世紀
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2024/03/19 15:51 UTC 版)
世紀の区切りに関する議論
世紀の区切りについて、20世紀を例に取ると、次の2つの考え方がある。
1. の方が正式の区切り方であり、したがって21世紀は2001年1月1日に始まり、2100年12月31日に終わる。このようになる理由は、西暦には0年を設けないからであり、1世紀は1年から100年まで、2世紀は101年から200年までとなる。その後も同様に100年ずつに区切っていくと、20世紀は前述の 1. の区切り方となって、それに続く21世紀も2001年から2100年までの100年間となるのである。
欧米では、21世紀は2000年から始まると考える意見も根強かった。2000年の元日には、新しいミレニアムの始まりとあいまった祝賀イベントなどが各地で行われた。2000年という区切りがいいことに加え、キリストの大聖年に当たるということも大きい。日本人の多くはこのような習慣がないため、2001年から始まるとする人が多かった。政府の公式見解で一旦は2000年を区切りとして採用しながら、それを撤回して2001年から始まるとアナウンスする国も見られた。
天文学における世紀
天文学では世紀を時間の単位として使うが、この場合、「ユリウス世紀 (julian century)」を用いる[7]。ユリウス世紀はユリウス年の100倍である。すなわち、36 525 d (日) = 正確に 3 155 760 000 秒をいう。ユリウス世紀の単位記号は、「T」を用いることが多い。
その他の用法・意味
- 100年間(=1世紀)を等分して、半分の50年間を半世紀(はんせいき)、四分の一の25年間を四半世紀(しはんせいき)、四分の三の75年間を三四半世紀(さんしはんせいき)と表現することもある。
- 「メディアの新しい世紀が始まる」「宇宙開発の世紀」「20世紀はアメリカの世紀」というように、世紀を「時代」という意味で使用する場合があり、何かの時代を象徴してその言葉の足に「の世紀」を付ける表現もある。明確な使い分けはないが、「○○の世紀」は100年程度に亘る長期間のニュアンスを含んでおり、30年程度の期間の表現には「○○の世代」がある。
- 1世紀に1回あるかないかのような出来事や記録など、「世紀の発明」「世紀の逆転劇」のように、言葉の頭に「世紀の」を付けて表現を強調する場合に用いられる。実際には、そこまで珍しくないことや1世紀のうちに何度もあるようなことでも、強調表現として使用されている。
- 世代々々の記録、歴史のことを「世紀」という(使用例:本朝世紀)。
- ^ 裘錫圭 (1988) (中国語), 文字学概要, 北京: 商務印書館, p. 119, ISBN 7-100-00413-6
- ^ 劉釗 (2006) (中国語), 古文字構形学, 福州: 福建人民出版社, p. 121, ISBN 7-211-05215-5
- ^ 徐超 (2022) (中国語), 古漢字通解500例, 北京: 中華書局, pp. 166-167, ISBN 978-7-101-15625-6
- ^ a b c 平凡社大百科事典、第8巻(スクータイシ)、p.262、執筆者は山本徹、平凡社、1985-03-25初版
- ^ a b "世紀". 精選版 日本国語大辞典. コトバンクより2024年2月26日閲覧。
- ^ 日本国語大辞典、第11巻(しよたーせこん)、p.578、小学館、1976年4月 第1版第2刷。
- ^ SI Units, IAU 5.15 Astronomical units:の節 "The IAU has used the julian century of 36 525 days in the fundamental formulae for precession"
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