コオニタビラコ コオニタビラコの概要

コオニタビラコ

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2023/05/24 00:20 UTC 版)

コオニタビラコ
分類
: 植物界 Plantae
: 被子植物門 Magnoliophyta
: 双子葉植物綱 Magnoliopsida
亜綱 : キク亜綱 Asterdiae
: キク目 Asterales
: キク科 Asteraceae
: ヤブタビラコ属 Lapsanastrum
: コオニタビラコ L. apogonoides
学名
Lapsanastrum apogonoides (Maxim.) Pak et K.Bremer (1995)[1]
シノニム
和名
タビラコ、コオニタビラコ
英名
Nipplewort

名前について

コオニタビラコは春の七草で、昔はホトケノザとよばれていた[6]。ホトケノザという別名は[5]ロゼット葉の姿からつけられたものと思われるが[要出典]、現在ではシソ科の雑草であるホトケノザLamium amplexicaule)に与えられ、そちらが標準和名となっている[6]。これは初春に花をつける草花で、毒草ではないが、まずくて食用にはならない[6]

ややこしいのはオニタビラコとの関係で、「鬼タビラコ」はタビラコの大きいものの意味であるから、「小鬼タビラコ=タビラコの大きいものより小さいもの(=タビラコ)」の意味で、循環してしまっている[要出典]

「田平子(たびらこ)」は、早春のまだ水がない田んぼや畦に、土に張り付くように根出葉を広げている様子から名付けられている[5]。また、これらとは別に、ムラサキ科の植物であるキュウリグサの別名にもタビラコがある。

漢字表記の稲槎菜漢名に由来し、稲の刈跡に生えることにちなむ[7](「槎」には「木を斜めに切る」という意味がある[8])。

地方名に、カワラケナ[5]、タンポコナ[5]がある。

特徴

日本の本州四国九州に広く分布する[5]。湿地を好み、を起こす前の水のない田んぼの中や、周囲のあぜ道、土手などに多く生える[5][3]

越年草[3]。草質はやわらかく、タンポポを小さくしたような草姿をしている[3]。初春の水田ではロゼット葉を広げて地面にはいつくばった姿で見られ、まだ寒いころは紫色を帯びている[5][3]羽状複葉で、長さは10 - 15セントメートル (cm)[5]、頂羽片が大きくて丸っこい。茎は高さは10 cm程度で、春になると葉の間から数本の茎を斜めに出して、伸びた茎先に黄色の頭状花が咲く[5][3]。頭状花は舌状花からなり、日が当たると開き、夕方や曇りの日は閉じてしまう[5]。花が終わると果実は丸く膨らみ、下を向く。種子には綿毛がない。


  1. ^ 米倉浩司・梶田忠 (2003-). “Lapsanastrum apogonoides (Maxim.) Pak et K.Bremer コオニタビラコ(標準)”. BG Plants 和名−学名インデックス(YList). 2023年3月18日閲覧。
  2. ^ 米倉浩司・梶田忠 (2003-). “Lapsana apogonoides Maxim. コオニタビラコ(シノニム)”. BG Plants 和名−学名インデックス(YList). 2023年3月18日閲覧。
  3. ^ a b c d e f g h i j k 金田初代 2010, p. 160.
  4. ^ 落合直文著・芳賀矢一改修 「こおにたびらこ」『言泉:日本大辞典』第二巻、大倉書店、1922年、1426頁。
  5. ^ a b c d e f g h i j k l m n 高野昭人監修 世界文化社編 2006, p. 24.
  6. ^ a b c d 金田初代 2010, p. 161.
  7. ^ タビラコ”. 世界大百科事典 第2版(コトバンク). 2021年8月9日閲覧。
  8. ^ 小川環樹ほか編 『角川新字源』改訂新版、KADOKAWA、2017年。


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