ウイッカ
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ウイッカの倫理
ウイッカンの倫理は、通常「魔女の信条」(The Wiccan Rede)と題されている。その結語は「誰も傷つけぬ限り、汝の意志することをなせ(An it harm none, do what ye will)」[注 12] (鏡 2015, pp. 61–62, 66) である。
多くのウイッカンは「三重の法則」を信じている。自分の行うことは、善意によるものであれ悪意によるものであれ、巡りめぐって3倍になって戻ってくるという信念である(実際に3倍が計れるわけではない。3はあくまでも比喩である)。
参考文献
- 鏡リュウジ『鏡リュウジの魔女と魔法学』説話社〈鏡リュウジの占い入門3〉、2015年。
- 河西瑛里子「女神にひかれる男たち--現代の欧米の新しい宗教的実践におけるジェンダーについて」『人文学報』第98号、京都大学人文科学研究所、2009年12月30日、NAID 120002753556。
- 河西瑛里子『グラストンベリーの女神たち - イギリスのオルタナティヴ・スピリチュアリティの民族誌』法蔵館、2015年。
- スーザン・グリーンウッド『魔術の人類史』田内志文訳、東洋書林、2015年。
- クリストファー・パートリッジ編著『現代世界宗教事典 - 現代の新宗教、セクト、代替スピリチュアリティ』井上順孝監訳、悠書館、2009年。
- Hutton, Ronald (2001) [1999]. The Triumph of the Moon: A History of Modern Pagan Witchcraft (Paperback ed.). Oxford University Press
関連項目
注釈
- ^ 新異教主義。20世紀に興ったペイガニズム(異教)の復興運動。ペイガニズムはキリスト教伝来以前からあったとされるヨーロッパの土着宗教を指す用語で、広義にはキリスト教、ユダヤ教、イスラーム以外の多神教のすべてを指すこともある[1]。当事者は自称としては「ネオ」を付けない傾向がある[2]。
- ^ 「魔女の王」を自称したアレックス・サンダーズの創始したウイッチクラフト流派で、ガードナー派の事実上の分派[5]。
- ^ 日本では「マレー」の名で著作が翻訳されている(西村稔訳 『魔女の神』 人文書院、1995年)。鏡リュウジは「ミューレイ」と表記している[8]。
- ^ マーガレット・マリーは、「角ある者」の形象を示すアラビア語「ドゥル・カルナイン」(双角のアレクサンドロス大王を指す)とガリアの神ケルヌンノスに着目した[15]。
- ^ 「魔女」と和訳されるが、男女両性に適用される。
- ^ 多くの場合、夫婦が他のメンバーから見えない別の部屋で行うか、もしくは杯に短剣を突き立てる象徴的所作によってこれを表わす[17]。
- ^ 別表記:サムハイン、サーウェン、サーウィン。
- ^ 別表記:ベルテイン、ベルテーン、ベルテン、ベルティナ。
- ^ 別表記:インボルク。
- ^ 時にはリーサ、リーザ Litha と呼ばれるが、近年の造語である。
- ^ hive off: 巣をわけること。
- ^ ye は「汝ら」の意。
出典
- ^ a b c 河西 2015, p. 423.
- ^ 河西 2015, pp. 161, 423.
- ^ パートリッジ編著, 井上監訳 2009.
- ^ 河西 2009, p. 270.
- ^ グリーンウッド著, 田内訳 2015, p. 322.
- ^ a b c 楠瀬啓. “ウイッカ、クラフト、ウイッチクラフト ~「魔女宗」の混乱~”. 2008年1月8日時点のオリジナルよりアーカイブ。2016年2月14日閲覧。
- ^ グリーンウッド著, 田内訳 2015.
- ^ 鏡 2015.
- ^ 鏡 2015, pp. 31–49.
- ^ a b グリーンウッド著, 田内訳 2015, pp. 297–301.
- ^ グリーンウッド著, 田内訳 2015, p. 298.
- ^ 鏡 2015, p. 53.
- ^ グリーンウッド著, 田内訳 2015, p. 297.
- ^ Hutton 2001, pp. 33–51.
- ^ Hutton 2001, p. 196.
- ^ Hutton 2001, pp. 151–170.
- ^ 鏡 2015, p. 97.
- ^ “日本で増殖する「現代魔女」たちの証言”. webムー (2022年8月16日). 2023年9月25日閲覧。
- ^ “いま日本で「魔女」を名乗る人が増えていた…「魔女とフェミニズム」の意外な関係。オルタナティブな生き方を模索して”. 現代ビジネス (2021年7月10日). 2023年9月25日閲覧。
- ^ “汝はいかにして“縄文族”になりしや──《JOMON TRIBE》外伝 ❻| 「縄文タトゥーは日本のネオペイガニズムだと思う」|円香(現代魔女)”. DOZiNE (2021年10月8日). 2023年9月25日閲覧。
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