メガゾーン23 動画配信

メガゾーン23

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2024/03/06 01:59 UTC 版)

動画配信

2006年1月からバンダイチャンネルにおいて有料動画配信(インターネットテレビ)が開始されている。その後も様々な有料配信サイトにて追随する形で視聴が可能。(契約の関係からか、一定期間で配信を終了する場合もある)なおPART IIIに関しては前述した著作権的な絡みからか、2024年現在においては配信されておらず、セルソフトを購入するなど物理的なメディアを入手しないと新規の視聴は難しい状況にある。

PS3用ゲーム

メガゾーン23 青いガーランド』は、コンパイルハートより2007年9月13日に発売されたPlayStation 3用ゲーム。

限定版と通常版の2種類があり、限定版には設定資料集と『MEGAZONE23 PART II & PART I SPECIAL FILM INTERNATIONAL』[注 11]が同梱された。『PART II』以降が存在しないパラレルワールドの世界観で、『メガゾーン23』の続編にあたるラジオドラマメガゾーン23 ザ・エクステンド・ストーリー』の直後から物語は始まる。

PS3用ゲームのストーリー

『メガゾーン23』から20年後(MZ23内の2006年)の東京。母・高中由唯から青いガーランドのキーを託された一人息子のヒロトは、軍からイヴを解放することを誓って行動するが、その前にレジスタンスを率いる赤いガーランドが現れる。果たして、赤いガーランドのライダーはヒロトの味方なのか。

PS3用ゲームの登場人物

高中 ヒロト(たかなか ヒロト)
声 - 成家義哉
本作の主人公。20歳。由唯から託された青いガーランドを駆り、イヴの解放を目指す。省吾と由唯の間に生まれた一人息子であるが、自身は父の存在を知らない。
矢作 省吾(やはぎ しょうご)
声 - 久保田雅人
赤いガーランドを駆り、レジスタンスを率いて軍と戦うサングラスのライダー。
高中 由唯(たかなか ゆい)
声 - 大塚恵子
ヒロトの母。37歳。現在は反戦歌を歌うシンガーとして活躍中であるが、重傷を負ってしまい、ヒロトに青いガーランドのキーを託す。
B.D.
声 - 柴田光太郎
50歳。20年前のクーデター以来、東京を支配しており、レジスタンスとは現在も内戦状況にある。
時祭 イヴ
声 - iv
荒井 みら
声 - 田中まりか
19歳。歌手志望の少女。由唯の反戦歌をきっかけにヒロトと意気投合する。
立花 イチコ
声 - 五十嵐浩子
18歳。みらのルームメイト。メイド喫茶で働いている。
千歳 綾香
声 - 中川里江
23歳。テレビ局でADをしており、映像編集などに長けている。
中川 真美
声 - 日笠陽子
21歳。中川真二の娘。父を亡くした後はココの手で養子として育てられたため、バイクのメンテナンスもこなす。
小田 正宗
声 - 堀江一眞
20歳。パソコンオタクを生かし、ヒロトに協力する。
サリア
声 - 花井なお
22歳。軍の女性士官。白いハーガンを駆り、ヒロトと敵対することとなる。
夢叶 舞
声 - ひなたたまり
37歳。軍上層部よりヒロトをサポートする。
ココ
声 - 柴田秀勝
バイク屋を営む傍ら、ひそかに青いガーランドを完成させる。

PS3用ゲームのメカニック

青いガーランド
20年前に軍より持ち出されたガーランドを基に設計されたマシン。機体の形状はガーランドに準じながら胸や膝など一部が異なるが、ブラックボックスであった操縦系統およびバハムート端末としての機能は、コピーすることで再現されている。
全高3.84m。全長3.77m。
ハーガン・改
旧式化したハーガンを改良した機体。
七式ハーガン
ハーガンの最新鋭機。フレームを流用しつつも、再設計が行われている。
七式改
七式ハーガンをエースパイロット用に改良した機体。
ザヴラウ・タウ

ロボテック版

ハーモニーゴールド USA社が『超時空要塞マクロス』・『超時空騎団サザンクロス』・『機甲創世記モスピーダ』の商標を始めとする包括的なライセンスを取得し、同一世界における「3つの異なる時代と各世代」を描いた1つの物語として翻案、再編集した作品である『ロボテック』シリーズにおいては『PART I』がカール・メイセックら当時の同社の幹部スタッフにより、同シリーズの極東地域で生じた事件を描いた "外伝" として組み込まれた。

