ファイナルファンタジーIX ストーリー

ファイナルファンタジーIX

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2017/09/01 14:44 UTC 版)

ストーリー

Disc1

アレクサンドリアの王女ガーネットは記憶に無い悪夢に悩まされていた。嵐の中、荒れ狂う波に襲われるイカダに乗っている自分…。夢から覚め窓の外を見ると劇場艇プリマビスタがちょうど到着したところだった。

盗賊団タンタラスとその団員である主人公・ジタンらは、ブラネ女王が統治するアレクサンドリア王国の王女ガーネットの誘拐を試み、自らを劇団と名乗り、王国に潜り込んだ。劇は順調に進み上手く城に潜り込んだジタンとブランクは、二手に別れた。早速探索を始めたジタンだが、階段でフードを深くかぶった美少女に出会う。その美少女こそまさに、探していたガーネットだった。ガーネット自身もちょうど城からの脱出を試みていた最中で、両者は一致団結し、飛空艇に乗り込み逃亡を試みる。このとき、女王ブラネの命令でガーネットを追ってきた男兵隊「プルート隊」の隊長スタイナーと、成り行きで船に乗り込んでしまった黒魔道士の少年ビビも、航行を共にすることになる。しかし、飛空艇は攻撃を受け、魔の森に墜落してしまう。

魔の森で目を覚ましたジタン・スタイナーは、ビビとガーネットがいないことに気付く。いがみ合う2人だがそこに悲鳴がこだました。怪物に捕らえられたガーネットを助けようと必死になったジタンの体は光り輝き、トランス能力があることに気付いた。途中深手を負った怪物はガーネットを連れ去るとともに逃走し、再度現れると今度はビビを人質にして再び襲ってくる。ビビの黒魔法の力を借り窮地を脱した後、ジタンはタンタラスを離れ、ガーネットを救出する道を選ぶことに決めた。ガーネットを見つけ森の主を倒し、石化を始めた森の中を走りぬける一同は、ブランクの犠牲により魔の森を脱出した。一同はガーネットの希望に沿ってリンドブルムへ行くことに決め、その道中氷の洞窟に立ち寄った。そこでガーネット奪還のために差し向けられた「黒のワルツ」の1号を倒し、ダリの村にたどり着く。ここで、ガーネットは身分を偽るためダガーの偽名を使うことに決める。ダリの村で休息していた一同は、いつの間にかビビがいなくなっていることに気付いた。捜索を進めるとダリの村の地下でビビに酷似した黒魔道士の「人形」が生産されていることを知る。どこかから流れてくる霧を原料に作られる黒魔導士たち、その輸送先はアレクサンドリアであった。ビビは自分とそっくりの姿の黒魔道士たちに話しかけるが、所詮彼らは「人形」、心の無い彼らに取り付くしまもなく、落胆するビビ。人形の輸送艇をハイジャックしリンドブルムを目指すことにした一同の前に「黒のワルツ」2号が現れるもこれを倒し、船に乗り込む。そこでも必死に黒魔導士たちに話しかけるビビ。「黒のワルツ」3号が立ちはだかるものの、魔道士たちを「人形」としかみない3号にビビが怒りを露にする。傷を負い、暴走する三号を振り払った一行はようやく、リンドブルム城に到着する。

城に到着したジタンたちはリンドブルムの王シドと面会、ダガーの誘拐計画が彼の命令によるものであったことを知る。シドはブラネの様子がおかしいことに気付き、旧友バクーに頼み、密かにダガーを保護しようとしていた。城下町へ繰り出したジタンは、そこで旧友の女竜騎士フライヤと再会。リンドブルムで開催された「狩猟祭」に参加し、束の間の楽しみを得る一同。祝勝会で楽しんでいると、次第にその場にいる全員がうとうとし始めた、いや全員ではなかった、2人を除いて…。目を覚ました一同に驚愕の知らせが届く。フライヤの故郷ブルメシアが黒魔道士兵団に襲われ、壊滅的打撃を受けたという。ジタンとビビはフライヤの助太刀を申し出、3人はブルメシアへ向かうことにしたが、ダガーとスタイナーがいないことに気付いた。実はダガーは祝勝会を抜け出すため食事に眠り薬を盛り、母ブラネを説得するためスタイナーをつれて一路アレクサンドリアを目指していた。

