マザーボード 主要メーカー

マザーボード

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2023/02/08 11:39 UTC 版)

主要メーカー

撤退したメーカー

マザーボードの不具合問題

不具合や相性問題を抱えるマザーボードが存在する。チップセットドライバ、BIOSの更新や調整、各拡張カードのデバイスドライバファームウェアの更新で安定することもあるため、特に自作パソコンのユーザーはネット掲示板などを通じ、これら不具合や相性の解消法の意見交換を盛んに行っている。

不良コンデンサ問題

液漏れを起こした電解コンデンサ
最近のマザーボードに搭載されている固体コンデンサ

マザーボードに使用されている電解コンデンサの品質にこだわる自作パソコンユーザーが存在する。これは電解コンデンサに質の良くない製品が多く、短期間で液漏れ、膨張、破裂を起こす製品が多いためである(特にこの問題が意識されるようになったのは、コンデンサーが破裂して飛ぶという“事件”があった後である)。これらの故障したコンデンサを放置したまま稼動させると、起動できないなどPCの動作が極めて不安定になる。その問題からも、問題発覚後のマザーボードの製品カタログでは長寿命コンデンサーの採用が謳われている。

特に、2001年から2002年頃の製品に製造されたコンデンサを搭載したマザーボードが不具合を起こすといわれている。その際、大手のメーカーはこれらの製品の回収・修理といった処置を実施したが、知らずに使い続けた一部のユーザーがネット掲示板などで報告し、物議を醸した。もし、マザーボードの保証期間内にコンデンサの故障が見られた場合、無償で修理・交換に応じてくれる。保証が切れても、有償で修理や交換に応じてくれるメーカーや代理店もある。

上記の事件以降、メーカー側も安価な電解コンデンサよりも多少高価であっても品質が良いメーカー製造によるコンデンサを積極的に採用していると表明し、品質重視を強調している製品が増えている。 なお、使用しているコンデンサの種類からマザーボードベンダーを評価する向きもあるが、実際にはコンデンサの品質以外にも、プリント基板やトランジスタなど電子素子の品質や回路設計の優劣も影響する。また、コンデンサそのものは高価な日本製を使っていても、回路を簡略化設計して全体の部品点数を減らし、コストの帳尻を合わせている場合もある。

また、コンデンサにこだわるユーザのため、販売店側がマザーボードに実装されているコンデンサを、あらかじめ高性能なタイプに交換してオリジナル改造品として販売しているケースもある。

これらに使用される電解コンデンサの多くはESR英語版品(低インピーダンス品とも)と呼ばれるものである。交換する際にはコンデンサメーカーのサイトのデータシートなどで、電気的特性が同等品以上かどうか、外形寸法が大きく変わらないか(外形寸法が大きいと周囲の部品と干渉し、物理的に取り付けられないことがある)を確認することが必要である。

2006年頃からは、アルミ固体電解コンデンサを採用することで高品質、高耐久性を謳う製品が登場している(GIGABYTE社の「Ultra Durable」など)。

備考

  • 一部のマザーボードでは、MIL規格に準拠しているものもある[13]

注釈

  1. ^ かつては規格に沿ったマザーボードが単体販売されていたが、現在は組み込み用のOEM向けのみで単体販売はされていない。
  2. ^ かつては規格に沿ったマザーボードが単体販売されていたが、すでに撤退しており、現在はIntel NUC向けのみ製造されているものの、マザーボードの単体販売はされていない。
  3. ^ 組み込み用のOEM向けのみで単体販売はされていない。
  4. ^ かつて自作ショップを展開していたTWOTOPのこと。1990年代から2000年初め頃にかけ、ショップ独自設計のマザーボードを発売していた[12]

出典

  1. ^ a b 芹澤正芳、山本倫弘、オンサイト(著):『自作PC完全攻略 Windows 8/8.1対応』、技術評論社、2014年、ISBN 978-4-7741-6731-2、21ページ。
  2. ^ a b 『見やすいカタカナ新語辞典』、三省堂、2014年、ISBN 978-4-385-16047-4、697ページ。
  3. ^ 岡本茂(監修)大島邦夫、堀本勝久(著):『2009-10年版最新パソコンIT用語事典』、技術評論社、2009年、ISBN 978-4-7741-3669-1、1057ページ。
  4. ^ 秀和システム第一出版編集部(編):『最新標準パソコン用語事典 2013-2014年版』、秀和システム、2013年、ISBN 978-4-7980-3758-5、668ページ。
  5. ^ 日経パソコン(編):『日経パソコン用語事典2012』、日経BP社、2011年、ISBN 978-4-8222-6940-1、936ページ。
  6. ^ 秀和システム第一出版編集部(編):『最新標準パソコン用語事典 2013-2014年版』、757ページ。
  7. ^ ロジックボード”. ASCII.jpデジタル用語辞典. KADOKAWA. 2023年2月8日閲覧。
  8. ^ メモリスロット”. IT用語辞典. インセプト (2017年11月22日). 2023年2月8日閲覧。
  9. ^ インテルNUC”. インテル株式会社. 2019年12月28日閲覧。
  10. ^ 【懐パーツ】デュアルSocket 370初のDDR266対応マザー「Iwill DVD266-R」
  11. ^ いにしえのSOYOブランドを冠したRyzenマザーボード
  12. ^ FREEWAY DESIGN復活! メディアベイ付きの多目的マザーが予約開始
  13. ^ “ASUS、24時間365日の連続稼働OKの高耐久マザーボード”. PC Watch (インプレス). (2015年6月20日). https://pc.watch.impress.co.jp/docs/news/707926.html 2018年2月24日閲覧。 


「マザーボード」の続きの解説一覧



英和和英テキスト翻訳>> Weblio翻訳
英語⇒日本語日本語⇒英語
  

辞書ショートカット

すべての辞書の索引

「マザーボード」の関連用語

マザーボードのお隣キーワード
検索ランキング

   

英語⇒日本語
日本語⇒英語
   



マザーボードのページの著作権
Weblio 辞書 情報提供元は 参加元一覧 にて確認できます。

   
ウィキペディアウィキペディア
All text is available under the terms of the GNU Free Documentation License.
この記事は、ウィキペディアのマザーボード (改訂履歴)の記事を複製、再配布したものにあたり、GNU Free Documentation Licenseというライセンスの下で提供されています。 Weblio辞書に掲載されているウィキペディアの記事も、全てGNU Free Documentation Licenseの元に提供されております。

©2024 GRAS Group, Inc.RSS