ストライクガンダム
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ストライクE
『機動戦士ガンダムSEED C.E.73 Δ ASTRAY』、『機動戦士ガンダムSEED C.E.73 STARGAZER PHANTOM PAIN REPORT』、『機動戦士ガンダムSEED FRAME ASTRAYS』に登場。
ストライクE[107][注 32] STRIKE E[107][注 33] | |
---|---|
型式番号 | GAT-X105E[注 34] |
全高 | 17.72m |
重量 | 64.8t |
装甲材質 | ヴァリアブルフェイズシフト装甲 |
動力源 | バッテリー(パワーエクステンダー搭載) |
武装 | M2M5 トーデスシュレッケン12.5mm自動近接防御火器×2 EQS1358 アンカーランチャー×6 |
M8F-SB1 ビームライフルショーティー×2 57mm高エネルギービームライフル 175mmグレネードランチャー装備57mm高エネルギービームライフル | |
搭乗者 | スウェン・カル・バヤン ルカス・オドネル エミリオ・ブロデリック ダナ・スニップ |
ストライク(再生機)から蓄積された実働データを基に、ストライクを強化発展した機体[98]。スウェン用のカスタマイズ案を元に各所に強化改修が行われている[110]。
原型機の基本性能はそのままに、操作性と省電力性に重点を置いて改修されている。頭部冷却システムの配置見直しに伴いマスク部中央のダクトスリットは変更[111]。肩部にはサブスラスターが増設された[112]。また、パワーエクステンダーを搭載。同時に省エネルギー化措置も施され、稼働時間が図られている[113]。また、原型機で高められた四肢の分散処理システムも、大戦によるデータがフィードバックされより洗練された[114]。加えて、制御系にはAIを導入するとともにOS・インターフェイス・無線通信システムなども改良が施されている[111]。
ファントムペインや開発企業は早期から本機の汎用性に着目しており[109]、「アクタイオン・プロジェクト」において製造されたほかの4機と異なり、スウェン機のほかにもトライアル機として複数機が製造された。一説には本機がファントムペインの次期主力機開発のテストベッドとして開発されていたとされるが、真相は定かではない[115]。
機体構造(ストライクE)
- ヴァリアブルフェイズシフト装甲
- 本機の装甲にはVPS(ヴァリアブルフェイズシフト)装甲を採用する。これによって装備に合わせた電力供給の配分を変える事が可能となっている[110]。IWSPを搭載した際は改修前と同様のカラー、ストライクノワール時の黒、アナザートライアルランチャーストライカー装備時の緑、アナザートライアルソードストライカー装備時のスカイブルーといったカラーパターンが確認される。
- サブスラスター
- 本機は肩部に新たなサブスラスターが増設された。これによってソードストライカーやランチャーストライカーといった一部のストライカーパックにおいては装備が干渉するため、新たにアナザートライアルストライカーが開発されている[112]。
- 後に「オルタナティブ・プロジェクト」において、肩部スラスターを取り外し可能な仕様にアップデートしたことで通常のソードストライカー・ランチャーストライカーも装備可能となった。
武装(ストライクE)
- M2M5 トーデスシュレッケン12.5mm自動近接防御火器
- ダガーL以降の連合系MSに標準装備される両側頭部の対空防御機関砲。口径はイーゲルシュテルンよりも小型化されたが、これは威力よりも対人・対車両用として携行弾数を重視したためとなる[116]。
- M8F-SB1 ビームライフルショーティー
- アーマーシュナイダーに代わり両腰に装備された射撃武装。接近戦での取り回しと連射性能を重視し、銃身を拳銃サイズまで切り詰めている[117]。これによるビーム収束率の低下のため有効射程は15パーセント程低下しているが、近接戦闘を想定した機体のため、実際の運用では特に支障は生じていない[117]。
- EQS1358 アンカーランチャー
- 両掌や両爪先、踵裏に内蔵されるワイヤーアンカー。この装備は強化改修の際スウェン本人の希望を取り入れ実装された[118]。特殊な高分子物質で構成されたワイヤーはMSクラスの質量を懸架可能なほどの強度を持ち、自機の固定や牽引・敵機の捕獲や直接打撃などさまざまな用途に使用される[119]。この装備の内装スペースを確保するため、両手足は機構のレイアウトが見直された[111]。
- 57mm高エネルギービームライフル
- 改修前と同一の装備。