ジタンたちはその道程で大食漢のク族のクイナを仲間に加え、ブルメシアを目指していた。途中、ギザマルークの洞窟でギザマルークにおそわれる。どうやらギザマルークの暴走にはブルメシアの異変が関与しているようだった。ブルメシアでフライヤが目にしたのは無残に破壊され、冷たい雨にぬれる、最早廃墟と化したブルメシアだった。王宮に進むとそこには、ブラネと、アレクサンドリアの常勝女将軍ベアトリクス、そして銀髪の謎の男クジャの姿があった。3人に詰め寄る一行だったが、大陸一の剣技と言われるベアトリクスの圧倒的な力を前に手も足も出ず、完敗を喫してしまう。

Disc2

壊滅したと思われたブルメシアだが、ブルメシアの王たちはブラネたちが着くよりも早く聖地クレイラへと逃げていた。ジタン達はクジャの言葉を聞き、聖地クレイラに先回りすることができた。が、ここも程なく黒魔道士の襲撃にあってしまった。一行は再度現れたベアトリクスにまたも敗れてしまう。間一髪、敵の黒魔道士のテレポート魔法に便乗しクレイラを脱け出すジタンたち。壊滅状態のクレイラにブラネが光り輝く宝玉をかざすと、空から召喚獣・オーディンが現れ、一撃でクレイラを壊滅に追いやってしまった。衝撃によりクイナとはぐれてしまったが、一行はアレクサンドリアの軍艦、レッドローズに忍び込み、恐ろしき事実を知る。ブラネによれば召喚獣の力はダガーよりひきだしたものであるという。ジタンらは、さらなる力を引き出すため、召喚士としての力を秘める娘を手にかけようとするブラネからダガーを救うべく、アレクサンドリアへ急ぐ。

一方、リンドブルムを抜け出たダガーとスタイナーはアレクサンドリアを目指していた。南ゲートを抜け山頂の駅で彼女らは盗賊団のメンバー・マーカスとの再会を果たした。直後、ダガーを追ってきた黒のワルツ3号と対決。もはや正気を失い、それでも執念だけで立ち向かってくる彼を見て「どうしてそこまで……」とショックを受けるダガー。黒のワルツ3号を倒した一行はブランクの石化を直すためにやってきた盗賊団のメンバーとともにトレノへと向かう。トレノで石化を直すための道具を手に入れた彼らは、ダガーの昔の家庭教師であったトットと再会する。彼らはトットに導かれ、ガルガントという生物を利用した乗り物に乗り込み、アレクサンドリアへと急ぐ。しかし、アレクサンドリアにたどり着いた途端に一行は罠に掛かり、マーカスとスタイナーは幽閉され、ダガーはゾーンとソーンによって捕まってしまい、眠りの魔法をかけられ目を覚まさなくなってしまった。レッドローズに乗ってやってきたジタン達と檻から抜け出したスタイナー達は合流し、ゾーンとソーンによって召喚獣を抽出されているダガーを助けに向かう。ゾーンとソーンを倒した一行はベアトリクスと遭遇。3度目の戦いも彼女に追い詰められてしまうが、ジタンの言葉によりベアトリクスは目を覚まさないダガーに気づく。そして今まで自分のしてきたことの間違いに気づき、眠りの魔法を打ち消した。ベアトリクスはジタンたちを逃がすためブラネに反旗を翻し、スタイナーもまたジタンにダガーのことを頼むと頭を下げる。フライヤも加勢のため一行を離れた。ジタン、ダガー、ビビはガルガントに乗り込み、トレノへと脱出しようとするがモンスターに追いかけられてしまい、トレノではない、リンドブルムの東にあるピナックルロックスへとたどり着く。ピナックルロックスにいたラムウの力を借りて、ダガーは召喚獣の力を使いこなせるようになったが、ピナックルロックスを抜けた一行が見たものは、炎上し、ブラネに召喚されたアトモスによって壊滅状態に追いやられたリンドブルムであった。

