドラゴンボールGT

『Z』の「人造人間編」と同じ服装の上に、手袋とハーフコート[注 19]を着た姿で登場、セルをも凌ぐ潜在パワーを持っていたが、人間としての感情を完全に捨てることができなかったために失敗作と見なされたことがゲロの台詞により判明した。その不完全な回路を補う目的で開発された新17号に操られる。全身に地獄の力が注がれてパワーアップし、地獄にいた新17号と同調して共鳴する力で、地獄とこの世の間に穴を空け一つに繋いだ。性格も凶悪になり、トランクスを襲って負傷させ[注 20]、彼に自分たちと戦いたいのなら、地獄に来ることを悟空に伝えるよう言い残した。さらに、街を破壊したうえ自身を説得したクリリンを殺し、クリリンの妻である18号にも危害を加えた[注 21]。その後、新17号と合体して超17号へと変化したが、最終的にはクリリンを殺された怒りによる18号の気功波攻撃から超17号が使用する吸収能力の弱点を見抜いた悟空によって龍拳とかめはめ波の連続攻撃の前に敗れた。

17号は最終回である第64話時点で他の地球人たちと一緒に生き返っていることになっており台詞付きでシナリオも用意されていたが、尺の問題で該当シーンは削らざるを得なかったとのこと[17]

新17号、超17号ともに17号と同じく担当声優は中原茂。

新17号 / ヘルファイター17号 (しんじゅうななごう / ヘルファイターじゅうななごう)
あの世の17号」とも呼ばれる、地獄でゲロの人造人間の技術とドクター・ミューのマシンミュータントの技術によって作られた人造人間。ミューとゲロと共に地球上へ降り立ち、通常時のベジータと互角に渡り合い、その実力はベジータから「以前の17号より桁違いにパワーアップしてやがる」と評されている。
この世にいる17号と同じ容姿で、服装も原作および『Z』の人造人間編での17号と同じだが、17号とは異なり完全ロボット型として制作された。また、性格は異時系列の未来世界での17号のように残虐非道で、17号の潜在パワーを引き出す存在であり、17号を洗脳し共鳴させ、地上と地獄の間に穴を開ける。また、17号を通して17号の姉である18号も洗脳しようとし、18号の夫であるクリリンにそれを阻まれるが17号にクリリンを殺され、それに怒った18号が17号に向かってきたため、18号も始末させようとしたが結果的に17号は18号を殺さなかった。
その正体はミューが全ギャラクシー征服を目的として作ったマシンミュータントであり、ミューによってプログラムを自分だけの命令を聞くように設計されているため、ゲロの命令は受け付けない。
その後は17号と合体し、超17号に変身する。
超17号(スーパーじゅうななごう)
新17号と17号が合体した姿。ふたりの17号に比べて髪が長くなり、髪型もオールバックに変化し、体型が長身痩躯となっている。性格は凶悪で、プライドが高く好戦的。17号のように戦闘で服が台無しになることを嫌うほか、身体を他人に触られることも嫌う。
外した左腕がマシンガンになるほか、10本の指先からエネルギー弾を連射する「フラッシュボンバー」や、両手で放つスパークを纏う漆黒の大きなエネルギー弾「電撃地獄玉」など気功系の技を持つ。ミューいわく「究極のマシンミュータント」。
掌には人造人間19号や20号と同じくエネルギー吸引装置が付いているほか、ミューがゲロに内緒で付け加えた装置により気功波を身体中から吸収する能力も持っており、気功波を吸収するたび強くなる。相手と距離を取りつつ自分の周囲に注意を向ける戦法を主に行い、悟空の瞬間移動による接近も見切った。
ベジータたちを圧倒し、実の生みの親のはずのゲロを再び殺害、超サイヤ人4に変身した悟空と対戦し10倍かめはめ波を吸収して悟空を窮地に追い込み、バリアによって悟空の自爆攻撃にも耐え抜いた。しかし、18号に対して本気を出すことができず、その直後、ミューから「情けない臆病者」と罵られたことで、腹癒せに電撃地獄玉でミューを殺害。これに関して18号は自分の自爆装置がなくなったのを知らなかったことと、それによって巻き添えを食らうことを恐れていたために攻撃をしなかったと話しているが、悟空は超17号を倒した後、「17号は実は自爆装置がなかったことを知っていて、双子の姉である18号への情から躊躇していただけだった」と推測しており[注 22]、最終的にはクリリンを殺された18号の気功波攻撃から、気功波吸収の際、一定のポーズをとり続けなければならず無防備になる弱点を悟空に見抜かれ、龍拳とかめはめ波の連続攻撃の前に消滅する。

