うしおそうじ 漫画家として

うしおそうじ

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2024/03/12 03:33 UTC 版)

うしお そうじ牛尾 走児とも、1921年12月4日 - 2004年3月28日[1])は、日本の漫画家アニメーター特撮・映像作品プロデューサー演出家である。映像製作会社「ピー・プロダクション」創業者。


注釈

  1. ^ この頃、特技課は教材映画用のフィルムを娯楽作品へ回しており、俳優の長谷川一夫は撮影ができるのは特技課のおかげであるとして、鷺巣の出生時に演技部からの寄せ書きを贈っている[4]
  2. ^ うしお自身は『手塚治虫とボク』の中で、「生活資金を稼ぐ」ために似顔絵描きをしたと記しており[8]、「組合の命令」とはしていない。
  3. ^ 敬愛する詩人「潮騒児」の名を拝借したとする記述もある[2]
  4. ^ うしお自身は『手塚治虫とボク』の中で、東宝争議中の1948年4月に、知人経由で赤本漫画の出版を企図していた東京・本郷春日町の印刷業者(五月書房となる)を紹介されて漫画を描くことになり、争議中で本名が使えないので「牛尾走児」の筆名を使ったと記している[9]。また、その目的は生活資金と組合の闘争資金を得ることが目的だったとしている[9]
  5. ^ うしお自身は『手塚治虫とボク』の中で、五月書房とは月間4冊を1年間執筆する約束だったが、争議の激化でそれを果たせず、渡してあった原稿が「その年(引用者注:1948年)の暮れ」に出版され、その最初のものが『探偵815』だったと記している[11]。『特撮秘宝』の年表とは1年のズレがある。
  6. ^ GHQの指導のもと、「アメリカ文化を日本国民に浸透させること」を目的に、国策的に設立されたアメリカ映画の統括配給窓口会社で、淀川長治も一時期在籍していた。1951年末に解体。
  7. ^ うしおはこの亀の特撮のデモフィルムが、後年『大怪獣ガメラ』(大映、1965年)の怪獣「ガメラ」のモデルになったものと主張している。
  8. ^ 1920年の初頭、経済学を学ぶためパリ大学に留学。下宿先の娘と恋愛関係となり現地で結婚し長男を儲ける。その後は絵に傾倒し藤田嗣治のアトリエで学ぶ。10年がかりで大学を卒業すると妻子を捨てて帰国。その後は洋画家としての活動とともに、「時事新報」特派員や外務省勤務を経て、帝國酸素(現・日本エア・リキード)に入社し同社社長となる。その後は映画界にも進出し新外映配給の社長としてヨーロッパ映画の上映に尽力した。同社は1952年設立、1963年倒産。1998年没。
  9. ^ ただし、のちにアニメ演出家となる杉井ギサブローは、中学3年生の時から3年間、押しかけのような形でうしおの自宅に通う「弟子入り」をしていたと述べている[20]
  10. ^ うしおは手塚の評伝である『手塚治虫とボク』の執筆途中に没したため、編集者の一部補足などを受け、2007年に出版されている。
  11. ^ 三船プロから「先例になると困る」と抗議を受けたという。
  12. ^ ただし、「スペクトルマンVSライオン丸」p219のインタビューでは、「社員の熱意に押されて反対しきれなかった」と答えている。

出典

  1. ^ a b c d e f g h i j k l m n o p q r s t ザボーガー&ピープロ 2011, p. 81, 「うしおそうじプロフィール」
  2. ^ a b c d e f g h i j k l m n o p q r s t u v w x y z aa ab ac ad ae af ag ah ai aj ak al am an ao ap aq ar as 特撮秘宝3 2016, pp. 102–109, 年表作成 但馬オサム「うしおそうじ&ピープロダクション年表」
  3. ^ うしお 2007, pp. 193–195
  4. ^ a b 特撮秘宝3 2016, pp. 87–89, 取材・文 但馬オサム「INTERVIEW うしおそうじ実弟・エイケン元プロデューサー鷺巣政安
  5. ^ うしお 2007, pp. 223–224
  6. ^ うしお 2007, pp. 211–216
  7. ^ うしお 2007, pp. 224–225
  8. ^ うしお 2007, pp. 25–26
  9. ^ a b うしお 2007, pp. 35–39
  10. ^ うしお 2007, pp. 29–32
  11. ^ うしお 2007, pp. 40–41
  12. ^ うしお 2007, pp. 18-25、32-34
  13. ^ うしお 2007, pp. 178–179
  14. ^ a b うしお 2007, pp. 185–189
  15. ^ うしお 2007, pp. 249–255
  16. ^ うしお 2007, pp. 244–248
  17. ^ a b うしお 2007, pp. 258–269
  18. ^ a b うしお 2007, pp. 279–282, 鷺巣政安「兄うしおそうじのこと」
  19. ^ ザボーガー&ピープロ 2011, pp. 96–97, 文 但馬オサム「ピー・プロワークス 人物名鑑」.
  20. ^ 杉井ギサブロー『アニメと生命と放浪と 「アトム」「タッチ」「銀河鉄道の夜」を流れる表現の系譜』ワニブックス《ワニブックスPLUS新書》、2012年、pp.56 - 59
  21. ^ a b c 特撮秘宝3 2016, pp. 90–91, 文 但馬オサム「COLUMN うしおそうじ幻のニュー『スペクトルマン』企画」


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