リンドブルムでシドと面会した一行は、クジャは外側にある大陸の方へ消えていったという情報とク族の沼が外側の大陸に通じているかもしれないことを聞き、ク族の沼へ急ぐ。ク族の沼でクイナと再会した一行はフォッシル・ルーを発見し、進んでいく。ブラネに雇われた殺し屋のラニの襲撃を受けるも、一行はフォッシル・ルーを抜ける。すると、外に広がっていたのは、霧のない赤土の大地――「外側の大陸」だった。

たどり着いたドワーフの住む里コンデヤ・パタで「クロマ族」の噂を聴いた一行は、マグダレンの森の中にある、枯れた森にたどり着く。そこは意識を獲得した黒魔道士が集まってつくった黒魔道士の村であった。そこでクジャの居所を聞いたジタン達はドワーフ達に聖地と呼ばれている場所に行くために、しきたりとなっている神前の儀を終え、聖地を目指す。その途中に出会った召喚士の少女エーコに誘われ、一行は廃墟となった召喚士の村マダイン・サリに訪れる。エーコはそこで友達のモーグリ達と暮らしていた。その後、クジャの手がかりを探してイーファの樹を訪れた一行は、イーファの樹の奥深くで霧を作り出していたザ・ソウルケージを倒し、霧を消滅させることに成功する。だが、イーファの樹を抜けた一行にマダイン・サリの宝が盗まれたという知らせが入る。急いで戻ったのも束の間、エーコ自身もその泥棒に捕まってしまう。泥棒の正体はラニであった。しかし突如現れた「焔色の髪の男」の手により撤退。彼の正体はブラネによって雇われた2人目の殺し屋であった。ジタンとの一騎討ちに敗れ、で命を救われた焔色の髪の男はサラマンダーと名乗り、ジタンとの決着を付けるために旅に同行することを決める。また、エーコも村を出てともに旅をする決意をする。そのころ、クジャがイーファの樹に現れたことを知り、一行はイーファの樹へと向かう。そこへ現れるクジャ。そしてブラネ率いる艦隊の姿。もはやクジャを用済みと断じたブラネは彼を抹殺し、そして外側の大陸まで支配するべく現れた。バハムートを召喚し、ブラネ艦隊はクジャに攻撃を仕掛けるが、空から現れた謎の目によって捕らわれ、洗脳されたバハムートに返り討ちにあってしまう。今まで他国を滅ぼしたように艦隊もまた召喚獣によって滅ぼされ、クジャはまたもや姿を消し、ブラネはダガーに「思うように生きよ」と残して息を引き取った。

Disc3

ブラネの死によりダガーはアレクサンドリア女王に即位した。一行は情報収集も兼ねトレノを訪れる。しかし、即位の混乱も収まらないまま、クジャが召喚獣バハムートを使ってアレクサンドリアに攻撃をかける。ダガーとエーコは、不思議な力に引き寄せられて魔力を解放し、聖なる召喚獣アレクサンダーを召喚してこれに応じる。そこに突如、ダガーの故郷が焼き払われたときと同じ不気味な赤い光を放つ飛行船インビンシブルと、それに乗り込む謎の男・ガーランドが現れ、アレクサンドリアに壊滅的なダメージを与える。この余波をまともに受けたジタンは、数日にわたり意識を失ってしまう。ジタンが目覚めたとき、ダガーは、自責の念とショックのあまり、完全に心を閉ざし、人と話すことが出来なくなってしまった。

シドを加え、再び訪れた黒魔道士の村で、クジャの本拠地・デザートエンプレスの情報を得た一行は、これに乗り込む。が、クジャの謀略にはまり全員見事につかまってしまった。ジタンは捕虜をとられ“忘れ去られた大陸”のウイユヴェールへおつかいをさせられる。呪文の使えないウイユヴェールで待っていたのは自分たちの姿を精確に模写する魔物だった。苦労するジタンたちだが、何とかお使いの品グルグストーンを手にいれ、急いでデザートエンプレスへと戻る。

一方、捕虜組はデザートエンプレスから脱出を図り、戻ってきた連行組と合流するものの、クジャの謀略にはまり、エーコと連行組が手に入れたグルグストーンを奪われてしまう。クジャを追った一行は“閉ざされた大陸”のグルグ火山を訪れ、エーコを救い出すことに成功した。