注釈

  1. ^ 英語圏では「No.」が入らず「Android 17」となる。
  2. ^ a b c 正式名および容姿は未公表。
  3. ^ トランクスがやってきた次元(未来)では、「ドクター・ゲロが世界を征服する目的で俺たちを造ったらしい」と17号自身がトランクスの破壊と殺戮を繰り返す理由を聞く質問に対して答えている[1]
  4. ^ アニメ『ドラゴンボール超』第109話「悟空に迫る最強の敵! 今こそ放て!必殺の元気玉!!」では、17号と18号のエネルギーも元気玉に集めた。
  5. ^ 漫画版『ドラゴンボール超』ではブルマが「もともと人間だったのを細胞レベルで超人に改造しただけなので人間よ」と説明している[10]
  6. ^ 破壊と殺戮を「ゲーム」や「遊び」と言っている。
  7. ^ アニメでベジータ、ヤムチャ、クリリンを殺害。クリリンは、『Z』第164話、『改』第82話では17号が殺害し、テレビスペシャルでは18号とともに殺害している。原作では描かれていないため不明。
  8. ^ アニメでは妻と子供を殺されたと語っており、それ故に17号に発砲した。
  9. ^ アニメでは殺害寸前でトランクスに阻止され、後に老人は救出されている。
  10. ^ ゲーム『ドラゴンボールZ カカロット』ではトランクスの魔閃光によって倒されており、死ぬ間際に魔閃光を使う悟飯の幻覚を見ていた。
  11. ^ 『Z』第192話、『改』第97話にて登場。原作では描かれていない。
  12. ^ 作中の世界に存在した17号も殺害しているが、こちらの世界では18号がとどめを刺している。
  13. ^ 「特別マンガ《ジャンプビクトリーカーニバル 2018年公式ガイドブック掲載》」『ドラゴンボール超 第8巻』集英社〈ジャンプ・コミックス〉、2018年12月4日、ISBN 978-4-08-881649-4、192-195頁。
  14. ^ 後にクリリンから「意外と冗談が好き」と言われている。
  15. ^ 大会のルールでは相手を殺したら失格であるが、このときは大神官からは自爆で自分の身を滅ぼしたと見なされ、また大会のルールにも当てはまらないためにジレンはノーペナルティという形で失格にはならなかった。
  16. ^ 生存していた理由に関して「生きているかどうかは賭けだった」と語っている。
  17. ^ 「ドラゴンボール超 其之四十二 決着と結末」『Vジャンプ』2019年1月号、集英社、60頁。
  18. ^ これに関して悟空の顔をうかがって彼の気持ちを察し、この願いを言ったようで悟空から感謝され、18号から「ますますあんたたち似ているね」と呆れられた。漫画版でも「消滅した宇宙の復活」を願っているが、こちらでは「全王の好き勝手にさせたくなかった」となっている。
  19. ^ 原作および『Z』の「魔人ブウ編」での登場時のハーフコートとは異なる。
  20. ^ 原作および『Z』では人造人間から気を感じ取れなかったが、この直前ではトランクスが「18号さんと同じ気を感じる」と発言している。
  21. ^ 18号を再び仲間になるように誘惑しようとしていた。
  22. ^ ドラゴンボールZ Sparking!シリーズのプロフィールでは「双子の姉に対する情がある」と語られている。
  23. ^ 17号曰く「北の山あたりはオレの担当区域ではない」とのこと。
  24. ^ 人造人間8号のことはドクター・ゲロの研究所にあった過去のデータの中で見たことがあり、人造人間なら改造されて暴走している可能性が高いという判断となった。

