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 「横浜みなとみらい21」で2022年3月、プラネタリウムを併設する大規模なオフィスビル「横浜ゲートタワー」が開業する。場所は、横浜駅東口の地下街出口から徒歩3分、みなとみらい線の新高島駅から徒歩1分というアクセスに便利な立地だ。

2022年3月に横浜みなとみらい21の58街区で開業するオフィスビル「横浜ゲートタワー」のアプローチ付近。夜は地上1階にある白い球体がライトアップされ、路面は星空のように輝く。球体の正体は、みなとみらいに初めてできるプラネタリウム(写真:鹿島)
2022年3月に横浜みなとみらい21の58街区で開業するオフィスビル「横浜ゲートタワー」のアプローチ付近。夜は地上1階にある白い球体がライトアップされ、路面は星空のように輝く。球体の正体は、みなとみらいに初めてできるプラネタリウム(写真:鹿島)
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 横浜ゲートタワーは地下1階・地上21階建て。ガラス張りの高層棟に、3層の低層棟「テラスモール」が南側に張り出すような構成になっている。テラスモールには店舗や飲食店が入居する予定だ。プラネタリウムはテラスモールの西側、横浜駅に一番近い位置にある。

横浜ゲートタワーはみなとみらい線の新高島駅から徒歩1分の場所に立つ。地下1階・地上21階建てで、手前の低層棟とガラス張りの高層棟から成る(写真:日経クロステック)
横浜ゲートタワーはみなとみらい線の新高島駅から徒歩1分の場所に立つ。地下1階・地上21階建てで、手前の低層棟とガラス張りの高層棟から成る(写真:日経クロステック)
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 球体の直径は19.1m、高さは16m。みなとみらいの横浜駅側に立つ新たなシンボルになりそうだ。プラネタリウム「コニカミノルタプラネタリアYOKOHAMA」は22年3月24日のオープンを予定している。内壁をLEDパネルで覆った「LEDドームシステム」を採用しているのが最大の特徴である。

建物西側のアプローチ。横浜駅の地下街出口から徒歩3分の近さだ。横浜ゲートタワーは横浜駅側から来ると、みなとみらいエリアの「入り口」に立っていることになる。白い球体のプラネタリウムは、みなとみらいの起点を表すシンボルになりそうだ(写真:日経クロステック)
建物西側のアプローチ。横浜駅の地下街出口から徒歩3分の近さだ。横浜ゲートタワーは横浜駅側から来ると、みなとみらいエリアの「入り口」に立っていることになる。白い球体のプラネタリウムは、みなとみらいの起点を表すシンボルになりそうだ(写真:日経クロステック)
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プラネタリウム「コニカミノルタプラネタリアYOKOHAMA」の内部イメージ。球体の内壁には、曲面のLEDパネルで覆う「LEDドームシステム」を採用している。投映式のプラネタリウムより鮮明な星空を体験できるという。運営するコニカミノルタプラネタリウムが21年に投入したばかりの最新システムで、稼働は国内で2カ所目(資料:コニカミノルタプラネタリウム)
プラネタリウム「コニカミノルタプラネタリアYOKOHAMA」の内部イメージ。球体の内壁には、曲面のLEDパネルで覆う「LEDドームシステム」を採用している。投映式のプラネタリウムより鮮明な星空を体験できるという。運営するコニカミノルタプラネタリウムが21年に投入したばかりの最新システムで、稼働は国内で2カ所目(資料:コニカミノルタプラネタリウム)
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 事業主体は鹿島、住友生命保険、三井住友海上火災保険。設計は鹿島、施工は鹿島・鉄建建設・小俣建設工業共同企業体が手掛けた。敷地面積は約9300m2、延べ面積は約8万3000m2。構造は地上部が鉄骨造、地下は鉄筋コンクリート造、鉄骨鉄筋コンクリート造。

 高層棟の5階以上がオフィスフロアで、2階はオフィスエントランス、3階はカンファレンスホールやシェアオフィス、4階にはクリニックがある。低層棟には商業施設やプラネタリウムが入る。

 事業者は、みなとみらい初となるプラネタリウムを1階の目立つ場所に配置した珍しいオフィスビルが、横浜の新名所になることを期待している。

 日経クロステックは開業直前に一足早く、横浜ゲートタワーを取材した。写真を中心に見ていこう。

 まず目を引くのはやはり、白い球体のプラネタリウムだ。今後、横浜駅からみなとみらいに向かう人の多くは、この球体を目撃することになる。プラネタリウムは球体の施設でなくともつくれるが、あえて球体にすることでシンボリックな存在になることを狙った。

白い球体は木の板の間に挟まった巨大なボールや白玉団子のように見え、インパクトがある(写真:日経クロステック)
白い球体は木の板の間に挟まった巨大なボールや白玉団子のように見え、インパクトがある(写真:日経クロステック)
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球体はゴムボールのようにも見えるが、外壁はプレキャストコンクリートで硬い(写真:日経クロステック)
球体はゴムボールのようにも見えるが、外壁はプレキャストコンクリートで硬い(写真:日経クロステック)
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球体は、横浜ゲートタワーの低層棟「テラスモール」の西端に差し込まれたように立つ(写真:日経クロステック)
球体は、横浜ゲートタワーの低層棟「テラスモール」の西端に差し込まれたように立つ(写真:日経クロステック)
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低層棟の屋上は誰でも利用できるオープンスペースになっている(写真:日経クロステック)
低層棟の屋上は誰でも利用できるオープンスペースになっている(写真:日経クロステック)
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低層棟の屋根から球体の頭が飛び出ている。頂部にはメンテナンス用のはしごがある(写真:日経クロステック)
低層棟の屋根から球体の頭が飛び出ている。頂部にはメンテナンス用のはしごがある(写真:日経クロステック)
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施工中のプラネタリウム。こうして見ると、球体の施設であることがよく分かる(写真:鹿島)
施工中のプラネタリウム。こうして見ると、球体の施設であることがよく分かる(写真:鹿島)
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