キャンディ・キャンディ テレビアニメ

キャンディ・キャンディ

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2014/09/15 06:06 UTC 版)

テレビアニメ

原作開始の1年半後にテレビアニメ版が放映されて、原作と同時進行した。放送期間は1976年10月1日から1979年2月2日。放送時間帯は、毎週金曜日19時から19時30分で全115話。

基本的に原作に沿った忠実なアニメ化だった[20][21]。第1話では原作を知らない層にアピールするために、原作の数ヶ月分を詰め込み、このことに原作者2人から性急だとクレームがついたが、説得して了承してもらったが[22]、毎週放映のために月1回発行の漫画に追いついてしまったため、最終回近くの102話から109話でオリジナルエピソードを挿入して、原作と異なる部分がある。こうした調整を経て、ラストの大団円は原作とほぼ同時に迎えた[20][21]。最終回が同時だったのは、ラストで明かされる秘密をあるための意図的な試みであった[9]。厳密には、アニメの最終回放送日が漫画の最終話掲載号の発売日の前日であったことからアニメが先行して結末を描くこととなった[23]

初回の視聴率は9.5%、以後1クールまでは13%前後で、期待された15%を下回る数字で決して芳しい視聴率ではなかったが、テコ入れで本放送中に帯番組形式で再放送を実施して、2クール目あたりから高視聴率を得るようになった[6][21][24]

原作の水木はアニメ版について、作画が可愛くないのが不満で見なかったという。同時に原作にはないクリンというキャラクターを登場させたことに怒っていたが、後に「今はあの泥臭さが懐かしい」とインタビューで答えている[25]。いがらしはアニメ版が縁となって声優の井上和彦と結婚。番組終了時に原作に沿った形でのリメイクを希望する発言を遺している[26]

スポンサーにはポピーがつき、数々の関連キャラクター商品を発売してこれも爆発的な売れ行きを示す大ヒットとなった。それまで男児向けキャラクター商品に強みを持っていたポピーが本作によって女子向け玩具開発のノウハウを掌握して、後番組の『花の子ルンルン』以降もスポンサーとなり、女児向け玩具がポピーの屋台骨となっていった [27]

前述の海外輸出やマーチャンダイジングなどで、1970年代の東映動画に莫大な収益をもたらして他作品の赤字を穴埋めするドル箱作品となった[15]。東映アニメーションの社史では『マジンガーZ』とともに本作を自社の金字塔となったテレビアニメとしている[28]

本作の成功によりテレビ朝日と東映動画は後番組でも『花の子ルンルン』以降でこの枠で少女アニメ路線を採用し、他社でもポスト『キャンディ・キャンディ』を狙って同趣向の少女向けアニメが登場した[20]。原作の発行元である講談社も『キャンディ・キャンディ』の成功例に倣って、原作つき少女マンガを推進したが、本作のような成功は得られなかった[29]

スタッフ

  • 企画:春日東(旭通信社)、山口康男(東映動画)、茂野一清(東映動画) ※(   )内の各所属社はフィルム上はノン・クレジット
  • 製作担当:岸本松司
  • 音楽:渡辺岳夫
  • キャラクター設計・監修:進藤満尾
  • 作画監督:森下圭介富沢和雄、青嶋克己、上村栄司、進藤満尾、芦田豊雄、鹿島恒保 他
  • 原画:金田伊功
  • 美術設定:浦田又治
  • 美術監督:浦田又治、下川忠海、伊藤英治、泰秀信 他
  • チーフディレクター:今沢哲男設楽博
  • 演出:設楽博、葛西治、山本寛巳、山口秀憲、芹川有吾、今沢哲男 他
  • NETプロデューサー:宮崎慎一、落合兼武
  • テレビ朝日プロデューサー:碓氷夕焼 ※NETからテレビ朝日に社名変更後、担当プロデューサーとクレジットが変更
  • 脚本:雪室俊一城山昇
  • 特殊効果:平尾千秋、中島正之 他
  • 撮影:藤橋秀行、佐野貞史、菅谷信行 他
  • 編集:神原直美、田中修、祖田富美夫(タバック)
  • 録音:波多野勲→蔵本貞司(タバック)
  • 効果:伊藤道広(E&M)
  • 選曲:宮下滋
  • 現像:東映化学(現:東映ラボテック)
  • 製作:NET→テレビ朝日(放送中に、商号変更)旭通信社(現:ADK)、東映動画(現:東映アニメーション)

