ねぶた ねぶたの概要

ねぶた

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2023/12/05 00:20 UTC 版)

ねぶたの山車灯籠
青森ねぶたの山車灯籠
現代の青森ねぶたの山車灯籠は、「人形型」とも呼ばれる、このように多面体構成で組み上げられた優れて立体的な造形で広く知られている。マスメディア等がねぶたを紹介するにあたって、ここに見るような青森ねぶたの山車灯籠を第一に挙げないことは例外と言っても過言ではない。それほどに代名詞的イメージが青森ねぶたの山車灯籠には形成されている。2010年の作品例1基。主題山幸彦と海幸彦
弘前ねぷたの山車灯籠
現代の弘前ねぷたの山車灯籠は、「型」とも呼ばれ、青森の人形型に比べて平面的造形である。2008年の作品例3基。主題は未確認ではあるが、手前の1基は家紋や髭から地元の戦国武将津軽為信、中央は蝦蟇などから架空の忍者・盗賊児雷也(自来也)がモデルと推測される。
五所川原立佞武多の山車灯籠/2007年に作品例1基。
つがる市木造のねぷたの山車灯籠/2013年の作品例1基。題材は『水滸伝』の登場人物の張順李逵
大湊ネブタの山車灯籠/2003年の作品例1基。題材は霊場恐山の開祖である慈覚大師円仁
浅虫ねぶたの山車灯籠/2012年の作品例1基。

主に東日本各地で行なわれてきたが、とりわけ近世以降の津軽地方江戸幕藩体制下においては弘前藩明治維新以降の青森県西部)において盛んで、祭りの形態も主にこの地で進化・発展を遂げてきた。全国的に有名なのは、青森ねぶた弘前ねぷたで、これらは1980年(昭和55年)に重要無形民俗文化財に指定されている。

一般には「ねぶた祭り」と呼ばれることが多いが、行事の正式名称としては、青森ねぶたのように「ねぶた」と呼んで仮名表記する例のほか、「ねぷた」と呼ぶ場合や(弘前ねぷたなど)、漢字当て字で「佞武多」と記して「ねぷた」と読みならわす例(五所川原立佞武多)もある[2]

以下、青森県のねぶたを中心に記載する。


注釈

  1. ^ 池田彌三郎『日本故事物語』(河出書房新社、1958年。後に河出文庫)によれば、「眠い」を「ねぶたい」ともいうように「ねぶた」も元は「睡魔」を指し、「これを追い払うのは神の災禍を受けぬ用心であった」という。「神の来臨するお盆の夜に眠ってはいけない」と古人は信じ、「ねぶた流れよ 豆(まめ=健康)の葉よ とまれ」と歌って家内の息災を祈ったとされる。
  2. ^ 厳密にはねぶた祭りではなく、市町村地区の祭り行事「つがる市馬市まつり」の出し物である[7]

出典

  1. ^ ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典』
  2. ^ a b c d e f g h i ねぶた・ねぷた楽しみ方ガイドブック”. 青森県観光国際戦略局. 2021年9月17日閲覧。
  3. ^ 青い森鉄道発行「駅周辺散策マップ 浅虫温泉駅」
  4. ^ a b c d e f g h i j k 清川 繁人「条例制定とその後の青森ねぶた祭」『青森大学付属総合研究所紀要』第24巻第2号、青森大学付属総合研究所、2023年、13-20頁。 
  5. ^ a b 西角井正慶編『年中行事事典』(東京堂出版、 1958年5月23日初版発行)p606
  6. ^ a b c d 青森県史の質問箱02”. 青森県. 2021年9月17日閲覧。
  7. ^ つがる市馬市まつり”. 青森県観光サイト アプティネット. 2016年8月26日閲覧。
  8. ^ “千葉の「柏まつり」4年ぶり開催”. 産経新聞. (2023年7月26日). https://www.sankei.com/article/20230726-QWEKL5P4PBNULG553DIPDU4DXQ/ 2023年7月26日閲覧。 
  9. ^ 第22回臼井ふるさとにぎわい祭”. 臼井ふるさとにぎわい祭実行委員会. 2017年8月16日閲覧。
  10. ^ “佐倉の2雄、ねぶたに 長嶋茂雄さんと史上最強力士 雷電為右衛門 地元の祭り盛り上げへ”. 千葉日報. (2016年12月7日). http://www.chibanippo.co.jp/news/local/370414 2017年8月16日閲覧。 
  11. ^ 湘南ねぶたホームページ
  12. ^ いわき市観光情報サイト
  13. ^ 柳井金魚ちょうちん祭り”. 柳井市 (2020年7月10日). 2020年12月23日閲覧。
  14. ^ 八幡東ねぶた振興会
  15. ^ ねぷた祭りin知覧(南九州市)


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