セントクリストファー・ネイビス
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2024/03/10 03:39 UTC 版)
経済
伝統的に砂糖を中心とした農業島国だったが、2005年7月をもって生産を停止。現在は観光が主要産業となっている。これは砂糖産業が奴隷制度の象徴であることに加え、1980年代からすでに利益が出なくなっていたためである。サトウキビの生産量は2002年時点で19万トン、砂糖の生産量は同1.9万トン。いずれも農業、工業生産物として最も生産量が多かった。
電気機械の組み立てが産業として確立しているため、輸出に占める電気機械の比率は2001年時点では62.9%に達した。対して砂糖は21.0%だった。主な輸出相手国はアメリカ合衆国で、71.5%を占める。
東カリブ・ドルを発行する東カリブ中央銀行は、この国の首都バセテールに置かれている。
国土が小さい島々で構成されることから持続可能な開発が難しく、小島嶼開発途上国のひとつに数えられる。大きな産業がないため、所得税や相続税などを優遇して海外からの投資家や資金を呼び込む手法が採られタックス・ヘイヴンの一つとされてきた[7]。
国民
住民は、アラワク族、カリブ族(カリナゴ族)らが入植していたが、ついで白人が入植し、現在は奴隷の末裔であるアフリカ系黒人がほとんどで白人は少数である。しかし、奴隷として連れて来られた当初と比べると、かなり混血(ムラート)が進んでいる。
文化
スポーツ
セントクリストファー・ネイビスではサッカーが圧倒的に1番人気のスポーツとなっており、1932年にサッカーリーグのSKNFAプレミアリーグが創設された。サッカーセントクリストファー・ネイビス代表は、FIFAワールドカップおよびCONCACAFゴールドカップには未出場である。しかしカリビアンカップには5度出場しており、1997年大会では準優勝に輝いている。
クリケットも人気スポーツの一つである。テスト・クリケットに出場するトップ選手は、他のカリブ海諸国などとの多国籍チームである西インド諸島代表として国際試合を行っている。2013年にカリブ海地域の6カ国が連合になったトゥエンティ20形式のプロリーグであるカリビアン・プレミアリーグが開幕し、セントクリストファー・ネイビス・ペイトリオッツが参加している。
温泉文化
ネイビス島には豊富な温泉源と鉱泉源があり、18世紀以来カリブの温泉地として有名で、1778年に建てられた『バース・ホテル&スプリング・ハウス』と言うカリブで最も古い温泉のリゾートホテルがある。
世界遺産
セントクリストファー・ネイビスには、ユネスコの文化遺産に登録されている『ブリムストーン・ヒル要塞国立公園』がある。
出身者
- ^ a b c “Saint Kitts and Nevis”. 中央情報局 (2021年7月29日). 2021年8月13日閲覧。
- ^ a b c “World Economic Outlook Database”. 国際通貨基金 (2020年10月). 2021年8月13日閲覧。
- ^ 在外公館の名称及び位置並びに在外公館に勤務する外務公務員の給与に関する法律の一部を改正する法律案
- ^ 第198回国会提出法律案一覧
- ^ “Parliament > The Constitution”. セントクリストファー・ネイビス政府. 2021年8月11日閲覧。
- ^ “Saint Kitts and Nevis”. イギリス連邦地方自治体フォーラム (2019年). 2021年7月3日閲覧。
- ^ “セントクリストファー・ネイビスの市民権を得るメリットは何か?”. Diamond (2012年11月30日). 2021年1月26日閲覧。
セントクリストファー・ネイビスと同じ種類の言葉
共和国に関連する言葉 | スロベニア セネガル セントクリストファーネイビス セントルシア セーシェル |
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