主題歌

作詞の名木田恵子は原作者の水木杏子。中国カラオケでも歌われるほどの人気曲である。韓国においては、2004年に生命保険会社のコマーシャルソングとして使用されたが、名木田はこれをCMへの使用を許可する唯一の例外とした[30][31]

主題歌シングルは発売当時物品税非課税の童謡扱いであり、当時のオリコンの一般のシングルチャートにはチャートインしていない。ただし、オリコンの童謡・アニメ部門のチャートでは1977年1978年の2年連続で年間1位を記録している。実数で120万枚を売り上げた[32]。アニメソングの初ミリオンセラー作品である。

原作やアニメの内容は知らないが、主題歌だけは知っているという人も多い。主題歌に関しては、著作権裁判(後述)の影響を受けず演奏が可能となったため、本編が封印されている現在、作品に現在進行形で触れることが出来る数少ない手段となっている。それ故、堀江美都子は今尚ステージのハイライトとしてこの歌を歌っている。

レコーディング当日のスタジオに作曲者の渡辺岳夫がスキップで入ってきて、「ミッチー、今日はこれ100万枚売るよ」といったところ、本当に100万枚を超す大ヒットになった。

オープニングテーマ - 「キャンディ♥キャンディ」
作詞 - 名木田恵子 / 作曲 - 渡辺岳夫 / 編曲 - 松山祐士 / 歌 - 堀江美都子ザ・チャープス
エンディングテーマ - 「あしたがすき」
作詞 - 名木田恵子 / 作曲 - 渡辺岳夫 / 編曲 - 松山祐士 / 歌 - 堀江美都子、ザ・チャープス

各話リスト

  1. 投げなわ上手のすてきな子
  2. 飛び出せ!ふたりで冒険
  3. さようならをはこぶ馬車
  4. 笑顔の方がかわいいよ!
  5. 今日からお嬢さま?
  6. バラの門で逢った人
  7. お上品に見えるかしら?
  8. しあわせを呼ぶ招待状
  9. あの人と逢えた舞踏会
  10. 馬小屋のお嬢さま
  11. 心をつなぐ小さなリボン
  12. バラの薫る誕生日
  13. ひとりぼっちが三人
  14. 春風いっぱい大きな木
  15. しあわせを奪う決定
  16. 知らない国への旅立ち
  17. はるかな渇いた荒野で
  18. 運命をみちびく十字架
  19. 苦しみの旅の果てに
  20. 夢のようにしあわせな私
  21. 友情を伝える鳩
  22. 負けないでアンソニー!
  23. はじめてのデイト
  24. 私のアンソニー
  25. 哀しみを越えて明日へ
  26. お父さんの木は知っている
  27. 天使のプレゼント
  28. 深すぎる心の傷あと
  29. 希望への船出
  30. 愛は荒波を越えて
  31. 古い都の新しい日
  32. 牢の中のポニーの丘
  33. しわのある新入生
  34. 裏がえしの封筒
  35. すてきな日曜日
  36. よみがえった微笑み
  37. ふしぎなめぐり逢い
  38. テリュースの秘密
  39. 怒りをかった宝物
  40. 反省室は出入り自由
  41. 学園祭の妖精
  42. 真夜中のピクニック
  43. 湖畔のサマースクール
  44. 母と子の絆
  45. 二人でホワイトパーティー
  46. 夏のおわりのときめき
  47. イライザの黒い罠
  48. 冷たく厚い壁の中で
  49. テリュースの決意
  50. 朝もやの中の旅立ち
  51. 港への遠い道
  52. 馬小屋で見る星
  53. マウント・ロドニの夜明け
  54. 夜霧のサザンプトン港
  55. ふたりの密航者
  56. 嵐の海の彼方に
  57. 港の見える窓
  58. 銀世界の故郷
  59. おてんば一日先生
  60. 心に響くたくましい足音
  61. うぶ声は銀嶺にこだまして
  62. 新しい道への汽笛
  63. 町で会ったお婆ちゃん
  64. 白衣の天使はオッチョコチョイ
  65. 笑顔で看護
  66. 夢の大おじさま
  67. その人はどこに
  68. 春に散る花
  69. 想い出の白いバラ
  70. かわいい花嫁さん
  71. 丘の上のマドロスさん
  72. 特別室の少女
  73. テリュースのうわさ
  74. 大都会の病院へ
  75. 大おじさまの館
  76. 思い出を呼ぶ小さな家
  77. 危険なガーデンパーティ
  78. テリュースのメロディ
  79. スポットライトの陰で
  80. つかのまの再会
  81. 顔のないテリュース
  82. 心に咲く花
  83. トランプをする幽霊
  84. 白衣に忍びよる戦争の影
  85. 愛と憎しみの家族
  86. 過去を忘れた人
  87. ふたりの試練
  88. 大空にはばたく日
  89. 消えたアルバートさん
  90. 町はずれの小さな城
  91. 遠くて近い人
  92. 愛のショック療法
  93. しわのあるキューピット
  94. 旅の道づれ
  95. 美しいライバル
  96. 片道キップの招待状
  97. 夢にまでみた再会
  98. 胸さわぐ開会のベル
  99. 雪の日の別れ
  100. 悲しみのプラットホーム
  101. かすかな記憶の糸
  102. ポニーの丘の十字架
  103. 命がけの遠い旅
  104. 天使のいらない診療所
  105. やさしい逃亡者
  106. もうひとりの殺人犯
  107. 特別メニューは百人前
  108. 谷間にとどろく歓声
  109. 小さなカウボーイの涙
  110. 迷惑な恋
  111. よみがえった遠い日々
  112. それぞれの愛の行方
  113. 去りゆく人
  114. 大おじさまに会える日
  115. ポニーの丘は花ざかり(最終回)

