ファイナルファンタジーX
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2024/03/30 10:45 UTC 版)
その他
- ブラスカの時代における召喚士の姿を描いた書籍『ファイナルファンタジーX ワールドガイド エボンの教えとスピラの人々』(ISBN 4-7577-0608-1)がある。その内容はユウナが『シン』を倒した数十年後に執筆された書物という体裁で、3人の召喚士の旅と、ユウナ達の時代にスピラでよく読まれていた資料が収録されている。
- シリーズお馴染みの「プレリュード」に、ポップス的なアレンジで大規模に改変を加えている。お馴染みの8分音符ディレイに加えて、本作品で初めて上昇音形と下降音形のみの展開に手を入れて単純ループを破棄した点が大きい。これまでの路線とは大きく離れたテイストに仕上がっているが、後のシリーズでは元のテイストに戻されている。
- 開発中のタイトルは「セブンティーン」。17歳の少年少女が世界の流行り病を治す旅を続けるが、それこそが病を拡大する原因だったと気づき反乱を起こすという内容。初期にはSF的な世界にする構想もあったとのこと。
- PS2版では細かいところでPlayStation BB Unitのキャッシュ機能に対応しており、利用することで読み込み速度を大幅に上げることができた。
評価
本作は、FFシリーズ初のPS2向けソフトであり、最大の売りが「メインキャラクターのフルボイス」、綺麗な音楽やテーマソング、ストーリー中に挿入される高精細ムービーであった[要出典]。
週間ファミ通クロスレビューでは、当時のシリーズ過去最高得点である39/40(10.9.10.10)を記録した。2001年1月に発売された『鬼武者』に続くミリオンセラーであり、初のダブルミリオンを達成したソフトである。『ファミ通』の「読者が選ぶ心に残るベストゲーム100」では他のFFシリーズ作品やドラゴンクエストシリーズなどを抑え1位を獲得した[34]。
ファミ通1000号記念特集で行われた「読者が選ぶ 未来に伝えたいゲーム」では『スーパーマリオブラザーズ』、『ファイナルファンタジーVII』、『ドラゴンクエストIII そして伝説へ…』に次いで4位を、発売から10年以上経った2011年12月にも「泣けるゲームソフト20選」で1位を獲得した[35]。
評論家の岡田斗司夫氏は、日本オタク大賞2001で本作について「ゲームをさせてくれない」「僕は戦闘がしたいのに、いつまで待てばいいんですか」「我慢してグラフィックを見ると、ご褒美にゲームをさせてもらえる」と苦言を呈している。
ゲームライターの前川一志氏は、ゲーム批評で本作について「作品内での『死と生』の表現が非常にいい加減」「世界観・設定自体が『物語』に厚みを持たせるための要素を根本から奪い去っている」と酷評している。 [36]
受賞歴
- 2001年 VIDEO GAME AWARDS 2001(米GameSpot主催) ベストストーリー賞、ベストRPG賞
- 2002年 PlayStation Awards 2002 ダブルプラチナ[37]
- 2002年 PlayStation GrandPrix 2002 グランプリ(ユーザー部門、販売店部門、ソフトメーカー部門、ゲーム専門誌部門 4冠独占)
- 2002年 第6回 CESA GAME AWARDS 最優秀賞[38]
- 2014年 ファミ通アワード2014 ゲームメディアアワード(HDリマスター版)
- 2014年 PS Awards 2014 20周年記念ユーザーズチョイス賞(HDリマスター版)
アンケート・企画
- 2006年 ファミ通「読者が選ぶ心に残るベストゲーム100」 1位
- 2007年 オリコン「今までで最もストーリーに感動したゲームソフト」 1位
- 2008年 ファミ通1000号記念特集「読者が選ぶ 未来に伝えたいゲーム」 4位
- 2009年 オリコン「今までプレイした中で、最も泣いたゲーム」 1位
- 2011年 ファミ通「泣けるゲームソフト20選」 1位
- 2019年 ファミ通「平成のゲーム 最高の1本」 7位
- 2020年 全ファイナルファンタジー大投票 作品部門 1位
主なスタッフ
- エグゼクティブプロデューサー - 坂口博信
- プロデューサー - 北瀬佳範
- イベントディレクター - 鳥山求
- バトルディレクター - 土田俊郎
- マップディレクター - 中里尚義
- サウンドプロデューサー / 音楽 - 植松伸夫
- 音楽 - 浜渦正志、仲野順也
- ゲームサウンドエディター - 神谷智洋
- キャラクターデザイン - 野村哲也
- メインキャラクタープログラマー - 杉本浩二
- メインイベントプログラマー - 片野尚志
- シナリオ - 野島一成
- シナリオプランナー - 渡辺大祐
- イメージイラストレーション / タイトルロゴデザイン - 天野喜孝
- アートディレクター - 直良有祐
- バトルアートディレクター - 高井慎太郎
- ^ https://www.famitsu.com/news/202108/02228928.html
- ^ “Final Fantasy X and Final Fantasy X-2 Remastered on Playstation 3 and PlayStation Vita Release Chinese & English verstion in 2013 globally!”. PlayStation.com (Asia) - Hong Kong. 2019年12月13日閲覧。
- ^ “ファミ通.com ゲーム/ 坂口博信氏がスクウェアを辞任”. www.famitsu.com. 2023年10月9日閲覧。
- ^ a b c 『週刊ファミ』2001年5月4日 号 No.646、2001年、21-27頁。
- ^ https://forbesjapan.com/articles/detail/61521
- ^ アルティメットヒッツ版のCEROレーティングは3つとも12歳以上対象となっている(インターナショナル版はリリース時期におけるレーティング表示の関係上 "B" と表記されている)。
