ホンダ・プレリュード 4代目 BA8/9/BB1/2/3/4型(1991-1996年)

ホンダ・プレリュード

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2024/03/16 08:43 UTC 版)

4代目 BA8/9/BB1/2/3/4型(1991-1996年)

ホンダ・プレリュード(4代目)
BA8/9/BB1/2/3/4型
フロント
リア
概要
製造国 日本
販売期間 1991年1996年
ボディ
乗車定員 4人
ボディタイプ 2ドア ノッチバッククーペ
エンジン位置 フロント
駆動方式 前輪駆動
パワートレイン
エンジン F22B型:2.2L 直4 DOHC
H22A型:2.2L 直4 DOHC VTEC
最高出力 H22A型:200PS/6,800rpm
最大トルク H22A型:22.3kgf·m/5,500rpm
変速機 5速MT/4速AT
サスペンション
サス前 ダブルウィッシュボーン
サス後 ダブルウィッシュボーン
車両寸法
ホイールベース 2,550mm
全長 4,440mm
全幅 1,765mm
全高 1,290mm
車両重量 1,210 - 1,340kg
その他
生産台数 8万5,262台[17]
テンプレートを表示

1991年9月20日に販売を開始[18]。キャッチコピーは“フューチャリスティック・スペシャルティ”。このモデルのみリアのエンブレムが、アルファベットの小文字混じりの筆記体で「Prelude」(当代を除くモデルは、全て大文字の「PRELUDE」)と表記される。

従来とは大幅にコンセプトを変え、スペシャルティクーペからスポーツクーペへと変化した。全幅は1,765mmに拡大、全長は4,440mmに短縮された。このため、キャビンもこれまでより小型化されたことにより、初代から受け継がれてきたサンルーフはアウタースライド式に変更された。先代で採用された4WSは、このモデルより機械式から電動モータ駆動の電子制御式に変更された。インテリアは、バイザーレスの近未来的なインパネを採用した[19]

エンジンはF22B型H22A型の2種類。日本国外のモデルには、アコード等に搭載されたF20A型とアスコットイノーバに搭載されたH23A型が存在した。

1993年9月のマイナーチェンジでは、ヘッドライト回りのデザインが変更された。また、不評だった後部座席中央の収納ボックスを廃止し座席をフラット化、座席の分断を解消した。結果、乗車定員も4名から5名となった。またサンルーフがオプション扱いとなり、運転席・助手席エアバッグ、ABSなど安全装備をオプションとして選択可能となった。1994年9月のマイナーチェンジで新たに追加された「Si VTEC スポーツステージ」には、ボディ色に白色が追加された。2代目・3代目と好調な売れ行きを記録した同車ではあったが、バブル崩壊によるクーペ自体の需要衰退、さらには3ナンバー化(ボディの大型化)が要因となり、売上は低迷した。この傾向は後の5代目も同様であった。なお、警視庁のパトカーとして、前期および後期型が存在していた。

型式はBA8型がSi、BA9型がSi 4WS、BB1型がSi VTEC 4WS、BB4型がSi VTECだった。また、SiとSi VTECの外観上の識別は、リヤウインドウ下部のDOHC VTEC表示の有無以外に、ルーフモールがSiは黒で、Si VTECはボディ色だった。

1996年10月[20]に生産終了。在庫対応分のみの販売となる。

1996年11月に5代目にバトンタッチして販売終了。


注釈

  1. ^ プレリュードという名称は元々トヨタが商標登録していたが、当時ホンダは音楽用語を車名としていたためトヨタから商標を譲り受けた形となった。その後バラードコンチェルトジャズ(日本名・フィット)フィットアリアなども車名に使用された。