出典

  1. ^ テレビスペシャル『絶望への反抗!!残された超戦士・悟飯とトランクス』より。
  2. ^ 『ドラゴンボール完全版 第25巻』集英社〈ジャンプ・コミックス〉、2003年12月9日、ISBN 4-08-873468-8、88頁。
  3. ^ 『ドラゴンボール完全版 第25巻』集英社〈ジャンプ・コミックス〉、2003年12月9日、ISBN 4-08-873468-8、135頁。
  4. ^ 『ドラゴンボール完全版 第25巻』集英社〈ジャンプ・コミックス〉、2003年12月9日、ISBN 4-08-873468-8、108-135頁。
  5. ^ 『ドラゴンボール完全版 第24巻』集英社〈ジャンプ・コミックス〉、2003年11月9日、ISBN 4-08-873467-X、86頁。
  6. ^ 鳥山明「其之三百四十九 目覚めた17号、18号」『DRAGON BALL 第29巻』集英社ジャンプ・コミックス〉、1992年3月15日、ISBN 4-08-851419-X、178-180頁。
  7. ^ 「其之三十一 集まれ超(スーパー)戦士たち!」『ドラゴンボール超 第6巻』集英社〈ジャンプ・コミックス〉、2018年6月9日、ISBN 978-4-08-881501-5、135頁。
  8. ^ 「其之三十一 集まれ超(スーパー)戦士たち!」『ドラゴンボール超 第6巻』集英社〈ジャンプ・コミックス〉、2018年6月9日、ISBN 978-4-08-881501-5、136頁。
  9. ^ a b c d e f 鳥山明「DRAGON BALL 龍球問答 鳥山明先生がお答え!!」『DRAGON BALL フルカラー 人造人間・セル編6』、集英社〈ジャンプ・コミックス〉、2014年5月7日、ISBN 978-4-08-880106-3、220-221頁。
  10. ^ 「其之三十 ジレンという男」『ドラゴンボール超 第6巻』集英社〈ジャンプ・コミックス〉、2018年6月9日、ISBN 978-4-08-881501-5、79頁。
  11. ^ テレビスペシャルより。
  12. ^ a b 週刊少年ジャンプ編集部 編『ジャンプ・アニメコミックス ドラゴンボールZテレビスペシャル 絶望への反抗!!残された超戦士・悟飯とトランクス』集英社〈ジャンプコミックスセレクション〉、1993年5月31日、164-165頁。ISBN 4-8342-1185-1 
  13. ^ 渡辺彰則編「明かされる4つの未来」『ドラゴンボール大全集 7巻』集英社、1996年2月25日、ISBN 4-08-782757-7、34頁。
  14. ^ 2017年2月5日(日)より鳥山先生原案による新章スタート!「宇宙サバイバル編」メインビジュアル・あらすじ解禁
  15. ^ 「其之三十 ジレンという男」『ドラゴンボール超 第6巻』集英社〈ジャンプ・コミックス〉、2018年6月9日、ISBN 978-4-08-881501-5、80頁。
  16. ^ 『ドラゴンボール超』第86話「初めて交わる拳! 人造人間17号VS孫悟空!!」
  17. ^ 「DRAGON BALL Q 前川淳ストーリーQ&A」『ドラゴンボールGT DVD-BOX特製ブックレットDragonbook』、56-59頁。
  18. ^ a b PlayStation 2ソフト「ドラゴンボールZシリーズ」
  19. ^ アーケードゲーム、PlayStation 2ソフト『超ドラゴンボールZ』
  20. ^ 『ドラゴンボール完全版 第25巻』集英社〈ジャンプ・コミックス〉、2003年12月9日、ISBN 4-08-873468-8、120頁。
  21. ^ PlayStation 2、Wiiソフト『ドラゴンボールZ Sparking! NEO
  22. ^ PlayStation 2ソフト『ドラゴンボールZ3
  23. ^ PlayStation 2、Wiiソフト「ドラゴンボールZ Sparking!シリーズ」
  24. ^ Vジャンプ編集部編「技事典」『ドラゴンボール超全集4巻』集英社、2013年5月14日、ISBN 978-4-08-782499-5、165-166頁。
  25. ^ a b 大全集7巻 1996, pp. 122, 「鳥山明がお送りする DBキャラ秘密の話」






固有名詞の分類


英和和英テキスト翻訳>> Weblio翻訳
英語⇒日本語日本語⇒英語
  

辞書ショートカット

すべての辞書の索引

「人造人間17号」の関連用語

人造人間17号のお隣キーワード
検索ランキング

   

英語⇒日本語
日本語⇒英語
   



人造人間17号のページの著作権
Weblio 辞書 情報提供元は 参加元一覧 にて確認できます。

   
ウィキペディアウィキペディア
All text is available under the terms of the GNU Free Documentation License.
この記事は、ウィキペディアの人造人間17号 (改訂履歴)の記事を複製、再配布したものにあたり、GNU Free Documentation Licenseというライセンスの下で提供されています。 Weblio辞書に掲載されているウィキペディアの記事も、全てGNU Free Documentation Licenseの元に提供されております。

©2024 GRAS Group, Inc.RSS