- 175mmグレネードランチャー装備57mm高エネルギービームライフル
- デュエルの主武装と同型のグレネードランチャー内蔵型ビームライフル。連合製のビーム兵器としては最も古い型の1つであるが、その高い信頼性から愛用するパイロットは多い[117]。『STARGAZER』第2話にて、スウェン機がキルギスプラント防衛任務の際に2挺を携行して出撃する場面があるが、実際に使用される描写はない(月刊ガンダムエース連載の漫画版(作画:守屋直樹)では発砲シーンが存在する)。
- 対ビームシールド
- 改修前と同一の装備。「機動戦士ガンダムSEED FRAME ASTRAYS」作中においてルカス・オドネル専用機が模擬戦において使用した[89][注 35]。
ストライクノワール
2006年のアニメーション作品『機動戦士ガンダムSEED C.E.73 STARGAZER』から登場。
メカニックデザインは大河原邦男が担当した。大河原はDVDのインタビューに際し、ストライクガンダムを半分悪にするというコンセプトでオファーされ、頭部には戦いの傷をイメージした意匠を施したと語っている。また、バンダイ側の希望から、手首にはスナップ機構を取り入れるためのデザインが盛り込まれている[120]。
ストライクノワールガンダム[121] STRIKE NOIR GUNDAM[121] | |
---|---|
型式番号 | GAT-X105E |
全高 | 17.72m |
重量 | 90.51t |
装甲材質 | ヴァリアブルフェイズシフト装甲 |
動力源 | バッテリー(パワーエクステンダー搭載) |
武装 | M2M5 トーデスシュレッケン12.5mm自動近接防御火器×2 EQS1358 アンカーランチャー×6 ノワールストライカー |
M8F-SB1 ビームライフルショーティー×2 57mm高エネルギービームライフル 175mmグレネードランチャー装備57mm高エネルギービームライフル | |
搭乗者 | スウェン・カル・バヤン |
「アクタイオン・プロジェクト」において生産された5機のG兵器のうちストライク再生機は、I.W.S.P.を装備した「ストライクI.W.S.P.」としてスウェン・カル・バヤン中尉により運用された[69]。そして、その搭乗実戦データに基づいて改修を加え、「ストライクE」にI.W.S.P.を改良した専用ストライカー「ノワールストライカー」を標準搭載とした機体がこのストライクノワールである[98][注 36]。パワーエクステンダーの改良でPS装甲が黒化したことと[113]ストライカー装備の関係から[121]「ノワール」(フランス語で「黒」の意)と呼ばれる。
ノワールストライカーはその性能特性故に器用貧乏化し、エースパイロットでなければ操縦の難しい機体となっている[122]。また、ファントムペインの主戦術である集団戦に合わせて近距離をブルデュエル、遠距離をヴェルデバスターと連携し補完し合う前提に作成されているため、ストライクEと併せて装備構成は近接戦闘に主眼を置いたセッティングと開発がなされている[98][注 37]。なお、従来と異なりストライカー自体にもPS装甲が施されたため、専用の盾は装備していない[113][注 38]。
ルカス・オドネル専用機
『機動戦士ガンダムSEED FRAME ASTRAYS』に登場。元ザフト軍脱走兵で現フジヤマ社預かりの連合軍MSパイロットルカス・オドネルが搭乗する機体。
I.W.S.P.の他、各種アナザートライアルストライカーを任務に応じて換装する。四肢制御の分散処理プログラムをルカスが改良したことで通常のストライクEに比べ機体性能が向上している[114]。I.W.S.P.やアナザーストライカーを駆使し、ザフトと交戦。第4軍決起直前の交戦で左腕を破損。ルカスがライゴウに乗り換えたため、その後の行方は不明[125]。
劇中での活躍(ストライクE)
スウェン・カル・バヤン搭乗機(ストライクノワール)は『機動戦士ガンダムSEED C.E.73 STARGAZER』において全話にわたって登場。ファントムペインの機体として運用された本機はブレイク・ザ・ワールド事件後、キルギスプラントを襲撃したザフト軍の殲滅任務を受け、ブルデュエルやヴェルデバスターとともに現場に急行、これを鎮圧。また、西ユーラシア地方にてハンニバル級陸上戦艦ボナパルトの防衛任務を務めた後、高度な自律型AIユニットを有するD.S.S.D製の宇宙探査用MS、GSX-401FW スターゲイザー奪取任務を命じられトロヤステーションを襲撃した。ヴェルデバスターとともに圧倒的戦闘力で保安部のシビリアンアストレイを多数撃墜、そして自ら出撃したスターゲイザーと相見える。激戦の末相手に組み付かれ、そのままヴォワチュール・リュミエールの超加速で太陽方面へ飛ばされた。その際、強烈な加速度によるダメージで機体は大きく損壊し、最後は地球圏帰還のために残存エネルギーをスターゲイザーに与え、そのまま放棄された。
