クレヨンしんちゃん 爆発!温泉わくわく大決戦
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2024/04/11 15:46 UTC 版)
登場人物
ゲストキャラクター
- 草津(くさつ)
- 温泉Gメンの隊長。飄々とした掴み所の無い性格だが、義理堅く面倒見は良い男。温泉をこよなく愛しており、指先で湯に触れただけでどこの温泉のものかを当てることが出来る「絶対温泉感覚」の持ち主。
- 女好きであることを隠そうとせず、「裸の付き合いをすればつまらない諍いは無くなる」として混浴主義を掲げている[注 5]。非常に高い温度のお湯を好み、本部の「草津の湯」[注 6]は並の人間では耐えられない高温になっている。危機的状況でも冗談を言えるなど、常に余裕を感じさせる雰囲気を持つものの、しんのすけが「草津の湯」を水でうすめようとした時のみ、普段とは別人の如く激怒した。格闘技にも長けており、武装した複数のYUZAME構成員を素手で倒していた。総理大臣から直接の電話で指示を受けており、温泉Gメン隊長の地位の高さが窺える。
- なお、温泉Gメン隊員は日本各地の温泉名に由来したコードネームを持ち、彼は草津温泉に由来する。TVアニメにおける12番目のエンディングテーマ『全体的に大好きです。』のイラストには過去の映画に登場したキャラクターたちが存在し、とある建物の屋上にて草津が丹波と共に盆栽を鑑賞している様子が描かれている。
- 余談だが、「絶対温泉感覚」という言葉を考案したのはプロデューサーの茂木仁史。
- 長嶋茂雄の大ファンであり、30年前、アカマミレが常連の銭湯で使っていた下駄箱の3番の鍵を持ち帰ってしまった張本人。悪気が無かったとはいえ、彼が全ての元凶だった。鍵は持ち帰った直後に銭湯の主人に謝罪したところ譲り受け、30年たった現在でも所有しており、改心したアカマミレに譲り渡した。
- 第25作『襲来!!宇宙人シリリ』では出演こそしていないが、後生掛と指宿の台詞の中で現在も存命中であることがほのめかされている。
- 後生掛(ごしょがけ)
- 温泉Gメンの構成員。鋭い表情をした茶髪の女性で、チャイナドレスのようなスリットの入った浴衣を着ている。男勝りな性格。普通自動車の運転免許は持っていない。
- 焼肉は健康ランドに行った時にしか食べない事にしている。指宿に勝るとも劣らぬプロポーションを持ち、しんのすけを胸で挟めるほどの巨乳。コードネームは後生掛温泉に由来。
- 温泉を見ると辺りを構わず脱衣する程の温泉好き。丹波を煙たがったり、草津とアカマミレが和解した場面では感動して涙を浮かべているなど、お茶目な一面も持つ。
- 第20作『嵐を呼ぶ!オラと宇宙のプリンセス』ではしんのすけの夢の中に登場。第25作『襲来!!宇宙人シリリ』でも温泉の利用客として登場しており、いずれも指宿とのコンビで出演している。
- 指宿(いぶすき)
- 温泉Gメンの構成員。おっとりした表情の黒髪の女性で、ミニスカートのような裾の短い浴衣を着て赤いブーツを履いている。彼女も普通自動車の運転免許を持っていない。後生掛よりも後輩で初心な性格であり、草津によく「可愛いなぁ〜指宿くんは」とおだてられる(不真面目さを咎められた草津の誤魔化しにも使われている)。
- コードネームは指宿温泉に由来し、自分では「イブ」と呼ばれてがっている。巨乳なため、ひまわりに気に入られた。温泉を見ると辺りを構わず脱衣するほどの温泉好き。
- ドクター・アカマミレ
- YUZAMEの指導者。年齢51歳。紫色のモノクルがトレードマークの中年男性。カオルやジョーとは違い、温泉Gメンのデータでも、国籍・出身地等不明な点が多かったが、30年前は大宮に住む大学生であったことが本人の口から語られた。しばしば側近らと共に焼肉を食べている。
- 物語中盤で野原一家と後生掛・指宿を捕まえ、彼らを趣味の日曜大工で作り上げた拷問レジャーランド「不健康ランド」にかけてギブアップさせ、「金の魂の湯」の源泉が野原宅の地下にあることを聞き出し、源泉を潰すべく巨大ロボットを出撃させる。
- 性格は基本的に冷酷であるが派手好きな一面もあり、地球温泉化計画の際には自らの力を誇示して民衆に恐怖を与えるべく、地上からロボットを侵攻させている。それ故、巨大ロボットが出現したにもかかわらず、これをなかなか臨時ニュースとして報道しないマスコミに対して「日本人は危機管理能力がなさすぎる」と皮肉を言ったり、全チャンネルが巨大ロボットの臨時ニュースを報じた際は満足そうな顔になるなどしていた。