この結果として 1986年7月にアメリカ合衆国において、劇場版映画『ロボテック: ザ・ムービー』(原題英文:Robotech: The Movie)、別名『ロボテック: 語られざる物語』(原題英文:Robotech: The Untold Story)としてテキサス州で公開〔 後に南米アルゼンチン共和国にてスペイン語版の " Robotech: La Pelicula "が非公式に同国企業によりVHSビデオテープ販売 〕された。

ロボテックシリーズの設定に合わせて世界観が変更されており、メガゾーンが宇宙船であるという設定は破棄変更され、地球上の出来事とされた上でSDF-1 マクロス落下した後に生じた技術革新や事件を「イブ・システム」の情報統制により封印され鎖国状態の日本自治領において、同システムにより意図的に1980年代を永続的に再現され続ける東京(名古屋、大阪、福岡ほか地上の政令指定都市や各地の地方市町村は存続)で発生した、サザンクロス軍から派遣された日本統治武官のクーデター( 事変)を扱った物語であるとされた。

なお、同シリーズにおける日本は「地球統合政府」の統治下になく、なし崩しに存在を黙認された軍閥組織である、「サザンクロス軍」( : Army of the Southern Cross , ASC )のさらに 参謀本部直轄「統合軍事警察」( Grobal Militaly Police , GMP ) の支配下におかれ執政官が派遣されており、それが「 B.D. アンドリュース」[24]大佐とされている。

ガーランド や ハーガンも、第 1.5 世代の 「軽ベリテックモーターサイクル」として、バハムートではなく、「イブシステム」に接続する「クライアント接続・機動端末」の頭文字を用いた" MODAT-5 " ( Mobile Operations Data Access Terminal )という記号呼称に変更され、所属も自治日本領「日本陸軍」であるなど、様々な設定が異なっている。

物語構成も、主人公が敗北した原作版の結末のさらにその先に、主人公が逆襲して勝利する新作部分が追加され、原作の『PART I』とは正反対の結末となっている。

この新作部分は『PART I』の劇場公開時にボーナス・フィルムとして上映され、1987年4月4日にビクター音楽産業(当時社名)より発売された『PART II』の海外版ビデオに特典として収録された。この『PART II』の海外版はビデオ版を英語吹替で収録したものであり、劇場公開版のベッドシーンを差し戻したものではない。

上記ロボテック版の映画の漫画化であるアカデミー・コミックス[25] 社『ロボテック:ザ・ムービ - アントールド・ストーリー -』[26] (語られざる物語) では、結末が上記映画フィルムとさらに異なった展開となっており、ガーランド[27] が、『PART I』に登場の自治軍戦闘機が可変戦闘機「プルート」[28]ベリテック / "VERITECH" 戦闘機)として人型のマニューバ・スレイヴ(MS)形態(マクロス世界より流用された統一呼称「バトロイド」( "Battroid" )形態と説明される)に変形するものとして再設計された強化型になって「B.D. アンドリュース」大佐を倒したり、その後宇宙に上がりゾル人 こと「ティロル[29]軍に最後の打撃を与えたりする。

『PART I I』および『PART III』に関しては、ハーモニーゴールド USA 社が商標を始めとするライセンスを取得しなかったため、上記ロボテックシリーズ世界には組込まれていない。

このため、海外では『メガゾーン23』としての英語字幕または吹き替え版の『PART I』・『PART II』・『PART III』の系列と、 『PART I』を原作としてロボテックの世界観および設定に合わせて『超時空騎団サザンクロス』の映像フィルムを流用して、新作フィルムで結末を改変・再編集した翻案物であるロボテックシリーズの劇場版映画『ロボテック: ザ・ムービー』が並存するという複雑な状態となっている。


注釈

  1. ^ ゲームパッケージ裏面には『メガゾーン23 INTERNATIONAL PART II』と表記。
  2. ^ 地方都市では福岡東映パラス、宇都宮オスカーシアター、福島市公会堂(イベント上映)などで上映されている。
  3. ^ 本作品の製作当時、ビクター音楽産業の本社が入居していた。
  4. ^ ビデオ版の映像ではわかりにくいが、額から汗を滴らせている。
  5. ^ 「Bahamūt」とあるのは間違い。メーターパネル上部には「BAHAMOUD6」と刻印されている。
  6. ^ 『MEGAZONE23 III』の劇場予告映像では「2989年」と表示されていたが、上記の年表と矛盾が生じている。
  7. ^ エンディングクレジットでの表記。ビデオパッケージでは「藤田正男」となっている。
  8. ^ 同曲をアラン・タムに提供したものが「愛情陷阱」であり、1985年の香港でのベストヒットとなった。
  9. ^ 制作当時に日本コロムビア作品で活動していた音楽ディレクターの三浦義和が後年に自身のブログで読者からの質問に答える形で明かしたところによれば、スーパー戦隊シリーズ第8作『超電子バイオマン』などに参加していたボーカリストの石渡マキと同一人物であり、ビクターによる歌手の紹介依頼に際してライバル会社同士で同じ歌手という混乱を避けるため、変名の「タケウチユカ」にしたそうである[15]
  10. ^ 例を挙げると、高速道路上でのガーランドとハーガンの追撃戦、エンディングの画面演出など。
  11. ^ 『PART II』本編に『PART I』の海外向けエンディングを追加して海外向けに制作・再編集された、LD版『PART II 海外版』と同じ物。