アレクサンドリアに戻ったダガーは、母の墓前で決意を新たにし、長い髪をばっさりと切り、閉ざされた心を解き放つ。そして程なく、クジャの陰謀の実体が、この世界ガイアと、別世界テラをつなぐことにある、ということが判明。それを阻止するため、飛空艇ヒルダガルデを駆り、世界をつなぐ鍵のあるイプセンの古城へと行く。鍵となる4つの鏡を手に入れた一行は2人ずつ4手に別れ、4つの祠を訪れた。そこには祠を守るガーディアンがいた。ガーディアンを倒し、鏡を祠に収め、ついにテラへの道を開き、ここへ飛び込む。

ジタンがテラで目にしたのは、自分と瓜二つの外見を持つジェノムなる人造人間だった。それもこの場所はジタンの記憶にあった「蒼い光」の場所。街中を散策するジタンの前に自身とうり二つの少女ミコトが現れる。彼女の案内を得て甲冑をまとった老人ガーランドと接触。ジェノムはガーランドが作り出したテラの仮の住人であり、黒魔導士のようにこころの存在する個体はごくわずかであった。彼らはガイアから運び込まれた「魂」を注入するための「器」であり、やがてテラを反映させるための人間になるのだという。ジタンとクジャもこころを持ったジェノムであり、二人は兄弟というべき関係であることが明かされる。クジャの正体はガイアに死を振りまく「死神」であり、テラへ魂を運び込むための使者だった。ジタンはその後任を担うために生み出されたがクジャによりガイアへと捨てられ、更なる後継者としてミコトが生まれたのだという。世界に死をもたらすために生み出された存在という事実を知ったジタンは怒りに駆られ単独でガーランドを倒そうするも気絶させられ洗脳処置に掛けられてしまう。しかし仲間たちが駆けつけたことで解放されるが、ジタンは憤怒に駆られるまま仲間たちの制止を振り切り、再びガーランドに挑もうとする。しかし最後にはダガーらの想いに応え本来の自分を取り戻した。そしてパンデモニウムでガーランドを打ち破ったジタン達の前にクジャが立ちはだかる。クジャはジタン達との戦闘の過程で「トランス」に成功し絶大なパワーを手に入れる。それもただのトランスではなくブラネなどの無数の魂を利用したものだった。ところが、勝ち誇るクジャに向けてガーランドは、それまでクジャ自身も知らなかった残酷な事実を告げた。クジャはジタンに比べ旧型のジェノムであり、その精神状態から裏切ることがわかりきっていたため黒魔道士のように短命で間もなく活動が停止してしまうという。自らの寿命が近いことを知ったクジャは猛烈な恐怖心から自暴自棄になり暴走を始める。クジャの魔法乱射により崩壊するテラから、ジタン達は間一髪脱出した。ところが一行が目にしたのは、全世界が霧に飲まれた、変わり果てたガイアの姿であった。

Disc4

ジタン達は、助け出したジェノム達を黒魔道士の村に預け、イーファの樹上空に生じた時空間のひずみから最終決戦の地「記憶の場所」を目指す。そこへ無数の銀竜が現れジタンたちの進路を阻むが、彼らの援護をするべく現れたベアトリクス、シド大公らが飛空艇を用いて道を切り開いていった。ジタンたちは銀竜の統括者である神竜を倒し記憶の場所へと突入を果たした。クジャの手により復活した4体の「ガーディアン」を倒し、深部へと進んでいくジタンたち。そこで意識のみとなったガーランドからガイアとテラにまつわる様々な真実を聞かされる。この星を護りたいという思いは同じというガーランドの真意を聞き和解。ガーランドは最後に「クジャを倒せ」と星の未来を託し消えて行った。