スウェン・カル・バヤン搭乗機は『機動戦士ガンダムSEED C.E.73 Δ ASTRAY』でも活躍し、地球視察に訪れたマーシャンの機体・デルタアストレイと2度にわたって交戦。作中ではほぼノワールストライカー装備で活躍したが、ファントムペイン・リポート[126]及び2度目のマーシャンとの戦闘においてI.W.S.P.装備を見せた。後者のI.W.S.Pは戦闘中に破壊されたノワールストライカーに替わり、同行していた105スローターダガーが装備していたI.W.S.P.を自機に換装させたものである。
電撃ホビーマガジン連載のフォトストーリー『機動戦士ガンダムSEED C.E.73 STARGAZER PHANTOM PAIN REPORT』[要出典]ではダナ・スニップとエミリオ・ブロデリックの搭乗機が登場。フリージャーナリストのジェス・リブル、アグニス・ブラーエらマーシャンたちが訪れたファントムペインの地下施設にて同ストライカーを装備した2機が放置されていたが、同行していた元ファントムペインメンバーのエミリオ・ブロデリック中尉とダナ・スニップ中尉の両名が突如逃亡し、同機で脱走を図る。しかし、突然エミリオ搭乗のアナザートライアルソードストライカー装備機がシュベルトゲベールでダナ搭乗のアナザートライアルランチャーストライカー装備機を両断し、そのままエミリオ機は投降している。
注釈
- ^ 『MGエールストライクガンダムVer.RM』付属のデカールを参照。
- ^ 一方で、2009年の外伝作品『機動戦士ガンダムSEED FRAE ASTRAYS』においては、作中で「ライゴウガンダム」と呼称されるケースもみられる[7]。一方で、「ライゴウ」と呼称されている別の場面もみられる[8]。
- ^ 機体カラーは白・青・赤という従来作品のガンダムタイプに多いトリコロール。
- ^ 資料によってはオーブでの改修後にパワーエクステンダーを追加したとされるものも存在する[12]。
- ^ アニメーション本編第30話(リマスター版28話)。
- ^ ただし、ムウの搭乗時においてはソードストライカーのみ単体では使用されなかった。
- ^ C.E.のモビルスーツは頭部にメインカメラを有するものの、機体各所に補助カメラが存在するため、機体の一部を露出するだけで敵機補足を可能としている[25]。
- ^ C.E.においてはMSのみならず量子コンピューターが一般化され、普及している[31]。設定を担当した森田繁は人体の生体組織を模したものとしているが[32]、詳細は明らかにされていない。
- ^ OSの開発経緯の設定として、『SEED ASTRAY』の小説版においてはオーブ側はナチュラルでも操縦可能なOSを欲しおり、同国のパワーパック技術を連合軍に提供し、ストライカーパックの開発とMSの製造の発注を連合軍から得ている。オーブはそういった経緯から連合側のMS開発資料を獲得しており、オーブにおいて機械工学の第一人者であるカトウ教授を中心としてOS開発が行われた。連合製のOSではナチュラルでの操縦を可能とするには程遠く、むしろその分野ではオーブ側が進んでいた。そしてカトウ教授も成果は上げられておらず、機体側の基本構造を連合側に合わせたことから、ガンダムアストレイにもOSは連合製のものが使用されている(オーブ側での採用にあたっては、幾つかの改良は加えられている)[35]。一方で、連合側ではジンの制御用OSをベースにしたOSを開発していたところ、それをナチュラル用に改良することができず暗礁に乗り上げていた事から、連合側からオーブへのOS開発の打診があり、それがウズミの意向で一度断られたあと、サハク家が連合に接近し、協力の申し入れを行った、そうした中でカトウ教授がGAT-XのOSの開発の中心人物であったとする資料もみられる[36]。『ガンダムSEED』本編においてはキラがカトウ教授のゼミ生であり、直前までその研究の手伝いをしていたことが語られている。作中登場時においてGAT-XのOSは稼働状態に至っておらず、母艦であるアークエンジェルに他のコーディネイターがいなかったこともあり、ストライクガンダムはOSを組み直したキラにしか扱えない状態となっていた。
- ^ キラ・ヤマトを除いて「ガンダム」という俗称がアニメ本編で使用された例としては、『機動戦士ガンダムSEED DESTINY』第1話におけるカガリ・ユラ・アスハ、同作第2話のスティング・オークレーが挙げられる。
