フーリエ変換 主なフーリエ変換の一覧

フーリエ変換

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2024/01/22 10:25 UTC 版)

主なフーリエ変換の一覧

以下にフーリエ変換の閉じた表示に関する表を掲げる(フーリエ変換はよく用いられる三種類を挙げてある)。函数 ƒ(x) , g(x), h(x) に対して、それらのフーリエ変換をそれぞれ ˆf, ˆg, ˆh で表す。

函数の関係式

以下の表におけるフーリエ変換は (Erdélyi 1954) あるいは (Kammler 2000) の付録に見つけることができる。

もとの函数 ユニタリ・周波に関するフーリエ変換 ユニタリ・角周波に関するフーリエ変換 非ユニタリ・角周波に関するフーリエ変換 備考

101 線型性
102 時間領域シフト
103 周波数領域シフト
102の双対
104 |a| が大きければ f(ax) は 0 の周りに集中し は平らに広がる
105 ここで、 は、それぞれの列で考えているフーリエ変換を施した結果の、変数を x に取替えたものである。
106
107 106の双対
108 fgfg との畳み込みである。この公式は畳み込み定理と呼ばれる。
109 108の双対
110 純実偶関数 はいずれも純実偶関数 正弦・余弦変換も参照
111 純実奇関数 はいずれも純虚奇関数

自乗絶対可積分函数

以下の表におけるフーリエ変換は (Campbell & Foster 1948), (Erdélyi 1954) あるいは (Kammler 2000) の付録に見つけることができる。

もとの函数 ユニタリ・周波に関するフーリエ変換 ユニタリ・角周波に関するフーリエ変換 非ユニタリ・角周波に関するフーリエ変換 備考

201 矩形波と標準化されたsinc関数sinc関数はsinc(x) = sin(πx)/(πx)で表される
202 201の双対で矩形波は理想的なローパスフィルターである。sinc関数はそのようなフィルターの非因果波応答である。
203 tri(x)は三角形関数である。
204 203の双対
205 u(x)はヘビサイドの単位ステップ関数であり、a>0
206 これが示すものは、ガウス関数exp(−αx2)でαを選んだ場合はユニタリフーリエ変換である。 Re(α)>0で積分可能である
207 a>0である
208

 


 


 

関数Jn (x)は、n次の第1種ベッセル関数である。関数Un (x)は第2種チェビシェフ多項式である。下記315と316を参照
209 双曲線正割は自分自身をフーリエ変換したものである

超函数

以下の表におけるフーリエ変換は (Erdélyi 1954) あるいは (Kammler 2000) の付録に見つけることができる。

もとの函数 ユニタリ・周波に関するフーリエ変換 ユニタリ・角周波に関するフーリエ変換 非ユニタリ・角周波に関するフーリエ変換 備考

301 δ(ξ) はディラックのデルタ関数
302 301の双対
303 103と301より導かれる。
304 101、303とオイラーの公式より導かれる。
305 101、303と より導かれる。
306
307
308 n自然数、 δ(n )(ξ) はディラックのデルタ関数のn 階微分。107と301より導かれる。さらに101と組み合わせることで、任意の多項式を変換できる。
309 sgn(ξ) は符号関数。1/x は超関数ではないことに注意。シュワルツ関数に対してテストするときにコーシーの主値を使用する必要がある。この規則はヒルベルト変換を研究するとき有用である。
310 309の一般化
311
312 309の双対。積分はコーシーの主値を考える。
313 u (x ) はヘヴィサイドの階段関数。101、301および312より導かれる。
314 この関数はくし型関数といわれる。302、102および、超関数として であることから導かれる。
315 J0 (x ) は0次の第1種ベッセル関数
316 315の一般化。Jn (x ) はn 次の第1種ベッセル関数Tn (x ) は第1種チェビシェフ多項式

二変数函数

もとの函数 ユニタリ・周波に関するフーリエ変換 ユニタリ・角周波に関するフーリエ変換 非ユニタリ・角周波に関するフーリエ変換 備考

ξx , ξy , ωx , ωy , νx , νy は実変数。積分領域は全平面である。
401 両方のガウス関数は規格化されている必要はない。
402 元の函数は circ(r ) = 1 (0≤r ≤1), and 0 (otherwise) で定義される。これはエアリー分布であり、1次の第1種ベッセル函数 J1 で表される[11]

一般の n-変数函数

もとの函数 ユニタリ・周波に関するフーリエ変換 ユニタリ・角周波に関するフーリエ変換 非ユニタリ・角周波に関するフーリエ変換 備考

501


χ[0,1] は区間 [0, 1] の指示関数、Γ(x ) はガンマ関数、Jn /2+δn /2 + δ次の第1種ベッセル関数である。n = 2 およびδ = 0とすると402を得る[12]






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