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学校法人・森友学園への国有地売却を巡る財務省決裁文書の改ざんで、自殺した近畿財務局職員が改ざんの経緯をまとめた文書「赤木ファイル」の内容が22日、職員の遺族側に開示された。時系列に沿って改ざんを指示した人物や指示内容が一覧表にされていた。職員が改ざんを主導した財務省理財局側に抗議したとする記述もあった。
職員は赤木俊夫さん(当時54歳)。改ざんに加担させられた後、うつ病を発症して2018年3月に自殺した。ファイルは、国などを相手に損害賠償請求訴訟を大阪地裁に起こした妻の雅子さん(50)が開示を求め、この日午前、雅子さんの代理人を務める
ファイルは518ページ。俊夫さんが経緯をまとめた文書では「現場としては(学園を)厚遇した事実はない」「相当程度、意思表示し修正(改ざん)に抵抗」「修正することは問題があり、行うべきではないと強く抗議した」などの記載があった。
このほか、改ざんについて財務省理財局と近畿財務局との間で送受信されたメールやその添付文書などが含まれていた。メールの中には、差出人や宛先が黒塗りされたものもあった。
財務省が18年6月に公表した調査報告書などによると、決裁文書の改ざんは17年2~4月に行われ、約300か所が削除されたり、書き換えられたりした。
開示を巡っては、国側が「改ざんに加担させたことに争いはない」としてファイルの有無さえ明らかにしなかったが、地裁に提出を促され、今年5月になって応じる姿勢に転じていた。