マンゴー
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2024/03/10 03:04 UTC 版)
マンゴー | |||||||||||||||||||||
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マンゴー
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保全状況評価[1] | |||||||||||||||||||||
DATA DEFICIENT (IUCN Red List Ver.2.3 (1994)) | |||||||||||||||||||||
分類 | |||||||||||||||||||||
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学名 | |||||||||||||||||||||
Mangifera indica L. (1753)[2] | |||||||||||||||||||||
和名 | |||||||||||||||||||||
マンゴー | |||||||||||||||||||||
英名 | |||||||||||||||||||||
Mango |
リンネの『植物の種』(1753年) で記載された植物の一つである[4]。
名称
日本語のマンゴーは、英語の mango から、さらには、ポルトガル語の manga、マレー語(現代マレーシア語・インドネシア語でも同じ)の mangga、タミル語の மாங்காய் (māṅkāy マーンカーイ) から伝わった。
漢字表記の「芒果(現代中国語でmangguo)」は、マレー語の mangga もしくは他の東南アジアの言語からの直接の音写である。
仏典の菴羅・奄羅・菴摩羅・菴没羅などは、サンスクリットの āmra(アームラ)の音写である。ただし、同じウルシ科のアムラタマゴノキ (Spondias pinnata) を意味する amra(アムラ)との混同が見られる。
植物学上の特徴と分布
原産地はインドからインドシナ半島周辺と推定されている。そのうち、単胚性(一つの種から一個体繁殖する)の種類はインドのアッサム地方からチッタゴン高原(ミャンマー国境付近)辺りと考えられ、多胚性(一つの種から複数の個体が繁殖する)の種類はマレー半島辺りと考えられている。インドでは4000年以上前から栽培が始まっており、仏教の経典にもその名が見られる。現在では500以上の品種が栽培されている。インド・メキシコ・フィリピン・タイ・オーストラリア・台湾が主な生産国で、日本では沖縄県・宮崎県・鹿児島県・和歌山県・熊本県で主にハウス栽培されている。
マンゴーの木は常緑高木で、樹高は40メートル以上に達する。開花と結実時期は地域により差がある。枝の先端に萌黄色の複総状花序を多数付ける。花は総状花序と呼ばれる小さな花が房状で咲く状態になり、開花後に強烈な腐敗臭を放つ。この腐敗臭により受粉を助けるクロバエ科などのハエを引寄せている。マンゴーの原産地の熱帯地域は、ミツバチにとって気温が高すぎるため、マンゴーは受粉昆虫としてハエを選んだと考えられている(日本のハウス栽培では受粉を助ける昆虫としてミツバチをビニールハウス内に飼っている)。果実は系統によって長さ3-25センチ、幅1.5-15センチと大きさに開きがあり、その形は広卵形とも勾玉形とも評される。果皮は緑色から黄色、桃紅色などと変異に富むが、果肉は黄橙色をしていて多汁。果皮は強靱(きょうじん)でやや厚く、熟すと皮が容易に剥けるようになる。未熟果は非常に酸味が強いが、完熟すると濃厚な甘みを帯び、松脂に喩えられる独得の芳香を放つ。
マンゴーとかぶれ
マンゴーはウルシオールに似た「マンゴール」という接触性皮膚炎(かゆみ)の原因となる物質が含まれており、高率にかぶれを引き起こすため注意が必要である。痒みを伴う湿疹などのかぶれ症状は食べてから数日経って発症・悪化する場合があり、ヘルペスなどと誤診されることもある。
注釈
- ^ アソカノキ(無憂樹)、インドボダイジュ(インド菩提樹)、サラノキ(沙羅双樹)、マンゴーとエンジュを加えて「仏教五木」」。
- ^ 大型のマンゴーになると見た目だけでは種の向きの判断が難しい場合がある。その場合はまな板の上に転がし、安定した方向と平行に種が入っている為それを避けて包丁を入れる。
出典
- ^ World Conservation Monitoring Centre (1998). Mangifera indica. The IUCN Red List of Threatened Species 1998: e.T31389A9624842. doi:10.2305/IUCN.UK.1998.RLTS.T31389A9624842.en Downloaded on 01 January 2019.
- ^ 米倉浩司・梶田忠 (2003-). “Mangifera indica L. マンゴー(標準)”. BG Plants 和名−学名インデックス(YList). 2023年1月29日閲覧。
- ^ a b c d e f g h i j k 猪股慶子監修 成美堂出版編集部編 2012, p. 209.
- ^ Linnaeus, Carolus (1753) (ラテン語). Species Plantarum. Holmia[Stockholm]: Laurentius Salvius. p. 200
- ^ "インド産マンゴウの生果実の輸入解禁について" (Press release). 農林水産省. 23 June 2006. 2006年7月1日時点のオリジナルよりアーカイブ。2023年12月9日閲覧。
- ^ “【フェルメール事典】第2部(5)「インディアンイエロー」牛の尿で作る絵の具”. 産経ニュース. 産経新聞社 (2019年3月16日). 2023年12月9日閲覧。
- ^ 所さんの目がテン番組HP マンゴー
- ^ “日本のマンゴー生産量”. 国立研究開発法人 国際農林水産業研究センター. 2020年6月4日閲覧。
- ^ “鹿児島県産のマンゴー”. 2022年4月8日閲覧。
- ^ “宮崎県産宮崎マンゴー”. NISSEI. 2020年6月4日閲覧。
- ^ “「マンゴーが僕を見て微笑んだ」宮崎県のセールスマン・東国原英夫氏がヒットを連発できた理由”. 株式会社キャリアデザインセンター. 2020年6月4日閲覧。
- ^ “太陽のタマゴ最高50万円 宮崎市などで初競り”. 宮崎日日新聞. 2020年6月4日閲覧。
- ^ “完熟マンゴー「太陽のタマゴ」初セリ 宮崎”. 日テレNEWS24. 日本テレビ (2015年4月13日). 2023年12月9日時点のオリジナルよりアーカイブ。2020年6月4日閲覧。
- ^ a b JTB『るるぶ タイ・バンコク 2015年版』2014年、34頁
- ^ 川上清彦 (2004). “海外検疫の現場から(7) タイ産マンゴーおよびマンゴスチン” (PDF). 植物防疫 58p=32 2023年12月9日閲覧。.
- ^ “タイ産マンゴウの生果実に関する植物検疫実施細則”. 農林水産省植物防疫所ホームページ. 農林水産省. 2023年6月14日閲覧。
- ^ a b 増子保志 (2017-07-02). “毛沢東からの贈り物 -毛沢東崇拝のなかのマンゴー効果-” (PDF). 日本国際情報学会誌『Kokusai-Joho』 (日本国際情報学会) 2 (1): 18-19 .
- ^ “マンゴーの種までペットに? 若者が「何でもペット化」するワケ”. 人民網日本語版. 人民日報 (2023年8月21日). 2023年12月9日閲覧。
- ^ a b 桑原恵美子 (2022年12月27日). “23年ヒット確実? 香港発“楊枝甘露”が上陸、コストコが導火線”. 日経クロストレンド. 2023年12月9日閲覧。
マンゴーと同じ種類の言葉
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