ホンダ・プレリュード 5代目 BB5/6/7/8型(1996-2001年)

ホンダ・プレリュード

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2024/03/16 08:43 UTC 版)

5代目 BB5/6/7/8型(1996-2001年)

ホンダ・プレリュード(5代目)
BB5/6/7/8型
フロント
リア
日本仕様 インテリア
概要
製造国 日本
販売期間 1996年2001年
ボディ
乗車定員 4人
ボディタイプ 2ドア ノッチバッククーペ
エンジン位置 フロント
駆動方式 前輪駆動
パワートレイン
エンジン F20A型:2.0L 直4 DOHC(ヨーロッパのみ)
F22B型:2.2L 直4 SOHC
F22B型:2.2L 直4 DOHC
H22A型:2.2L 直4 DOHC VTEC
最高出力 H22A型:220PS/7,200rpm
最大トルク H22A型:22.5kgf·m/6,500rpm
変速機 5速MT/4速AT
サスペンション
サス前 ダブルウィッシュボーン
サス後 ダブルウィッシュボーン
車両寸法
ホイールベース 2,585mm
全長 4,520mm
全幅 1,750mm
全高 1,315mm
車両重量 1,220 - 1,330kg
その他
新車登録台数の累計 1万5,127台[21]
系譜
後継 インテグラ(4代目)に統合
テンプレートを表示

1996年11月7日に登場[22]。コンセプトは3代目以前の路線に回帰され、スペシャリティクーペとして居住性の向上が計られた。外見の特徴としては縦型に伸びるヘッドライトが特徴。インパネは先代のバイザーレスの近未来的デザインから、従来のタイプに戻された。サンルーフもオプションながら、3代目以来のガラスサンルーフが復活した。

イメージカラーはシルバーメタリックで、カブロンという名称の合成皮革をシートに使用した赤と黒ツートーンの内装を、「Si」および「SiR」にオプション設定した。車体色により、黒一色のカブロンを採用した内装も選択できた[23]。後期型からは本皮シートもType Sのみに設定され、他のグレードのシート柄が変更された。「Type S」や後期型で新設された「SiR S spec」ではPRELUDEの刺繍がとれたシートとなり、サイドはカブロンではあるが(前期)エクセーヌからスウェードタッチファブリックと名称が変更され、シート地も若干変更された。

日本国外仕様ではベージュ内装やクルーズコントロールの設定がありフロントフェンダーのウインカーが無かったりフロントバンパーにサイドマーカー付いたりする。オートエアコン、フロントフォグランプ、リアワイパーを持つのは基本的に日本仕様のみである。日本国内でのアフターパーツは多くないものの、海外市場では4連スロットル化、後付けターボ化といった商品もキット化されている。

プラットフォームはインスパイア直列5気筒用)やアコードのものを流用することが検討されたが、先代と同じくプレリュード専用のプラットフォームが用いられた[24]

エンジンは先代を継承したが、スポーツグレードの「Type S」と「SiR S spec」とではピストンの形状や高圧縮化により220PSに出力向上、ヘッドカバーの色も黒から赤となる。加えて「Type S」には新開発のATTS(左右駆動力分配システム、これはのちにSH-AWDに発展した)を搭載し、後期型では制御方法が変更された。「SiR S spec」にはビスカスLSDが標準搭載とされた。4WSの作動角も先代の6度から8度に変更された。その他のAT仕様には新開発のシーケンシャルモード付き4速AT(Sマチック)が初搭載された。

2000年9月[25]、生産終了。以降は在庫分のみの販売となる。

2001年6月、インテグラのフルモデルチェンジに伴い、インテグラに統合という形で販売を終了し、23年の歴史に幕を下ろした。日本国内販売台数1万3,924台。

  • BB5型:3,700台
  • BB6型:5,498台
  • BB7型:1,261台
  • BB8型:3,465台

注釈

  1. ^ プレリュードという名称は元々トヨタが商標登録していたが、当時ホンダは音楽用語を車名としていたためトヨタから商標を譲り受けた形となった。その後バラードコンチェルトジャズ(日本名・フィット)フィットアリアなども車名に使用された。