- 元々は大の風呂好きだったが、30年前に常連だった銭湯の3番の鍵(敬愛する長嶋茂雄と同じ背番号である事から愛用していた)を誰かに取られてしまったため大の風呂嫌いとなった。本人はこの出来事を「忌まわしい事件」「屈辱」と呼ぶほど重く捉えていたが、たったそれだけの理由(みさえ談)で大事件を起こした事から、野原一家、温泉Gメン、果てはYUZAMEのメンバーたちも呆れ返る始末であった。計画を阻まれた後も、自ら「金の魂の湯」に浸かって計画を実現させようとしたが、逆に「金の魂の湯」の力で歪んだ心を浄化され、改心し、壊れた町の復建に協力した。
- フロイラン・カオル
- YUZAMEの幹部で、アカマミレの側近及び愛人。32歳。1967年3月7日生まれ。温泉Gメンのデータによれば、東京都田無市(現・西東京市)出身。セクシーな美貌の持ち主だが、厚化粧を落とすのが嫌いで風呂嫌いとなった。振る舞いは優雅だが性格はかなり大人気なく、しんのすけにも平然と意地の悪い態度を取る[注 7]。
- 嗅覚は犬並みに優れており、YUZAMEに潜入していた風呂に1週間入っていない温泉Gメンのスパイから石鹸の匂いを嗅ぎ取るほどある。
- 名前のモデルはアドルフ・ヒトラーの妻であるエヴァ・ブラウンのあだ名である"フロイライン"のもじり。
- キラーフィンガー・ジョー
- YUZAMEの幹部で、アカマミレのもう一人の側近。29歳。性別不明。1970年4月2日生まれ。温泉Gメンのデータによれば、長野県松本市出身。元マッサージ師の殺し屋。女性口調で話し、女よりも男が好きらしい。
- 浪越徳治郎を超えるとされる殺人級のマッサージの腕の持ち主だが、拷問にすら通じる程であり、実際に指圧を受けた温泉Gメンのスパイは恍惚の表情のまま秘密を吐いてしまった。戦闘体制に入っていた後生掛と指宿も、指圧によって瞬時に無力化されている。また指圧だけで木の板を打ち抜くことができる。風呂嫌いなのか、単に殺し屋として雇われているだけなのかは不明。
- 丹波
- 冒頭でしんのすけと出会う男性。道端に倒れていたが、誰も気に掛けなかったことから「こんな事なら出てくるんじゃなかった」と世の現状を嘆いていた。しんのすけに風呂に入れてもらい、風呂場で一緒にぞうさん踊りをしたり背中を流し合った。
- その正体は金の魂の湯に宿る温泉の精霊で、自分をお風呂に入れてくれたしんのすけの親切な心に感謝し、金の魂の湯の湯脈を野原家の家の地下に敷いた。その後「金の魂の湯」の湧出と共に再び現れ、温泉に認められた野原一家に力を貸した。
- 名前・モデルは当人物の声優を担当している丹波哲郎。劇中「ジェームズ・ボンドと風呂に入ったことがある」と言うが、これは丹波哲郎が出演した『007は二度死ぬ』に由来する。また前述のとおり、TVアニメのエンディングで草津と共に登場している。
- 陸上自衛隊戦車隊隊長
- YUZAMEの巨大ロボットを倒すために派遣された、陸上自衛隊戦車隊の指揮官。スピーカーを載せた82式指揮通信車に搭乗して部隊を指揮しており、出撃の際に『怪獣大戦争』のテーマ曲をかける、航空自衛隊に戦車隊の仕事を残すように怒鳴る等豪快な性格。
- しかし巨大ロボットには全く歯が立たず、巨大ロボットが「ゴジラマーチ」による心理作戦を展開したことで隊の士気が崩壊して各車が勝手に撤退を開始してしまう。それでも怖気ずく部下を叱咤激励するが、残って攻撃を続行した90式戦車を破壊されたことで「12億円の戦車が!弁償しろ![注 8]」と激昂しながら退散を余儀なくされた。
- 内閣総理大臣
- 当人物のモデルは当時内閣総理大臣であった小渕恵三[要出典]。草津に大統領と間違われたり、草津やしんのすけの駄洒落[注 9]に唖然としていた。ひろしは前々から総理に言いたい事があったらしいが、いざ電話が繋がると何も言えず、下手に出ている間に切られてしまった。
- 作中に出てくる閣議室は本来は閣議前の控え室となっており、閣議は別室で行われる。
おなじみのキャラクター
- 園長先生
- よしなが先生
- まつざか先生
- 上尾先生
