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5日の東京パラリンピック閉会式では、20世紀を代表するジャズの巨人ルイ・アームストロングの代表曲「ホワット・ア・ワンダフル・ワールド(この素晴らしき世界)」が、フィナーレとして、国立競技場に鳴り響いた。
あなたの周りには、なんでもない幸せがいっぱいあるよ――といった、時代を超えるメッセージを優しく語りかける歌。世界中のアーティストたちにカバーされ、歌い継がれてきた。東京パラリンピックが掲げた「共生」や「調和」の理念と歌の世界を重ね合わせた演出で、オリンピックの開会式でのジョン・レノン「イマジン」の合唱とも響き合った。
それぞれに障害を抱えながら活躍するピアニストの西川悟平さん、ボーカリストの奥野敦士さん、公募で選ばれた特別支援学校高等部2年の小汐唯菜さんらが登場。ロックバンド「ROGUE」で活躍し、事故で胸から下が麻痺した奥野さんは、アームストロングばりの野太く優しい歌声を、映像出演で響かせた。聴覚障害をもつ手話パフォーマーのRIMIさんも曲に合わせて出演した。
最後には、パフォーマンスの出演者ら約60人が再登場して、声を合わせて歌った。歌が終わると、東京大会の聖火は静かに消えた。