エクゾスカル 零 エクゾスカル 零の概要

エクゾスカル 零

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2016/12/07 14:14 UTC 版)

エクゾスカル 零
ジャンル 近未来SF
漫画
作者 山口貴由
出版社 秋田書店
掲載誌 チャンピオンRED
レーベル チャンピオンREDコミックス
発表号 2010年12月号 - 2015年1月号
巻数 全8巻
テンプレート - ノート
ポータル 漫画

概要

前作『シグルイ』が『チャンピオンRED』の2010年9月号で連載を終了した山口から編集に対する3ヵ月後に新連載をするとの約束により開始された連載であるが、『シグルイ』を終えた後の達成感でしばらくゴロゴロしていて時間の感覚が希薄になっていたため、雑誌の予告に名前が出ているのを見て驚いたと語っている[1][2]。作中では『週刊少年チャンピオン』(秋田書店)で連載していた『覚悟のススメ』や『ヤングアニマル』(白泉社)で連載していた『蛮勇引力』に関連するキーワードが幾つも出ており、これはクロスオーバーというより、山口の中では今まで描いてきた作品は全てつながっており、生涯をかけて1つの大きな物語を描くと思っているとのことである[1]

それぞれの時代で正義の戦士として人々を守ってきたヒーローが、文明が完全に崩壊した世界で目覚め、これまでの正義や守るべきものが存在しない、絶望の世界での出会いや闘いを描く、という物語構造を取っている。主要キャラである「エクゾスカル」所有者はいずれもそれぞれが生きていた時代の主人公であり正義のヒーローという設定で、各自が主人公としての戦いの履歴や設定を持っている。作中では彼らの回想シーンなどの際、各作品のタイトルとともに、所属・敵対していた組織などの内容が明らかになっている。また、エクゾスカル所有者達には「七つの大罪」をモチーフにした、罪を意味する用語が1つずつあてがわれているのが、本編や単行本の紹介文などで明かになっている。

時系列としては、『覚悟のススメ』→『開花のススメ』(『チャンピオンREDいちご』(秋田書店)連載)→『衛府の剣』(動地憐が活躍した時代)→『蛮勇引力』(西暦2051年)→『鉄腕探偵リッカ』[3](初夜六花が活躍した時代)→『大帝戦記レオクロス』(九十九猛が活躍した時代)という順で、『覚悟』の時代に破壊された世界が『開花』の時代に復興を始め、『衛府』の時代に新エネルギーでほぼ復興を遂げたが、『蛮勇引力』の時代に再び崩壊した、という流れになっている[1]

あらすじ

地獄篇

これは地獄を旅する少年と鎧の物語

覚悟と零の地獄篇

はるかな未来。文明が崩壊し、人類が絶滅に瀕した世界。冷凍睡眠から目覚めた正義を行う者、葉隠覚悟・“エクゾスカル零”は、意思を持つバイク・モーントヴォルフを従えて、荒廃した地下施設から地上に出た。

覚悟を待っていたのは、彼と同じように冷凍睡眠されていた正義を行う者九十九猛・“エクゾスカル霹”。過酷な環境に適応した異形の新人類を守ろうとする猛の正義と、あくまで滅びゆく人類の刃たろうとする覚悟の正義は衝突する。

猛との激闘を制した覚悟は、残った人々を求め、果てしない荒野を巡る。そこに人間の姿はなく、環境に適応して生き延びる異形の生物たちだけがいた。覚悟はその生物たちを、容赦なく滅ぼしていく。“自分は死神ではないのか”その苦悩を抱えながら…。

やがて覚悟は、ひとりの少女と出会う。少女の名は初夜六花。覚悟と同じ正義を行う者“エクゾスカル雪”だった。彼女を通じて覚悟は、正義を行う者“エクゾスカル震電”こと動地憐が、強化外骨格を集め、メデューサ計画なる計画を企てていることを知る。憐から差し向けられた震電挺身隊を排した覚悟は、彼の待つヴァールハイト精神城に赴く。そんな中、覚悟は自分の記憶が何者かに奪われていることを自覚する。

動地憐との邂逅を果たした覚悟は、彼からこの世界の真実とメデューサ計画の全容を知らされるが、憐の正義と覚悟の正義は相容れることはなかった。覚悟は動地憐に発砲し、精神城から遁走。細胞賦活液で蘇生した憐は、覚悟への応報に燃えてその後を追い、ついに最強不敗のふたりの戦士、零と震電は互いの正義を賭けて軍事衝突する。激戦の中、覚悟は、安らかな眠りを乞う人々の姿を見る。その残存人類の願いこそが、この世界にエクゾスカル戦士たちを覚醒させたものだった。しかし覚悟の武人の魂は承服を拒み、憐の放つ残存人類の祈りを込めた拳を覚悟は因果で打ち砕く。覚悟は憐を締め落とし、勝敗を決する。

2人が雌雄を決したその場に、六花と共に現れた黒須京馬こと“エクゾスカル雷電”は、憐を否定した覚悟の正義を問う。地獄を流浪した果てに覚悟が至った悟りとは「限られた時間の中で生き、満ち足りることなく死ぬのが人間である」。出会った“正義を行う者”たちと袂を分かった覚悟は、ふたたび、ひとりで流浪の旅を始めるのだった。

煉獄篇

果てしない荒野をバイクに跨って流離う少年がいた。少年の名は御菩薩木紡。覚悟と同じ正義を行う者だった彼は、ある悲劇を経験した後、正義失格者となった。

かたや「真実の絶望」をもって人々を守り続ける抹殺者として、かたや「偽りの希望」をもって人々を生かさんとする救済者として、覚悟と紡は邂逅する。両名の主張は相容れず、ついには激突に至る。その果たし合いの果てに、覚悟は自分が見続けてきた幻覚と、失われた自己の記憶の謎を知ることになる。

天国篇

はるかな未来。文明が崩壊し、人類が絶滅に瀕した世界。時代を超えて覚醒した7名の戦士達は各々の戦いを生きていた。この世界に輝きを示すために。


  1. ^ a b c d 『チャンピオンRED』2012年12月号の、610ページ掲載の作者インタビューより。
  2. ^ ニコニコ生放送「小池一夫・回」へのゲスト出演の際の編集者の一存で決められたことで山口自身は寝耳に水だったという発言は『チャンピオンRED』のインタビューで誤解を招く発言だったと訂正している。
  3. ^ 本編内での六花の作中作タイトルは「軍用乙女ユキ」だが、インタビューでは「鉄腕探偵リッカ」となっている。単行本掛け替えカバーの記載によれば、六花は2本の作品に出ているとのこと。
  4. ^ 強化外骨格の名称は、単行本収録版を記載。雑誌掲載時は“エクゾスカル禅”“エクゾスカル鱗”だが、単行本収録時には“エクゾスカル雪”“エクゾスカル霧”となっている。
  5. ^ エクゾスケルトン (Exoskeleton) は、外骨格のこと。


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