- ^ 砂漠はその粒状から不安定な地面であり、バクゥのような特化した機体と比較し、汎用機であるストライクは滑りやすい面があった。砂漠での戦いにおいてキラは接地する際に逃げる圧力を踏まえ、運動プログラムの摩擦係数を書き換える事でこれに対処した[41]。一方で、『ガンダムSEED』シリーズにおいて設定を担当した下村敬治は書籍記事において、キラは砂漠での戦いにおいてダンパーの設定を調節したものだと説明している[42]。
- ^ 設定を担当した森田繁はインタビューにおいて、アニメーション作中の描写から、初期GAT-Xではストライクのみに搭載された機構ではないかという見解を示している[43]。
- ^ この呼称はSEED DESTINY MSV Vol.6 GAT-SO2R NダガーN 森田繁 解説より[48]。なお、本装備は媒体によって表記揺れがあり、これ以前のSEED MSV Vol.15 GAT-01A1ダガー 解説では「戦闘ナイフ・アーマーシュナイダー」[49]、「HG エールストライク」時点では「アサルトナイフ」[9]となっている。
- ^ 一方で、外伝作品である『ガンダムSEED ASTRAY』の小説版においては初期GAT-Xとアストレイシリーズにて導入されたビーム兵器は地球連合が開発しており、オーブは機体製造時に渡された技術を取得した形となっている[54]。
- ^ 対ビームコーティングを施したシールドとする資料もみられる[9]。また、射入したビームエネルギーを電力に変換し、装甲部材の共振を励起するとともに分子レベルの鏡面を形成。ビームを乱反射させることで破壊力を減衰させるとした資料もみられる[59]。
- ^ 本機が建造に至った理由の一つは、アカツキの開発計画が凍結したために、代替機が必要だった事が挙げられる[45]。尚、本機のフレームや消耗部品などにはヘリオポリス脱出時に持ち出した原型ストライクの予備パーツも使用されている[45]。
- ^ 基本性能はGAT-X105ストライクと変わらないものの、各パーツがモルゲンレーテ社の新規部品に交換されたため、機体精度はより向上したとする資料も存在する[78]。
- ^ 作中では「ルージュ」と呼ばれることが多い。
- ^ 『Gジェネ』シリーズの解説。また、劇中では一貫してエール装備であり、ソード・ランチャーパック装着状態は見られない。
- ^ これにはカガリを傀儡として実権の掌握を画策していたセイラン家の意向が大きいとされる[45]。尚、ストライクルージュ用のIWSPはキラがカガリを連れ出した際、そのままオーブに残されていた[81]。その後、マーシャンとの交戦でスウェン・カル・バヤンが搭乗するストライクEが装備した後の動向は定かではない。
- ^ 『HDリマスター』ではオオトリ。
- ^ こうしたモルゲンレーテ社における設計用の量子コンピュータにおいて人格を導入させる技術は、技術主任のエリカ・シモンズが交友を持つプロフェッサーから伝えられたとされている[87]。
- ^ グリーンフレームに搭載されたAIは学習型コンピュータと連動したものであり、高い回避性能を有している。ただし、作中ではフェイントに対応できない場面も見られた[89]。
- ^ 『機動戦士ガンダムSEED DESTINY』作中におけるザフトによるエターナル追撃の折には、キラ・ヤマトが搭乗するため搭載されていたOSはナチュラル用のものからコーディネイター用のものへと書き換えられた。小説版においては、ストライクルージュの機体カラーをストライクと同等に変更したのは、装甲強度を重視した仕様から電力消費を下げ、機動性と装備を重視したためとしている[91]。また、アニメ本編(PHASE-39)ではその際にGUNDAM OSの表示が確認できる。
- ^ アニメーションや小説版において、キラ・ヤマトの口頭から「ナチュラルの神経接合に対応できるようになったOS」と説明する描写があるものの[92][93]、その詳細は不明。一方、小説版の続巻によってはストライクダガーやM1アストレイ用のOSは操縦をコンピューターが補助する方式を導入したものと説明され、イレギュラーな動作への弱さや反射速度の限界が示唆されている[94]。また、このOSはそのシステムの補助から手練のコーディネイターパイロットに対して不利な側面が描写されている[95]。
- ^ 資料によってパワーパック強化システム[74]、大出力バッテリーパック[96]とするものが見られる。
- ^ ストライクルージュが地上でパーツ段階だった時点で、この機体の製造のために用意されていたPS装甲材の一部は、エリカ・シモンズの提案によってブルーフレームセカンドの改修にも用いられている[100]。
- ^ テストの際にはロウ・ギュールも立ち会っており、IWSPの操縦難易度の高さと、それをルーキーであるカガリが扱えていないことを看過していた。ロウの見立てではキクチとカノウならば運用可能であるとされる[105]。
