シボレー・サバーバン シボレー・サバーバンの概要

シボレー・サバーバン

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2014/12/17 02:39 UTC 版)

1935年から現在に至るまで、アメリカでも最も長く生産されている車種の1つである。

沿革

初代 (1933–1934)

1933年から1934年シボレーは、1/2トン・ピックアップトラックフレームを元に、ステーションワゴンを販売、このモデルは特に州軍民間自然保護団体向けに開発されたものである。車体の多くの部品が木製で、座席定員は3・2・3の3列8名乗車が可能であった。

2代目 (1935–1940)

手前は1937年型観音開き
奥は4代目の上下開き

1935年貨物バン乗用のキャリオール(Carryall)[1]を設定し、市販を前提とした量産車としてシボレー・サバーバンが登場した。このモデルは同世代の1/2トン・ピックアップのフレームや、ボンネットキャブを流用していたが、全てが金属製となったボディは、過去のウッディワゴンとは少し形が異なった。3・2・3の3列8名乗車が可能で、背面には荷役や乗降に便利なように、観音開き、または上下開き(跳ね上げとテールゲートの組み合わせ)のバックドアを設けた。

3代目 (1941–1947)

1941年にモデルチェンジし、戦時体制下の1942年から1946年にかけては、主に軍用輸送車として生産、納入された。

バックドアが観音開きのモデルが3106、上下開きのモデルが3116と呼ばれる。直列6気筒ガソリンエンジンを搭載し、排気量はシボレーが216立方インチ、GMCは228立方インチである。

4代目 (1947–1955)

観音開きバン

1947年にモデル・チェンジを受け、1954年から4速ハイドラ・マチック(一般的なトルコンAT)が追加された。この世代が「キャノピー・エクスプレス」(Canopy express)最後のモデルとなった。

5代目 (1955–1959)

1955年型

1955年、エンジンのラインナップにI6とスモール・ブロックV8が登場した。シボレーは265立方インチV8を搭載していたが、後に283立方インチのCIDバージョンに進化させた。なお、GMCのV8エンジンはポンティアックのものをベースとしていた。

6代目 (1960–1966)

1961年型
写真はストレッチリムジンへの改造車
1966年型
次世代へと繋ぐスタイルとなった

1960年から1961年モデルは、1950年代のシボレー車の特徴を踏まえていた。フロントグリルの上部にある大きな楕円形のインテークがそれである。

1962年以降、ボンネットの造形が穏やかになり、大きなインテークを廃止して、より近代的な外観に変更された。

1964年、フロントウインドシールドが引き立って見えるよう変更され、ドアウインドウも拡大された。
このモデルは、当初4WDをオプションとしていた。2WDモデルは、トーションバースプリングを用いたフロントダブルウィッシュボーンサスペンションを装備し、リアはトレーリングアームとコイルスプリングリジッドアクスルで構成されていた。
エンジンは直6V8で、305立方インチのV6がGMCのモデルでは搭載可能であった。305エンジンはGMCの中型トラック向けに製造されたものを転用したもので、トルクは大きかったが、燃費には大いに問題があった。

7代目 (1967-1972)

シボレー・サバーバンC10

この世代はドライバー側1枚、助手席側2枚の、左右非対称のドア配置が特徴である。2WDと4WDとが用意されており、283、307、350立方インチのV8エンジンがラインナップしていた。

1971年、フロント・ブレーキディスク化され、1972年は2WDモデルのリアサスペンションがコイルスプリングであった最後の年である。

8代目(1973-1991)

1979年型シボレー・サバーバン
1980年型GMC・サバーバン

8代目は当初、家族向け4ドア車であった。1970年代の角の丸いボディスタイルは、最も製造期間の長い18年間の当世代を彷彿とさせるものである。2WDと4WDをラインナップし、ベースエンジンは、スモール・ブロック350立方インチで、400立方インチV8はオプションであった。454立方インチV8エンジンが2WDの3/4tモデルで最も一般的に搭載されていた。