出典

  1. ^ 語り継ぎたいこと 〜チャレンジの50年〜: 写真やエピソードで語るHondaの50年史”. 語り継ぎたいこと 〜チャレンジの50年〜. 2023年10月26日閲覧。
  2. ^ a b c d スポーティタイプの2ドア・フィックスト クーペ「ホンダ プレリュード」を新発売”. global.honda. 2023年10月26日閲覧。
  3. ^ スペシャリティーカーを代表する一台 ホンダ・プレリュード(日)1981年式:旧車deドライブ 日本自動車博物館:石川 - 中日新聞
  4. ^ デアゴスティーニジャパン週刊日本の名車第6号17ページより。
  5. ^ a b アコードシリーズとプレリュード 燃費と走行性能を一段と向上させ発売”. global.honda. 2023年10月26日閲覧。
  6. ^ デアゴスティーニジャパン 週刊日本の名車第7号9ページより。
  7. ^ ホンダ独自の数々の新技術を導入したFFスペシャルティカー「新プレリュード」を発売”. global.honda. 2023年10月26日閲覧。
  8. ^ a b c 『昭和55年 写真生活』(2017年、ダイアプレス)p93
  9. ^ 『絶版日本車カタログ』三推社・講談社p.111
  10. ^ 小型高性能2.0l DOHCエンジン搭載のFFスペシャルティカー「ホンダプレリュード2.0 Si」を発売”. global.honda. 2023年10月26日閲覧。
  11. ^ デアゴスティーニジャパン週刊日本の名車第10号13ページより。
  12. ^ 世界初 舵角応動タイプ ホンダ4輪操舵システム搭載のFFスペシャルティカー 新「プレリュード」を発売”. global.honda. 2023年10月26日閲覧。
  13. ^ 熊野学『サスペンションの仕組みと走行性能』グランプリ出版、1997年、166-167頁。ISBN 4-87687-183-3 
  14. ^ 『技術者の発想と行動』自動車技術会、2013年、pp.22 - 26[1]
  15. ^ ホンダ「プレリュード」をマイナーチェンジ 「走る」「曲がる」「止まる」の基本性能を高いレベルで実現するTCV搭載車の追加。 新たに異形ヘッドライト採用の「プレリュード inx(インクス)」を発売。 SRSエアバッグシステム搭載車も設定。”. global.honda. 2023年10月26日閲覧。
  16. ^ プレリュード(ホンダ)1987年4月~1991年8月生産モデルのカタログ”. リクルート株式会社 (2020年1月23日). 2020年1月23日閲覧。
  17. ^ デアゴスティーニジャパン 週刊日本の名車第13号11ページより。
  18. ^ 大胆なスポーツクーペスタイル(3ナンバー専用ボディ)と鮮やかな走りの新型プレリュードを発売”. global.honda. 2023年10月26日閲覧。
  19. ^ 後期型ではスピードメーター、タコメーター共に自発光式に変更された。
  20. ^ プレリュード(ホンダ)1991年9月~1996年10月生産モデルのカタログ”. リクルート株式会社 (2020年1月23日). 2020年1月23日閲覧。
  21. ^ デアゴスティーニジャパン週刊日本の名車第22号11ページより。
  22. ^ 最新テクノロジーを結集したスペシャルティクーペ新型「プレリュード」を発売”. global.honda. 2023年10月26日閲覧。
  23. ^ その後のマイナーチェンジで「Si」では廃止され、「SiR」のみとなった。
  24. ^ モーターファン別冊ニューモデル速報199新型プレリュードのすべて(三栄書房、1996年) ISBN 4-87904-115-7
  25. ^ プレリュード(1996年11月~2000年9月)”. リクルート株式会社 (2020年1月23日). 2020年1月23日閲覧。
  26. ^ a b c d 「JAPAN MOBILITY SHOW 2023」取締役 代表執行役社長 三部 敏宏スピーチ内容”. global.honda. 2023年10月26日閲覧。
  27. ^ Honda Prelude Concept Makes Surprise North American Debut” (英語). Honda Automobiles Newsroom (2023年11月16日). 2023年11月18日閲覧。
  28. ^ https://twitter.com/hondainamerica/status/1725261744044711982”. X (formerly Twitter). 2023年11月18日閲覧。
  29. ^ 【ホンダに聞く】復活のプレリュード…パワートレーンはEVじゃない!?【ジャパンモビリティショー2023】 | ドライバーWeb|クルマ好きの“知りたい”がここに”. driver-web.jp. 2023年10月26日閲覧。






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