- ^ oNo (2011年9月14日). “ローンチソフトは26タイトル。PlayStation Vitaの発売日は12月17日(土),3G版のキャリアはドコモに決定。「Z.O.E」「ファイナルファンタジーX」など注目作も発表されたSCEJプレスカンファレンス”. 4Gamer.net. Aetas. 2011年9月20日閲覧。
- ^ “『ワールド オブ FF』のパワーアップ版や『チョコボの不思議なダンジョン』シリーズ新作が発売決定”. 電撃オンライン (2018年9月14日). 2018年9月14日閲覧。
- ^ a b 『電撃PlayStation』2001年8月10日 号 Vol.184、メディアワークス、2001年、21-23,52。
- ^ a b c d e 『電撃PlayStation Vol.200』メディアワークス、2002年2月22日、48,49,50,51,52,53,54,55,56,57,58,59,60,61,62,63,64,65,66,67,頁。
- ^ Final Fantasy X International (PS2)
- ^ 『電撃PlayStation Vol.200』メディアワークス、2002年2月22日、66,67,頁。
- ^ “『ファイナルファンタジーX』HDバージョンがPS3とPS Vitaで発売決定【速報】”. ファミ通.com (KADOKAWA). (2011年9月14日) 2013年3月23日閲覧。
- ^ “FINAL FANTASY X | X-2 HD Remaster | SQUARE ENIX”. www.jp.square-enix.com. 2023年5月14日閲覧。
- ^ “PS3版『ファイナルファンタジーX HD』に『X-2』HD版が収録決定! キレイになった画面写真も公開【PAX East 2013】”. ファミ通.com (KADOKAWA). (2013年3月23日) 2013年3月23日閲覧。
- ^ “「FF X」シリーズをイメージした特製PS Vita本体の写真が公開。PS Vita「FINAL FANTASY X/X-2 HD Remaster」とのセット製品「RESOLUTION BOX」に同梱”. 4gamer.net (2013年10月10日). 2020年5月1日閲覧。
- ^ “Switch/Xbox One版の発売日が決定! 『ファイナルファンタジーX/X-2 HDリマスター』は4月11日、『ファイナルファンタジーXII ザ ゾディアック エイジ』は4月25日に!”. ファミ通.com (2019年1月11日). 2019年1月11日閲覧。
- ^ “『FF10』開発スタッフに訊く20年越しの想い「ゲームを知らない人にも伝わるものを作りたかった」【インタビュー】”. ファミ通.com (2021年8月2日). 2022年1月2日閲覧。
- ^ 一年前に引退していたが、やりきれなくなり、もう一度挑戦した。
- ^ 『ファイナルファンタジーXアルティマニアオメガ』94頁。
- ^ ジェクトのスフィアより
- ^ a b c d 『ファミ通』、エンターブレイン、2001年8月24・31日 号 No.663、97-113頁。
- ^ 『ファイナルファンタジーXアルティマニアオメガ』104頁。
- ^ 『ファイナルファンタジーXアルティアマニアオメガ』のリュックのキャラクター紹介のページで「母親を事故で亡くした」と書かれている。
- ^ ユウナの始末を命じられたときに「二人が、この場にいないのは、汚れ仕事をさせることが出来ないから」と語っていることからも、寺院の不正を認めている。
- ^ 直接的に死体は描写されていないがガッタが言うには「下半身がなかった」ほど悲惨だった様子。
- ^ 『VII』との関連からライフストリーム(後述)が地中から自然に湧き出ている場所であると判明。
- ^ 『電撃PlayStation』2001年5月11日25日 合併号 Vol.177、メディアワークス、2001年、12頁。
- ^ 諏訪部順一 Junichi Suwabe (2013年12月5日). “ありゃ、誤字!正しくは「間違いなくゲーム史に残る作品ですので!」です(笑)FFXではシーモア・グアド、兼役でシパーフ使い(ハイペロ族)他。FFX-2はマスターを演じてます。http://www.jp.square-enix.com/ffx_x-2HD/#spmessage_cast-c04 …”. @my_murmur. 2019年10月1日閲覧。
- ^ a b Yamanaka, Taijiro (2022年7月19日). "『ファイナルファンタジーX』が歌舞伎化。尾上菊之助が企画・演出する「新作歌舞伎ファイナルファンタジーX」が2023年春に上演へ". AUTOMATON. 2022年8月6日時点のオリジナルよりアーカイブ。2022年8月6日閲覧。
- ^ a b c d "「FFX」が歌舞伎化! 『新作歌舞伎 ファイナルファンタジーⅩ』2023年春公演決定 企画・演出を尾上菊之助さんが担当". GAME Watch. インプレス. 2022年7月19日. 2022年8月6日時点のオリジナルよりアーカイブ。2022年8月6日閲覧。
- ^ a b “名作ゲーム『ファイナルファンタジーX』歌舞伎化、IHIステージアラウンド東京で23年春開幕”. ファッションプレス (2022年9月14日). 2022年11月30日閲覧。
- ^ 公式パンフレット
- ^ Next Generation - Japan Votes on All Time Top 100(英語)(2006年4月20日時点のアーカイブ)
- ^ http://www.famitsu.com/news/201112/30007900.html 2013年12月31日閲覧。
- ^ 『ゲーム批評』2001年11月号、マイクロデザイン、p.14-15
- ^ “PlayStation Awards | 2002年受賞タイトル | プレイステーション”. www.jp.playstation.com. Sony Interactive Entertainment. 2022年5月23日閲覧。
- ^ “CESA GAME AWARDS 受賞作品”. awards.cesa.or.jp. 2022年5月23日閲覧。
- ^ 『週刊ファミ通』2001年9月28日 号 No.667、エンターブレイン、2001年、16頁。
固有名詞の分類
- ファイナルファンタジーXのページへのリンク