記憶の場所の最深部、宇宙から生命まで全てが生まれた場所である「クリスタルワールド」にてついにクジャと対峙するジタンたち。自身の破滅の道連れに戦うクジャが「生きる」ために戦うジタンたちに勝てるわけがなく敗北を喫するが、最期にクジャは自身を巻き込む形でアルテマを放ち一行を道連れにしようとする。崩壊する足場から落下した一行は「絶望の丘」にて永遠の闇なる存在と対峙する。彼は創造のクリスタルが生まれたその時からずっと世界を見ており、生きとし生けるものを「生きるという病に蝕まれた者」と考えていた。破滅や死こそが安楽であり安息であり、「死の恐怖」が世界を脅かすと考え、誰かがその答えを出すのを待っていたという。その答えを出したクジャを見て行動を開始。彼に代わってクリスタルを破壊することで万物の消滅をはかろうとする。しかし仲間たちの力を結集したジタンたちの「生きる」思いの前に敗北。永遠の闇は「この世界に死の恐怖がある限り私はいつでも復活する」と述べ、消えて行った。崩壊する絶望の丘から転移したジタンたちは、暴走するイーファの樹の惨状を目の当たりにする。巻き添えを懸念したところで何者かの声に導かれた妹ミコトの案内により、シドの飛空艇に助けられる。しかし去り際に聴いた「ジタン、生きるんだ」というクジャの声を聴き、彼がまだ生きていることを知る。助けられる生命を見捨てることはできず、ジタンは仲間たちを説得。ダガーに見送られた後、ただ一人でクジャの救出に向かう。クジャのもとにたどり着いたジタンは彼と和解。「敗北し、全てを失った時に生きることの意味が少しだけわかった」とクジャは延べた。崩壊する絶望の丘からジタンたちを助けたのも、ミコトを案内したのもクジャだった。そこへ暴走したイーファの根が二人に襲い掛かる。ジタンはクジャを庇うように覆いかぶさり、二人は無数の根に押し潰されてしまった。

エンディング

そして月日が流れた。

復興したアレクサンドリアを歩くビビ。そこにぶつかったのはブルメシアの王子パックだった。しかし当のビビはまるで初めて会ったような反応をパックに見せていた。実はビビではなく彼の子供たちの一人だった。後からゾロゾロとビビとそっくりの子供たちが現れパックは驚いて逃げてしまった。 ブルメシアにてフラットレイに寄り添うフライヤ。記憶がなくなったとしても生きてさえいればまたやり直せると信じ、恋人とのひと時を過ごしていた。 「私の使命は終わった」と述べ、アレクサンドリアから立ち去る決意をするベアトリクス。 アレクサンドリアへ向かうというサラマンダーの前に現れるラニ。どういう風の吹き回しなのかと問う彼女に「お前は行かないのか?」と言い、立ち去るサラマンダー。ラニは慌ててその背中を追うのだった。 アレクサンドリアの厨房へ戻ったクイナは料理人たちに「心を込めて作ること」の大切さを説く。大切なトモダチなら猶更心を込めないといけない、と。 シド夫妻に引き取られたエーコは新たな父と母の三人でアレクサンドリアへ向かおうとしていた。そこにはエーコから「おとうさん」と言われ、本当の親のように見てもらえたことに感動するシドとヒルダの姿があった。 一人アレクサンドリアを立ち去るベアトリクス。その背中に呼びかけたのはスタイナーだった。「もう二度とお前を失いたくない」「これからも一緒に女王を守ってほしい」と告げられ、ベアトリクスは最愛の男性のもとへ駆け出して行った。 バクーたち「タンタラス」は再び劇団員としてアレクサンドリアへ向かっていた。今度は誘拐のためではなく、仲間のために。 劇の始まる直前、ガーネット女王はかつての仲間たちとまた会えることに懐かしさを感じていた。過ぎ去った日々はもう帰ってこないと涙を抑え己を戒めるのであった。

そしてバクーたち演じる「君の小鳥になりたい」が始まった。物語はコーネリア姫が黒衣をまとう主人公マーカスと駆け落ちを約束する場面から始まる。 しかし船出の時間になってもコーネリア姫は現れない。それでも諦めずにマーカスは黒衣を脱ぎ捨てると共に言い放つ。 「会わせてくれ! 愛しのガーネットに!」 そこにはマーカスに扮していたジタンの姿があった。彼の姿を認めるなり駆け出すガーネットの前にスタイナーとベアトリクスが立ちはだかる。 ジタンと会うことを許されないと思い気落ちするガーネットだったがそれは違っていた。二人は扉を開いて会いに行くように促してくれたのだ。 こうして想い人と再会したジタンとガーネットは抱擁を交わし、大勢の人たちがその姿を祝福するのだった。




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