放映ネット局

※は、遅れネット。

その後、後述の著作権問題が起こるまで、全国各地の系列局・系列外局でも再放送が行われた。

本放送終了後も関連グッズの販売がしばらく継続されていたためか、サンテレビKBS京都の様に、本放送当時のメインスポンサーだったポピー(現:バンダイ)が再度スポンサーに付いて、KBSを発局とする形で2局同時ネットで再放送したという例もあった。

NET→テレビ朝日系列 金曜日19:00枠(1976年10月 - 1979年2月)
前番組 番組名 次番組
キャンディ♥キャンディ



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  1. ^ 日経エンタテインメント! 2000年7月号
  2. ^ 村上知彦、米沢嘉博、高取英『マンガ伝-「巨人の星」から「美味しんぼ」まで』(平凡社、1987年、ISBN 4582742068)pp.8-9
  3. ^ 斎藤精一『雑誌大研究』日本工業新聞社、1979年、pp.220-221
  4. ^ 伊藤友八郎『出版王国「講談社」 情報の宝庫はいかにしてつくられたか』オーエス出版、1994年、pp.145-146
  5. ^ 尾崎秀樹、宗武朝子『雑誌の時代 その興亡のドラマ』主婦の友社、1979年、p.128
  6. ^ a b 大下英治『日本(ジャパニーズ)ヒーローは世界を制す』角川書店、1995年、155頁。ISBN 4048834169
  7. ^ a b 安藤健二『封印作品の謎2』太田出版、2006年、p.30
  8. ^ 伊藤彩子『まんが原作者インタビューズ ヒットストーリーはこう創られる!』同文書院、1999年、pp.156-157
  9. ^ a b 『いきなり最終回PART3 名作マンガのラストシーン再び』JICC出版局、1991年、pp.100-101
  10. ^ a b 安藤健二『封印作品の謎2』太田出版、2006年、p.10
  11. ^ 浜野保樹『模倣される日本―映画、アニメから料理、ファッションまで』祥伝社新書、2005年、p84。
  12. ^ 米沢嘉博『売れるマンガ、記憶に残るマンガ』メディアファクトリー、2007年、p154.
  13. ^ 白石さや「模倣と創造のエスノグラフィ」『グローバル化した日本のマンガとアニメ』学術出版会、2013年、pp.80、105
  14. ^ a b 山中千恵「『ドラゴンボール』と出会った韓国 ――暴力で扇情的な〈他者〉としてのマンガ」『マンガのなかの〈他者〉』伊藤公雄編、臨川書店、2008年、pp.100-101
  15. ^ a b [[森下孝三::『東映アニメーション 演出家40年奮闘史 アニメ『ドラゴンボールZ』『聖闘士星矢』『トランスフォーマー』を手がけた男』一迅社、2011年、pp.92-95
  16. ^ 清谷信一『ル・オタク フランスおたく事情』ベストセラーズ、1998年、p.40
  17. ^ 増田弘道『もっとわかるアニメビジネス』NTT出版、2011年、pp.59-60
  18. ^ a b 古田尚輝『鉄腕アトムの時代 映像産業の攻防』[[世界思想社::、2009年、pp.256-257
  19. ^ a b 宮原照夫『実録!少年マガジン編集奮闘記』講談社、2005年、pp.323-324
  20. ^ a b c アニメージュ編集部編『TVアニメ25年史』徳間書店、1988年、p.66
