ムスリム ムスリムの概要

ムスリム

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2015/03/28 08:50 UTC 版)

概要

キリスト教圏ではムハンマド教徒とも呼ばれ、日本でもかつては一部でこの語を用いた。女性形ムスリマだが、アラビア語社会以外では基本的には区別しない。また、中世キリスト教世界では、イシュマエル人、カルデア人モーロ人サラセン人などあたかも民族集団であるかのような名称でも呼ばれた。

ムスリムになるためには、証人となるムスリムの前で信仰告白の手続きを取ることが必要である。ムスリムは、神(アッラーフ)を常に身近に感じるように、五行を実践することが建前である。 父親がムスリムであるものは自動的にムスリムとなるとされている。

分布

かつて、イスラム教はキリスト教よりはるかに多様な民族の間で信仰されていた。しかし、近代以降、西方のキリスト教会が世界中に布教を行いその分布を広げたため、それに比較すると、イスラム教を信仰する民族は限られている。

サハラ砂漠以北の世界に限って言うと、イスラム教を信仰する民族はかなり限定的で、アラブ系ペルシア系インド系テュルク系マライ系の五つの系統の民族でほぼ全ムスリムの95%以上を占めている。残りの数%に関しても、東ヨーロッパバルカン半島ボシュニャク人アルバニア人などのムスリム(かつてヨーロッパにおいては、イベリア半島スペインポルトガルで多くのムスリムが存在した)、コーカサスの諸民族、中国領内の中国系ムスリム、モンゴル系ムスリムなど、やはり限られた民族の間で信仰されている。

日本韓国南米オセアニアなどにはイスラム教を信仰している現地人の集団は観察されない(もちろん、個人的な事情でムスリムとなった個人はそれらの国にも多数存在する)。現代では移民によって、北米西ヨーロッパでムスリムが増加している。

一方、それに対してサハラ以南のアフリカでは実に多様な民族の間でイスラムは信仰され、今もその勢力を拡大させている。サハラ以南のアフリカの場合、民族でムスリムか、非ムスリムかを判定することは困難である。

概念

ムスリムとは、宗教的概念である。ところが、これは民族的概念だと意識されることが多い。

中国、ネパールスリランカブルガリア、旧ユーゴスラビア諸国などの非イスラム教国には現地の言語や文化、形質などに同化しているムスリムの集団が見られる。例えば、日本人のキリスト教徒や、アメリカ人の仏教徒が別の民族として扱われることが無い様に、本来は単なる「~人のイスラム教徒」として扱われるはずである。

ところが上記の国ではそれぞれ回族ムスリム人ムーア人ポマク人などと別の民族として扱われたり、別の統計に表れたりする。

この意識は内外双方に見られ、ムスリムの側も外部と自分たちは別の民族だと言う意識を持ち、外部の民族もムスリムを自分たちとは、例え同じ言語を用い、同じ形質的な人種であっても、同じ民族だとはみなさない場合が多い。




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