出典

  1. ^ 語り継ぎたいこと 〜チャレンジの50年〜: 写真やエピソードで語るHondaの50年史”. 語り継ぎたいこと 〜チャレンジの50年〜. 2023年10月26日閲覧。
  2. ^ a b c d スポーティタイプの2ドア・フィックスト クーペ「ホンダ プレリュード」を新発売”. global.honda. 2023年10月26日閲覧。
  3. ^ スペシャリティーカーを代表する一台 ホンダ・プレリュード(日)1981年式:旧車deドライブ 日本自動車博物館:石川 - 中日新聞
  4. ^ デアゴスティーニジャパン週刊日本の名車第6号17ページより。
  5. ^ a b アコードシリーズとプレリュード 燃費と走行性能を一段と向上させ発売”. global.honda. 2023年10月26日閲覧。
  6. ^ デアゴスティーニジャパン 週刊日本の名車第7号9ページより。
  7. ^ ホンダ独自の数々の新技術を導入したFFスペシャルティカー「新プレリュード」を発売”. global.honda. 2023年10月26日閲覧。
  8. ^ a b c 『昭和55年 写真生活』(2017年、ダイアプレス)p93
  9. ^ 『絶版日本車カタログ』三推社・講談社p.111
  10. ^ 小型高性能2.0l DOHCエンジン搭載のFFスペシャルティカー「ホンダプレリュード2.0 Si」を発売”. global.honda. 2023年10月26日閲覧。
  11. ^ デアゴスティーニジャパン週刊日本の名車第10号13ページより。
  12. ^ 世界初 舵角応動タイプ ホンダ4輪操舵システム搭載のFFスペシャルティカー 新「プレリュード」を発売”. global.honda. 2023年10月26日閲覧。
  13. ^ 熊野学『サスペンションの仕組みと走行性能』グランプリ出版、1997年、166-167頁。ISBN 4-87687-183-3 
  14. ^ 『技術者の発想と行動』自動車技術会、2013年、pp.22 - 26[1]
  15. ^ ホンダ「プレリュード」をマイナーチェンジ 「走る」「曲がる」「止まる」の基本性能を高いレベルで実現するTCV搭載車の追加。 新たに異形ヘッドライト採用の「プレリュード inx(インクス)」を発売。 SRSエアバッグシステム搭載車も設定。”. global.honda. 2023年10月26日閲覧。
  16. ^ プレリュード(ホンダ)1987年4月~1991年8月生産モデルのカタログ”. リクルート株式会社 (2020年1月23日). 2020年1月23日閲覧。
  17. ^ デアゴスティーニジャパン 週刊日本の名車第13号11ページより。
  18. ^ 大胆なスポーツクーペスタイル(3ナンバー専用ボディ)と鮮やかな走りの新型プレリュードを発売”. global.honda. 2023年10月26日閲覧。
  19. ^ 後期型ではスピードメーター、タコメーター共に自発光式に変更された。
  20. ^ プレリュード(ホンダ)1991年9月~1996年10月生産モデルのカタログ”. リクルート株式会社 (2020年1月23日). 2020年1月23日閲覧。
  21. ^ デアゴスティーニジャパン週刊日本の名車第22号11ページより。
  22. ^ 最新テクノロジーを結集したスペシャルティクーペ新型「プレリュード」を発売”. global.honda. 2023年10月26日閲覧。
  23. ^ その後のマイナーチェンジで「Si」では廃止され、「SiR」のみとなった。
  24. ^ モーターファン別冊ニューモデル速報199新型プレリュードのすべて(三栄書房、1996年) ISBN 4-87904-115-7
  25. ^ プレリュード(1996年11月~2000年9月)”. リクルート株式会社 (2020年1月23日). 2020年1月23日閲覧。
  26. ^ a b c d 「JAPAN MOBILITY SHOW 2023」取締役 代表執行役社長 三部 敏宏スピーチ内容”. global.honda. 2023年10月26日閲覧。
  27. ^ Honda Prelude Concept Makes Surprise North American Debut” (英語). Honda Automobiles Newsroom (2023年11月16日). 2023年11月18日閲覧。
  28. ^ https://twitter.com/hondainamerica/status/1725261744044711982”. X (formerly Twitter). 2023年11月18日閲覧。
  29. ^ 【ホンダに聞く】復活のプレリュード…パワートレーンはEVじゃない!?【ジャパンモビリティショー2023】 | ドライバーWeb|クルマ好きの“知りたい”がここに”. driver-web.jp. 2023年10月26日閲覧。






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