ダンジョンマスター ダンジョンマスターの概要

ダンジョンマスター

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2013/10/28 08:00 UTC 版)


なお、アスキーMSX用に発売したゲームに、本項にて解説するゲームと同一タイトルの「ダンジョンマスター」があるが、全く別の作品である。

概要

特徴

旧来のコマンド入力型3DダンジョンRPGの画面構成だが、ダンジョンの探索・戦闘・休息などといった、ゲーム内のあらゆる行動において時間が常時経過しており、その時間経過がプレイに影響を及ぼすアクションゲーム的な面も持つ。例えば、戦闘システムにおいては、当時主流だったコマンドを入力し終えてから戦闘フェイズに入るゲームシステムに対して、当ゲームではコマンドの入力中も時は流れており、敵モンスターが移動や攻撃といった行動を待つことは無い。したがって、戦闘コマンドを入力する際には時々刻々と変わる状況に応じた迅速な判断と入力が要求される。時の経過は休息中も例外ではなく、敵モンスターが出現し得る条件下では襲撃を受ける可能性がある。また、空腹の概念があるため、満腹状態でも長時間経過することで腹が空き、喉が渇く。状態が悪化すると体力も低下を始め、そのまま補給を怠り続ければ最終的に餓死することにもなる。

沿革

日本においてはビクター音楽産業(現・ビクターエンタテインメント)によって日本語版がパソコン各機種やスーパーファミコン等の家庭用ゲーム機に移植された(ただし、移植時点での誤訳も少なくない)。PCエンジンでは外伝の「セロンズクエスト (Theron's Quest)」が、セガサターンでは本編の前の話を描いた「ダンジョンマスターネクサス (Dungeon Master Nexus)」が出たほどである。また、栗橋伸祐による漫画版がパソコンゲーム雑誌『コンプティーク』(角川書店)にて連載され、メディアワークスから単行本が刊行された。加えて、小説版が幸田佳子によって電撃文庫から刊行された。

本編のほか、その拡張キットにあたる「カオスの逆襲 (Chaos Strikes Back)」(略称:CSB)、および、前述の2作品が発売された。また、続編として『ダンジョンマスターII』(略称:DMII)が3部作として企画され、その第1作「スカルキープ (The Legend of Skullkeep)」も発売された。しかし、FTL Games社が1996年に倒産したことによって以後の作品は制作されず、『ダンジョンマスターII』は未完に終わっている。

2000年代に Java 版と Windows のDirectX版のクローン作品が開発され、いずれもフリーソフトとして公開されており、プレイすることが可能になっている。

システム

操作

操作は基本的にマウスで行う。画面上部にキャラクターのファーストネーム・左手・右手・ヘルス・スタミナ・マナが4人分表示。画面右端には上から、1人分の呪文シンボル選択欄・4人分のアクションハンド欄(利き手欄)、右下には移動のための矢印がある。画面下部は黒一色で、レベルアップのシステムメッセージが表示されるが、操作には関係しない。画面中央にはゲームの風景が表示されている。

マウスカーソルが手の形をしていて、これはリーダーの手を表す。リーダーの名前は白とは違う色で表示され、名前をクリックすることでリーダー変更が可能。リーダーの手のカーソルは両手が物で塞がっていても制限なしに使用可能。アイテムをクリックするとリーダーの手にアイテムを持ったことになり、カーソルはアイテムのアイコンへと変わる。カーソルに持ったアイテムは、置いたり、投げたり、荷物内に納めたり、装備したりできる。

移動は、左旋回・前進・右旋回・左移動・後退・右移動の6つの矢印をクリックすると移動できるが、PC版ではテンキーの1~6でも移動可能で、もっぱらこちらが用いられる。スーパーファミコン版ではコントローラーで操作するため、カーソル操作と移動操作を切り替える方式になっている。ボタンを押した場合と離した場合で替わるが、押した場合と離した場合をセレクトボタンで反対にすることも可能。

キャラクター選択

プレイヤーは任意で最大4人までのキャラクターを選んでパーティーを組み、ダンジョンに挑む。

ゲームは、最初にキャラクターが収められた部屋から始まる。ここでは壁画のように展示(スカルキープでは機械内でコールドスリープ)されたキャラクターの中から最大4人までを選ぶ。DMやCSBでも誰もいない状態で始まり、すなわち、プレイヤーはこれら4人とは別の、姿を現さない存在である。スカルキープやセロンズクエストでは主人公として1人目が定められている。DMとCSBではキャラクターの選択方法に「復活」と「転生」の2種類があり、転生の場合は名前が変更可能なほか、能力値そのままにレベル0になるため、序盤で相当な苦戦を強いられはするものの、地道に経験値を積み重ねることで最大数値の大きい強力なキャラクターを育て上げることができる。