  21. ^ a b c 赤星政尚、高橋和光、早川優『懐かしのTVアニメ99の謎 (東映動画編)』二見書房、1995年、pp.139-140
  22. ^ 雪室俊一『テクマクマヤコン ぼくのアニメ青春録』バジリコ、2005年、pp.214-215
  23. ^ 実際には店頭早売りにより、『なかよし』を先に見た者も多い。
  24. ^ 『アニメージュ』1978年12月号、p.47。1話から20話までの各話の視聴率が掲載
  25. ^ 伊藤彩子『まんが原作者インタビューズ ヒットストーリーはこう創られる!』同文書院、1999年、p.169
  26. ^ 「脅威の長寿番組『巨人の星』『キャンディ・キャンディ』あいついで終了。」『アニメージュ』1980年2月号、p.30
  27. ^ 赤星政尚、高橋和光、早川優『懐かしのTVアニメ99の謎 (東映動画編)』二見書房、1995年、pp.222-224
  28. ^ 『東映アニメーション50年史 1956-2006』東映アニメーション、2006年、p.58
  29. ^ 安藤健二『封印作品の謎2』太田出版、2006年、p.62
  30. ^ カン・ジェドク 「デジタルメディアを通じた韓日著作権ビジネスの新しい市場在大韓民国日本国大使館公式サイト
  31. ^ 名木田恵子「韓国CMでの主題歌の使用についてInternet Archivesのキャッシュ)」 名木田恵子公式サイト
  32. ^ 木村英俊『THEアニメ・ソング-ヒットはこうして作られた』角川書店、1999年、p119 - p128、p.174。
  33. ^ 「証紙」とは、商品の許諾契約の証として箱や商品に貼付されるシールのこと。アニメ版の絵を用いる場合、制作会社のロゴを用いる場合が多い。
  34. ^ 『マーチャンダイジングライツレポート』1983年3月号
  35. ^ 染色液に糊を足したもので染色する方法。俗にいうプリントのこと。
  36. ^ これをサブライセンスという。
  37. ^ 『マーチャンダイジングライツレポート』1998年8月号
  38. ^ 『キャンディ・キャンディ』の著作権に関する講談社の見解
  39. ^ 『マーチャンダイジングライツレポート』1999年4月号
  40. ^ 批判文は、水木杏子の公式サイト(2002年2月8日時点のアーカイブ)に掲載。
  41. ^ 梶原一騎ちばてつやによる『あしたのジョー』など。『別冊宝島 いきなり最終回』宝島社1995年で解説がされている。
  42. ^ 辻田芳幸・平成13年度重要判例解説(ジュリスト臨時増刊1224号)、日向央・著作権研究26号など。
  43. ^ 朝日新聞1999年2月25日朝刊38面
  44. ^ 最高裁判決を巡って 05いがらし声明文に対する抗議
  45. ^ 台湾でいがらしゆみこ自ら『キャンディ・キャンディ』モドキ商売 2007年9月11日 CANDY CANDY BOOTLEGS!!
  46. ^ 經典卡通個人化郵票收集冊
  47. ^ 左田野渉『復刊ドットコム奮戦記 マニアの熱意がつくる新しいネットビジネス』築地書館、2005年、pp.176-178
  48. ^ 堀江美都子が笑い声で参加。つまり、このLPの全曲に堀江の声が入っていることになる。







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