- ^ PS装甲ではないシールド〈黒系。X105は赤系〉や頭部ツインアイ〈緑色。X105は黄色〉の色はルージュのままになっている。
- ^ ただし、TV本放送版とは違い右腕は残っている。
- ^ 設定画稿を参照[82]。
- ^ 「ストライクEガンダム」と記述した資料もみられる[108]。
- ^ 「STRIKE ENHANCED GUNDAM」と記述した資料もみられる[108]。
- ^ 機体名及び型式番号末尾の「E」は「強化型」を意味する(Enhanced、エンハンスド)の頭文字である[109]。
- ^ 当初、ストライクノワール(ストライクE)には腕部に装備を追加するデザインはなされていなかったため、「HG 1/144 ストライクノワールガンダム」のような初期のキットでは取り付けが行えない装備であった。その後、発売されたプラモデル『1/100マスターグレード ストライクE』及びその金型共用で商品展開された『1/100マスターグレード ストライクノワール』の肘はカバー付きマウントラッチに変更され、シールドなどを装着できるようになった。カバーを取り外すとマウントラッチがある、という構造だが、あくまでプラモデルの設計において既存設定との矛盾を解決すべく案出されたものであり、『Δ ASTRAY』などのストーリー中ではカバーを付けたり外したりしている描写は無く、無造作にシールドを肘に着脱している。
- ^ プラモデル「1/144 HG ストライクノワールガンダム」発売の時点ではエクステンダー改良による機体色変化を機体名の由来としており、ノワールストライカーについての解説文で、取り付ける前の機体も「ストライクノワール」と記されていた。この段階ではストライカー非装備時の呼称変化については言及されていなかったが、その後、外伝漫画作品『Δ ASTRAY』のストーリー展開での「ストライクE+I.W.S.P.」の登場に伴い設定が変遷し、ストライクEに特殊戦用ストライカーパック「ノワールストライカー」を装備した機体という設定となった。一方、紙媒体の外伝『Δ ASTRAY』シリーズのストーリー、及びその後発売されたプラモデル『1/100マスターグレード ストライクE』付属解説書では、まず「GAT-X105Eストライクノワール」という固有の機種・機体は存在しないことになり、また同機がスウェン・カル・バヤン中尉の駆るストライクI.W.S.Pが自ら実戦でデータを得ていくことで改造製作されたワンメイクモデルであるという背景も無くなった。そこでは、まず素体となるモビルスーツとして「ストライクE」が新たに創作され、「ストライクノワール」とは機体名ではなく、そのストライクEがノワールストライカーを装備した時の姿を指す呼び名であることになった。「ノワール」の名を表す黒い機体色は、装備したストライカーに依拠したものとされ、それを装備しない機体本体(ストライクE)は黒色基調ではないものとして描かれている。また、ストライクEは複数存在しており、必ずしもバヤン中尉の乗ったストライク再製造機+I.W.S.Pの改造機ではなく、ファントムペインの複数のパイロットに「支給」されているものとされた。
- ^ 『機動戦士ガンダムSEED C.E.73 STARGAZER』展開時の公式サイトではノワールストライカーは対艦刀2振りと大威力のレールガンを2門ずつ併せ持った汎用型の装備であり、各レンジに対応するとしていた[123]。その後、プラモデルキット『HG ストライクノワールガンダム』では近接戦闘用のストライカーと設定され[113]、『MG ストライクノワールガンダム』では飛行能力・近接戦闘・長距離戦においてザフトのMSを圧倒する性能を求められたものの、万能性をそのままに近接戦闘に振り向けた変更がなされ、リニアガンも近接戦闘用にセッティングされたものとなっている[124]。
- ^ PS装甲部材の生産性の低さからノワールストライカーはPS装甲を採用した仕様と非PS型のそれぞれの仕様で複数機が生産されたといわれる[124]。しかしながらエクステンデッドパイロットの登用にて人材を賄う方向に進んだファントムペインでは当装備もフルフェイズシフト仕様の大半はエクステンデッド搭乗機に回され、ナチュラル搭乗機でストライカーパックのPS装甲採用型が確認されているのはスウェン機のみとされている[124]。ただし、『Δ ASTRAY』作中ではデルタアストレイの実体剣に切断される描写も見受けられた。
- ^ このため、ストライカーパック未装備の状態では格闘用装備がない。
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