多くのプレイヤーは初回は4人フルに選んでダンジョンに臨むが、二回目三回目には2人や1人だけで挑戦することも行われた。多少難易度は上がるが、ヘルス値の大きいキャラクターを選ぶならメリットの方が大きい。すなわち移動の項にあるように敵の投擲魔法をかわしやすいほかに、水や食料の消費が少なく補充のために行動を制限されにくいこと、選りすぐった良い武具だけを使えることなどである。デメリットとしてはスタミナと使える持ち物スロットの関係で持ち運べるアイテムの量が少ないことなど。

移動

キャラクター(最低1人、最大4人)を選んでパーティーを組むと、いよいよダンジョン内の探索に入り、ゲームスタートとなる。4人でパーティーを組む場合に、前列2人・後列2人のマス形となるわけであるが、ダンジョン探索の際にこれ以上前進できないところまで来た場合に、他のゲームでは前進コマンドが無視されるのに比べ、壁に当たった結果前列の2人が怪我をするといったフィーチャーが組み込まれている。 これは戦闘の場合も同様で、前方からの攻撃(一人称視点で表示されるため、視認しやすい)の場合は前列が、後方からの攻撃(これは視認できない)の場合は後列がダメージを負うと言う、パーティー内のキャラクター配置とモンスターの位置による被ダメージの有無が発生する。このことから、プレイヤーは常に四方に気を配る必要があり、モンスターとの戦闘の際には弱い者をかばうといった戦術が求められた。

ダンジョンの1マスは4キャラクター分のスペースがあり、操作キャラと同様に敵も最大4体まで同じマスに入れる。大きな敵などの場合は1マス全てを占める場合もある。近接攻撃は前衛のみであるが、後列のメンバーを横や後ろに向かせて横や後ろの敵に近接攻撃することも可能。魔法や飛び道具は後列からでも使用できるが、1マス内の同じラインを直進するので、敵の位置に合わせて隊列の左右を入れ替える必要性もある。特に魔法は当たれば爆発して同じマスの全ての敵にダメージを与えるという特徴があり、操作キャラクターが1人ないし2人の少人数プレイの場合は、隊列を右寄りか左寄りにして、魔法を受けないようにすることもできた。

スキルレベルと能力

ダンジョンマスターが持つ数多くの先進性の中でも特筆すべきは、RPGの構成要素であるキャラクターのパラメーターについて、プレイヤーが各自修練することができることにある。例えば、敏捷性 (dexterity) を高めるために棍棒などの重いものを投げるといった動作を繰り返すことにより、能力の向上を図ることができる。この場合、投げた棍棒を取りに行く手間を省くため、壁に向かって棍棒を投げては拾い、拾っては投げ、を繰り返すことによって訓練することができる訳である。

レベルは4つに分かれており、武器攻撃や敵からダメージを受けると戦士レベル (Fighter)・素手攻撃や短剣などの格闘武器や射撃武器を使用したり物を投げると忍者レベル (Ninja)・フラスコにポーションを入れる呪文などを使うと僧侶レベル (Priest)・攻撃系の呪文などを使うと魔術師レベル (Wizard)のそれぞれに経験値が入り、一定値になるとレベルが上がる。経験値は敵との戦闘から一定時間以内のほうが多く入るようになっている。この他に、現在位置の階層によっても取得経験値が変わったり、ゲーム中に敵と一度でも戦闘を行った後は取得経験値が1/4(小数点以下切り捨て)になるなどといった要素もある。なお、次のレベルへの必要経験値は、それぞれ直前のレベルへの必要経験値の倍になっている。

レベルが上がるとヘルスやスタミナが上昇するほかに、それぞれに関連した行動が成功しやすくなり、また、戦士の場合はロード値(LOAD;所持できる重量)や強さ、忍者なら敏捷性などと関連した能力値も上昇する。

レベルは0を含めて16段階になっており、アイテムを持っていない状態でステータス画面の目を押すと確認できる。レベル表記は、例えば「ADEPT NINJA」のようになる。低いほうから、全く修得していないレベル0の状態のスキルは表示なし・NEOPHYTE・NOVICE・APPRENTICE・JOURNEYMAN・CRAFTSMAN・ARTISAN・ADEPT・EXPERT・LO MASTER・UM MASTER・ON MASTER・EE MASTER・PAL MASTER・MON MASTER・ARCH MASTER。(9段階目から14段階目は呪文のパワーシンボルのマークが使用されるが、ここでは英語表記とした)。