オイルショックの影響から、1982年以降のモデルでは6.2LディーゼルV8エンジンが搭載されるようになり、これが後にヨーロッパへの輸出モデルとなる。トランスミッションは、当初、3速ターボ・ハイドロマチック(オートマチック)が搭載されており、1/2トン・モデルにはターボ・ハイドロマチック350、3/4トン・モデルにはターボ・ハイドロマチック400が搭載された。各数字は最大許容トルクによるクラス分けを表す。また、ベース車両から上級グレードのシルバラードまで、3列シートがオプション設定され、9人乗りとなった場合の最後列の居住性向上のため、リア・ヒーティング・システムもオプションで設定された。

1986年1987年ガソリンエンジン燃料供給がキャブレターから電子フューエル・インジェクションに変更された。この変更によって燃費が向上し、排出ガスの浄化が実現した。燃費向上の一環として、700R4 (1/2tモデル)と4L80 (3/4tモデル)にオーバードライブ付き4速オートマチックの搭載が可能となった。

9代目 (1992-1999)

シボレー・サバーバン(GMT400)
GMC・サバーバン(GMT400)

1992年、GMT400プラットフォームをベースとしたサバーバンが登場した。このプラットホームは1988年の時点で完成しており、他のピックアップトラックのモデルチェンジに比較して、サバーバンへの採用は非常に遅いものであった。また、この代のみ右ハンドル仕様がホールデンブランドで生産され、オーストラリアニュージーランドで発売された(Holden Suburban(英語版)

全てのグレードのベース・エンジンはスモール・ブロック350立方インチ (5.7L-V8) で、よりヘビーデューティーな2500シリーズには、ビッグ・ブロック454立方インチ (7.4L-V8) がオプションで搭載可能で、6.5Lターボ・ディーゼル・エンジンが全てのモデルにオプションで搭載可能であった。GMT400プラットフォームは、独立懸架のフロント・サスペンションが装備され、乗り心地が向上したことが特徴であったが、2WDではコイル・スプリング、4WDではドライブシャフトとの干渉を避けるためトーションバー・スプリングが採用された。なお、全てのモデルで、リア・サスペンションはライブ・アクスルと板バネが採用されていた。この世代でも3列シートがオプションで選択でき、9人乗りが可能であった。

1996年には、ボルテック・エンジンが搭載され、馬力と燃費が向上した。

1998年には、フルタイム4WDがオプションで登場した。

10代目 (2000-2006)

GMT800

2000年にGMT800プラットホームをベースとした新型モデルが発表された。1/2tと3/4tの2グレードが用意され、2WDの他、すべてのモデルでパートタイム4WDモデルのオプション設定があった。なお、この世代からGMC版はユーコンXLと改名した。

2001年、6.0Lエンジンが20馬力アップし、8.1Lが3/4tモデルのオプションとして設定された。

2002年には、アロイホイールパワーウィンドウ、フロントパワー・シートなど、多くのオプションが追加された。また、Z71オフロード・パッケージが追加設定された。

2003年は、不評の多かったインテリアについて、シボレー他車も含めて見直しが図られた。

2004年にはタイヤプレッシャーモニター標準装備。

2005年には1/2tモデルでスタビリティ・コントロールが標準装備となった。

2006年、20インチ・ホイール、4WD、1/2tモデルに6.0Lを標準搭載して、LTZパッケージの販売が開始された。

11代目 (2007-)

GMT900

2006年1月のロサンゼルスオートショーでGMT900プラットフォームをベースとした2007年モデルが発表された。タホユーコンと同様、モダンで、よりエアロダイナミクスを取り入れたスタイリングとなった。

インテリアはダッシュボードもシートも見直しがなされているが、過去のモデル同様、3列9人乗りの設定がある。

オプションで防弾ガラスと装甲を施すことができるため、アメリカのシークレットサービス大統領警護のために使用している。


  1. ^ 元来は一頭立ての小型馬車のことで、北米ではミニバスの意味で用いられる。マイクロバスほどの定員は無く、大きめのミニバンか、欧州ピープルムーバー程度の大きさと定員数。この用途での日本の車名では、トヨタ・ハイエースの「コミューター」などの例がある。


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