- ふたば幼稚園の教諭達。今作では慰安旅行で行った温泉でYUZAMEの巨大ロボットを目撃してしまい、テレビでそのことを訴えている。その時は信じて貰えなかったが、後に本当にロボットが出現するとテレビ局が逆にふたば幼稚園に押しかけてきたため、上尾先生の別人格がテレビクルーを追い返した。ロボットが迫ると、園長は園児の保護者や先生達に「いずれまたここで会いましょう」と約束して避難していった。
- 風間ママ
- ネネママ
- マサオママ
- しんのすけの友達の保護者。避難直前になっても戻ってこない野原一家を先生や園児が心配する中、「きっと大丈夫」「たくましい人たちだもの」と野原一家の無事を信じていた。
- ふかづめ竜子
- 魚の目お銀
- ふきでものマリー
- 埼玉紅さそり隊の女子高生三人組。今作では避難指示が出る中で竜子が別れを告げており、お銀とマリーは涙ぐんでいる。
- かすかべ書店店長
- 中村
- かすかべ書店の店長と店員。ロボットが迫る中でも相変わらずジェスチャーで会話している。店長は店と共に死ぬと主張しているが、中村は店長を説得せず自分だけ逃げようとしていた。
- 大原ななこ
- 神田鳥忍
- しんのすけと親しい女子大生二人。忍はロボットと戦うべく自衛隊に入ると訴えており、ななこはそれを止めるべく怪力を出して忍を引き摺っていた。
- ヨシリン
- ミッチー
- 野原家の隣人の夫婦。戻ってこなかった野原一家を心配していたが、温泉Gメンの黒服に睨まれて慄き、二人で愛を叫びながら避難していった(黒服には呆れられていた)。
- 臼井儀人
- クレヨンしんちゃんを描く漫画家。YUZAMEロボットの進攻を受ける春日部から避難すべく、トラックの荷台に乗って涙を流しながら「また逢う日までは尾崎紀世彦」と叫びながら去っていく。今回は歌は披露しないが、前回、前々回と違って野原一家とは遭遇せず、理不尽に殴られる目に遭わずに済んだ。
- なお、臼井の劇場版における出演は本作が最後となる。
- ぶりぶりざえもん
- しんのすけの考えた救いのヒーローだが、何故か本作では「ぶりぶりざえもんの冒険 流星篇」としてアニメが放送されている。後述する『クレしんパラダイス! メイド・イン・埼玉』の最後に描かれた「ぶりぶりざえもんの冒険 銀河篇」の一応の続編という流れになっており、流星となって地球に下り立つ内容だがすぐに臨時ニュースに切り替わる。更に本編のスタッフロールの最後には「ぶりぶりざえもんの冒険 ニューヨーク篇」が登場し、「ニューヨークで入浴」と言うダジャレを言っただけで終わり、やはりぶりぶりざえもんが「おわるなーッ!!」とツッコミを入れて映画を締め括っている。
注釈
- ^ クライマックスに丹波が登場した際にしんのすけが触れている。
- ^ 例外的に『クレヨンしんちゃん ブリブリ王国の秘宝』の小宮悦子はブリブリ魔神に自分のサインを渡しているが、物語の核心にまでは触れていない。
- ^ このような展開は、後に公開された『クレヨンしんちゃん 嵐を呼ぶ 栄光のヤキニクロード』で見られる。尤も、本作にもひろしとみさえが夫婦喧嘩するシーンはある。
- ^ 劇中ではひがしちょうと読まれるが、実際はあずまちょうである。また、東町は2丁目までで3丁目は実在しない。
- ^ しかし本部の温泉は「年頃の隊員もいる」ということで男女別になっている。
- ^ 実際の草津温泉の湯ではなく、草津専用の湯という意味。
- ^ しんのすけには終始根に持たれており、巨大ロボット撃破直後アカマミレは、彼に焼肉を食べさせなかったことを責め立てられた。
- ^ 90式戦車の初年度調達価格が余りにも高かった(正確には約11億円)ことをネタにしたもの。なお、調達開始4年目以降は量産効果もあり1輌約9.4億円まで低下しており、本作の公開時にはやや安価になっていた模様である。
- ^ 「アイムソーリー」「ヒゲ剃り」を総理と掛けた。
- ^ 浦和市・大宮市・与野市の合併によるさいたま市の設立は、上映から2年後
- ^ なお、破壊された90式戦車の乗員は撤退する82式指揮通信車によって全員回収された。
- ^ 本作品に出演したオールキャスト。
出典
固有名詞の分類
映画作品 |
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劇場版クレヨンしんちゃん |
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