1作目とカオスの逆襲とスカルキープでは、プレイヤーに確認できない内部要素として、4種類のスキルがさらに4つに細分化されている。例えば戦士レベルでは、振り回し叩き切る技術 (Swing)・突き刺す技術 (Thrust)・打ちかかり斬る技術 (Club)・回避や防御の技術 (Parry)の4種類の隠れたレベルがあり、関連した行動でそれぞれに経験値が入り、レベルが上昇していく。戦士レベルはこれら4つの合計経験値+α(隠れたレベルに経験値が入らずに戦士レベルに経験値が入る行動もある)になっている。他のレベルも同様で、忍者レベルは、移動関連の技術 (Steal)・格闘技術 (Fight)・投擲技術 (Throw)・射撃技術 (Shoot)。僧侶レベルは、運などの技術 (Identify)・ポーションなどの技術 (Heal)・威圧や手懐けなどの技術 (Influence)・防護シールド呪文などの技術 (Defend)。魔術師レベルは、火に関する呪文の技術 (Fire)・電気や光に関する呪文の技術 (Air)・非実体などに関する呪文の技術 (Earth)・毒に関する呪文の技術 (Water)。基本の4つと併せて全部で20種類のスキルレベルが存在している。基本スキルと隠れスキルと能力値と武器・呪文の要素が、複合的に絡んで行動に影響を与える。

能力値は、ダメージを受けると減少して0になると死ぬヘルス・行動や移動や空腹で減少して0になるとヘルスが減るスタミナ・呪文の使用に必要なマナの3つが画面上部に表示される。ステータス画面でスキルレベルと共に確認可能な能力は、強さ(ストレングス)・機敏さ(デクスタリティ)・生命力(バイタリティ)・知恵(ウィズダム)・耐魔法力・耐火能力の6つ。確認不可能な能力として幸運(ラック)も設定されている。

呪文

呪文は2~4つのシンボルマークを順番に組み合わせる方式で、4タイプに6種類ずつの24種類のシンボルがある。組み合わせは、パワーシンボルのみでの実行や、パワーシンボルの強さの違いを抜いて考えると、258種類の組み合わせがあるが実際に呪文が発動するのは三十数種類である(カオスの逆襲やスカルキープでは、それぞれに有効な呪文の組み合わせが増えている)。パワーシンボルの強さのほかに、使うシンボルの数も多いほど高等な呪文になり、マナの消費量も大きく失敗もしやすい。

  • 1つ目のパワー・シンボルは呪文の威力を決定するシンボルで、強いシンボルは威力が高いが消費するマナが多く、キャラクターの呪文に関するレベルが低いと失敗しやすい。シンボルは、縮小を表す「ロー」・安定や鎮静を表す「ウム」・同等を表す「オン」・敏速な力を表す「イー」・表す意味は不明ながら2番目に強い「パル」・山を作る力を表す「モン」の6種類。
  • 2つ目のエレメンタル・シンボルは、大地を表す「ヤー」・水を表す「ヴィー」・空気を表す「オー」・火を表す「フル」・虚無を表す「デス」・反物質を表す「ゾー」の6種類で、単純な呪文はパワーシンボルとエレメンタルシンボルの組み合わせになっている。
  • 3つ目はフォーム・シンボルで作用を表す。毒を表す「ヴェン」・補助を表す「ブロー」・衝撃を表す「キャス」・飛行を表す「イル」・友愛を表す「ユー」・殺傷を表す「ゴー」の6種類。
  • 4つ目はクラス/アライメント・シンボルで、戦士技能を表す「クー」・盗賊的技能を表す「ロス」・魔術師技能を表す「ディン」・僧侶技能を表す「ネタ」・光や太陽を表す「ラー」・闇や悪魔を表す「サー」の6種類。

(例1:「ロー・フル」の2つのシンボルで、弱い明かりを灯す呪文)
(例2:「モン・フル・イル」の3つのシンボルで、最大級の威力を持ったファイアーボールの呪文)









固有名詞の分類


英和和英テキスト翻訳>> Weblio翻訳
英語⇒日本語日本語⇒英語
  

ダンジョンマスターに関連した本

ダンジョンマスターに関係した商品

辞書ショートカット

カテゴリ一覧

全て

ビジネス

業界用語

コンピュータ

電車

自動車・バイク

工学

建築・不動産

学問

文化

生活

ヘルスケア

趣味

スポーツ

生物

食品

人名

方言

辞書・百科事典

すべての辞書の索引

「ダンジョンマスター」の関連用語

ダンジョンマスターのお隣キーワード

   

英語⇒日本語
日本語⇒英語
   
検索ランキング

画像から探す




ダンジョンマスターのページの著作権
Weblio 辞書情報提供元は参加元一覧にて確認できます。

  
ウィキペディアウィキペディア
All text is available under the terms of the GNU Free Documentation License.
この記事は、ウィキペディアのダンジョンマスター (改訂履歴)の記事を複製、再配布したものにあたり、GNU Free Documentation Licenseというライセンスの下で提供されています。 Weblio辞書に掲載されているウィキペディアの記事も、全てGNU Free Documentation Licenseの元に提供されております。

©2014 Weblio RSS