フォルテピアノ フォルテピアノの概要

フォルテピアノ

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2017/01/22 14:08 UTC 版)

ポール・マクナルティによる Walter & Sohn の1805年頃の楽器の復元楽器

これに対して19世紀後半以降のピアノはモダンピアノと呼ばれる。

用語

ピアノという楽器の名称は、イタリア語の gravicembalo col piano e forte(優しく、また大きく鳴るチェンバロ)、もしくはその類似表現の省略形に由来している。 したがって、現代のピアノ(モダンピアノ)のより正式な名称も「ピアノフォルテ」あるいは「フォルテピアノ」であるが、19世紀前半以前の様式のピアノを、モダンピアノと区別して特定する必要がある時に、古風な「フォルテピアノ」という用語が慣例的に用いられている。 英語圏、イタリア語圏、日本語圏などでは「フォルテピアノ」が用いられるほか、フランス語圏では「フォルテピアノ」および「ピアノフォルテ」、ドイツ語圏では「ハンマークラヴィーア」および「ハンマーフリューゲル」が用いられる。

構造

フォルテピアノは革で覆われたハンマーをもち、チェンバロに近い細い弦が張られている。ケースはモダンピアノよりかなり軽く、金属のフレームや支柱はモダンピアノに近づいた後期の物を除いては使用されていない。アクション、ハンマーはともに軽く、モダンピアノよりも軽いタッチで持ち上がり、優れた楽器では反応が極めてよい。

音域は、発明当初はおよそ4オクターヴであり、徐々に拡大した。モーツァルト(1756–1791)の作曲したピアノ曲は、約5オクターヴの楽器のために書かれている。ベートーベン(1770–1827)のピアノ曲は、当時の音域の漸増を反映しており、最末期のピアノ曲は約6オクターヴの楽器のために書かれている。なお、19世紀以降のモダンピアノの大半は7⅓オクターヴの音域を持つ。

モダンピアノと似たペダル機構はフォルテピアノの発明当初より存在したが、足ペダルではなくハンドレバーや膝レバーを備えた楽器もある。

モダンピアノと同様、フォルテピアノは奏者のタッチによって音の強弱に変化を付けることが出来る。しかし音の響きはモダンピアノとかなり異なり、より軽快で、持続は短い。 また音域ごとにかなり異なる音色を持つ場合が多く、おおまかにいって、低音域は優雅で、かすかにうなるような音色なのに対し、高音域ではきらめくような音色、中音域ではより丸い音色である[1]

これに対し、21世紀に入ってから開発された現代ピアノでは音域ごとにそれほど大きく違いがないような楽器が多い。しかし、20世紀の中ごろまでは多くのピアノメーカーが独自のモダンピアノを製作しており、フォルテピアノと同じく音域ごとに異なった響きを想定していたと思われるメーカーも多数あった。第二次世界大戦の際に多くのピアノ工場が焼失し、音色の画一化が推し進められたと考えられている。


  1. ^ Marshall (2003, 20) では、高音部は乾いた音色で持続が短く、中音域はより人声に近く、低音部はリード楽器的だと述べている。
  2. ^ http://www.uk-piano.org/broadwood/
  3. ^ http://www.fortepiano.eu/
  4. ^ http://www.rjregierfortepianos.com/


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