ネットボール
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2023/02/04 19:53 UTC 版)
ネットボール | |
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試合風景 | |
統括団体 | ワールドネットボール |
起源 |
1895年 アメリカ合衆国 |
特徴 | |
身体接触 | 無 |
選手数 | 7人 |
カテゴリ | 屋内競技 |
実施状況 | |
オリンピック | 1995年IOC承認加盟[1] |
ワールドゲームズ | 1985–1993 |
歴史
1891年にアメリカ合衆国で誕生したバスケットボールは1892年にイギリスへ渡り、1895年にバスケットボールのルールを基準に女性向けスポーツとして現在のネットボールの原型となるスポーツが誕生。マダム・オステンバーグズ・カレッジで競技が開始された。その後、イギリス連邦の国と地域を中心に競技人口が増加し1924年にニュージーランドバスケットボール協会(現在のニュージーランドネットボール協会)、1926年に全英ネットボール協会、1927年に全豪女子バスケットボール協会(現在のオーストラリアネットボール協会)、1957年にジャマイカネットボール協会が誕生した。1938年にニュージーランドチームがオーストラリアへ遠征し国際試合を開催。しかし試合規定は地域により異なり、国際基準の試合形式は存在していなかった。
1956年にイングランドチームのオーストラリア遠征を期に国際基準のルール作りが提唱され1960年にイングランド、オーストラリア、ニュージーランド、南アフリカ、西インド諸島、スリランカが集まり国際基準のルール作りの制定と国際連盟の設立を協議し女子バスケットボール・ネットボール国際連盟(現在の国際ネットボール連盟)を設立。また4年ごとに行われるネットボール世界選手権の開催も決定し、1963年に第1回ネットボール世界選手権がイングランドで開催された。その後も競技人口は増加し1985年のワールドゲームズロンドン大会に採用され(1993年まで)、1990年に開催されたコモンウェルスゲームズオークランド大会ではデモンストレーションスポーツとして披露され1998年のコモンウェルスゲームズクアラルンプール大会から正式種目に採用された。国内リーグではネットボール・スーパーリーグ(英国)、サンコープ・スーパーネットボール(豪州)、ANZプレミアシップ(ニュージーランド)が人気である。
ネットボールの主な特徴
- 選手ごとの役割りと動ける範囲が決まっている
- 基本動作はパスとシュートのみ
- ドリブルは禁止
- ボールをもつ選手への身体接触は禁止
- ボールをもつ選手から足元90センチ以上離れる
- 守備側は攻撃側のボールを遮ることで攻撃に転じる(ボールを遮る際の身体接触は禁止)
- 競技者の年齢に合わせコートの大きさや試合時間、ボールの大きさ等を柔軟に調整できる
選手のポジション
競技者は胸と背に自らのポジションを表記したゼッケンを着用する。ポジション表記は以下の通り。
- GS(ゴールシューター):ゴールサークルを含む相手側ゴールサード内を自由に動ける選手。シュートが打てる選手であり、チームの点取り屋。正確なシュートが打てる選手が起用される。
- GA(ゴールアタック):ゴールサークルを含む相手側ゴールサード内とセンターサード内を自由に動ける選手。GSと共にシュートが打てる攻撃的なポジションであり、GSへボールを供給する最終ポジションを担当する。攻撃性に優れた足の速い選手が起用される。
- WA(ウィングアタック):ゴールサークルを除く相手側ゴールサード内とセンターサード内を自由に動ける選手。攻撃的なポジションを担当し、前線へボールを供給する攻撃の要。正確なパスが回せる選手が起用される。
- C(センター):ゴールサークル以外のコート内を自由に動ける選手。攻守の要でありチームの司令塔。機敏性に優れた比較的小柄な体形の選手が起用される。
- WD(ウィングディフェンス):ゴールサークルを除く自陣側ゴールサード内とセンターサード内を自由に動ける選手。守備的ポジションを担当し、相手側の攻撃を封じる能力が求められる。俊敏性に優れた選手が起用される。
- GD(ゴールディフェンス):ゴールサークルを含む自陣側ゴールサード内とセンターサード内を自由に動ける選手。GKと連動し守備的なポジション全域を担当する選手。俊敏性と跳躍力に優れた選手が起用される。
- GK(ゴールキーパー):ゴールサークルを含む自陣側ゴールサード内を自由に動ける選手。相手攻撃陣のシュートを防ぐ守備の要。跳躍力に優れた選手が起用される。
施設と用具
コートとポスト
ゴールポストはバスケットボールと異なり、バスケットゴールの後ろ側に板(バックボード)が設置されていないリングのみのゴールを使用する。シュートしたボールがゴールリング内に入ると得点が加算される。
ネットボールコートは屋内、屋外ともに使用可能。バスケットボールコートが使われることもある。サイドラインは横方向に30.5メートル、バックライン縦方向に15.25メートル。コートは3分割され、攻撃側ゴールサード、センターサード、守備側ゴールサードに分けられる。センターサード(中央コート)の真ん中に、直径0.9メートルのセンターサークルを置く。ゴールサークルは半径4.9メートル。ゴールポストの高さは3.05メートル、リング内径は38センチメートル。小児向け規格では成人向け規格よりやや小さな規格を採用している。ライン幅は5センチメートル。ライン上はコート内となる。競技者の年齢に合わせ柔軟に規定変更ができる。
用具
使用するボールは専用球のネットボール5号球(小児向けはネットボール4号球)。ネットボールの普及していない地域ではサッカーボールでの代用も可能。ウェア(着衣)は上半身はスポーツシャツまたはTシャツ、下半身はネットボールスカートまたはジョギングパンツ(ランニングパンツ)を着用する。公式試合では競技専用ワンピースを着用する。靴はスポーツシューズまたはジョギングシューズ、専用のネットボールシューズを着用する。選手のポジションを表記した専用ゼッケン(またはビブス)を着用する。長袖シャツ、ロングパンツは試合時には着用しない。公式試合を除けば身近に存在する服装で競技に参加できる。
- 1 ネットボールとは
- 2 ネットボールの概要
- 3 ルールと試合の流れ
- 4 世界大会
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