コーヒーサイフォン
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/11/28 09:16 UTC 版)
歴史
コーヒーサイフォンの起源には諸説あり、正確には分かっていない。1840年頃、イギリス・スコットランドの造船技師ロバート・ネイピアが「ナピアー式サイフォン」を考案したというのが最も有名な説である[2][3]。ただし、1830年代にはすでにドイツでガラス風船型のサイフォンが使われていたとする説もある。ナピアー式サイフォンは20世紀初め頃までイギリスで愛用された。
- 1841年、フランスのヴァシュー夫人 (Madame Vassieux of Lyons) がガラス風船型サイフォンの特許を取得。このサイフォンは現在とほぼ変わらない形状のものであった。[4]
- 1844年、ルイス・ガベットが天秤式サイフォンの特許を取得。
20世紀に入って、アメリカで相次いで「新しい吸引式コーヒー抽出器具」の特許が取得される。ただし、これは既にヨーロッパで用いられていたものとほぼ同様のものであった。特に1914年に特許取得されたものはヴァシュー夫人が1841年に発表したものとほぼ同一のものである。なお、当時のアメリカにおいては「サイフォンの考案者はジェイムス・ロバート・ネイピア」という主張が出回っており、それ以前のガラス風船型の歴史は語られなかったとされる。
- 1915年、初めてパイレックス製のサイフォン Silex が製造される。以後、Cona, Coryなどのブランド名で、耐熱性のガラス風船型サイフォンが製造される。
- 1925年(大正14年)、医療品輸出業者の島屋商会(現:珈琲サイフオン)の初代社長 河野彬が初の国産コーヒーサイフォン「河野式茶琲サイフオン(こうのしきちゃひいサイフォン)」を開発、販売した[5]。
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