出典

  1. ^ メガゾーン23 - 文化庁日本映画情報システム
  2. ^ メガゾーン23 PARTII 秘密ください - 文化庁日本映画情報システム
  3. ^ a b 『ORIGINAL CONFIDENCE』1985年11月11日号
  4. ^ アニメージュ編集部 編『劇場アニメ70年史』徳間書店、1989年、108頁。 
  5. ^ @G1_BARIの2020年2月14日のツイート2020年2月26日閲覧。
  6. ^ あおきえい(インタビュアー:前田久)「あおきえい① 「青春の挫折」を知った『メガゾーン23』」『Febri』、一迅社、2022年12月12日https://febri.jp/febri_talk/aoki_ei_1/2022年12月13日閲覧 
  7. ^ a b c d e f g h i 「MAIN CHARACTER」『SETTEI』創刊0号
  8. ^ a b c 『メガゾーン23』劇場版パンフレット
  9. ^ シンディ役の声優、日比野朱里(旧芸名・小粥よう子)の旧公式ブログ『ひびののひび』「舞台・イベント記録」による。
  10. ^ a b デザインワークス 1987, p. 42.
  11. ^ @GAKUJIRAの2018年3月9日のツイート2019年4月11日閲覧。
  12. ^ @GAKUJIRAの2018年3月9日のツイート2019年4月11日閲覧。
  13. ^ 『SETTEI MEGAZONE23 PARTII』、55頁
  14. ^ a b c デザインワークス 1987, p. 23.
  15. ^ 三浦義和 (2016年3月2日). “サムライはどこから来たのか?(コメント欄)”. 三浦義和の落書きブログ. 2022年12月14日閲覧。 “石渡マキとタケウチユカは同一人物です。”
  16. ^ 『ORIGINAL CONFIDENCE』1984年9月3日号によると、本作の製作発表会でビクター音産の社長(当時)の田口は「『BIRTH』が幸い好評であり、第2弾を発売することになった」と説明している[要ページ番号]
  17. ^ 『ORIGINAL CONFIDENCE』1984年9月3日号[要ページ番号]
  18. ^ 『ORIGINAL CONFIDENCE』1989年9月25日号[要ページ番号]
  19. ^ デザインワークス 1987, pp. 23–24.
  20. ^ a b c d e f “スポンサー倒産危機から始まった「メガゾーン23」 板野一郎、庵野秀明ら若手に「やりたいようにやらせてあげたい」”. アニメハック (エイガ・ドット・コム). (2022年10月31日). https://anime.eiga.com/news/column/tiff2022_news/117222/ 2022年12月14日閲覧。 
  21. ^ コンテンツ”. AICライツ. 2022年12月14日閲覧。
  22. ^ “伊藤智彦、上野俊哉、藤津亮太が語る「アニメと東京」 何度も壊され、記憶や歴史が残らない都市・東京”. アニメハック (エイガ・ドット・コム). (2022年10月26日). https://anime.eiga.com/news/column/tiff2022_news/117185/ 2022年10月26日閲覧。 
  23. ^ 高橋克則 (2015年7月4日). “「メガゾーン23」シリーズ30周年の節目にBD-BOX化 11月27日発売”. アニメ!アニメ!. イード. 2015年11月27日閲覧。
  24. ^ : B.D. Andrews
  25. ^ : Academy comics
  26. ^ : Robotech : The Movie - Untold Story -
  27. ^ : Garland
  28. ^ : Pluto
  29. ^ : Tirolian
  30. ^ a b 福田瑠千代 (2017年4月28日). “伝説のOVA「メガゾーン23」のリバイバルプロジェクト始動 新作クラウドファンディングやリメイク版が発表”. ねとらぼ. 2023年8月28日閲覧。
  31. ^ 山田幸彦 (2019年3月24日). “往年の名作「メガゾーン23」がリブートで蘇る! AICブース【AJ2019】”. アニメ!アニメ!. 2023年8月28日閲覧。






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